表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お勧めな武術資料  作者: asada11112
1/5

武術小説を書くのに良い資料は?

今回はオタク節全開です。


元は見るだけ武術オタクであった自分、

そこから実践する武術オタクへと変わり

(実力はお察し願いたい。元々運動神経はみじん切りになっているので。)


今回、『武術を小説に使う際の資料として一番良いものは何か』

と言うものを紹介。


まずは‥‥‥と言うか、実際一つしかない。


島津兼治の柳生心眼流口伝秘技と言うDVDと、

他の島津兼治氏の著作である。


島津兼治師範は大病を患った事をキッカケにして、

自分の習った秘技がこの世から消えてしまう事を憂い、

今まで選ばれた高弟のみにしか伝えられなかった秘伝を全て公開したと言う事である。


他の島津兼治師範の著作を含めて引用して作れば、

極めてリアルな武術描写(修行シーンを含めて)が描けると思う。



元々、心眼流は漫画『真島クンすっ飛ばす!』で主人公が使う『陣内流』と言う武術のモデルとなった武術であるが、


現実の心眼流においては間違った部分もある。

おそらくは、島津兼治師範の著作のほかに、

資料をO師範の著作からも取り込んだのであろう。


例えば、

『山勢巌』『天地陰陽の構え』

における♾の気の循環や、

圧拳における

『卵を握る様な柔らかい拳形』

などである。


その他にもO師範の著作からの引用がかなりあるが、


O師範が習っていないのか隠した為なのか、

それらは実際の心眼流ではやらない或いは間違い(?)が多々見られる、と島津師範が指摘している。

(O師範は、島津兼治師範の弟子であった時期があり、それらの責任を感じているのかもしれない。)


間違いの最たるもの、として挙げなければならないのは、

『真島クン〜』でやっていた圧拳の

『卵を握る様に空洞を作り柔らかく握る』である。

何処の格闘技、武道、武術でも共通するのは、

『拳はガチガチに固く握れ』と言うものである。

それをやってないと、手を傷める。そして武術関係者から鼻で笑われる。

私の場合、師匠より口を酸っぱくして言われた事である。

因みに握りしめて血の巡りが悪くなって、

開いた時に手のひらが真っ白になるほどに力を入れて握って、

漸く師匠より、

「まあ、ギリギリだね」

と言われる。

これは陰陽でガチガチに固く握れば、屈筋によるブレーキは返って掛からなくなり、

拳速もあがるという理屈(と言うより経験)からなる。


では圧拳は?、

実は八極拳でも巴子拳と言う、全く同じ拳形が存在し、(槍を持っていた名残とも言われる)

握り方の方法論も全く同じである。


これは四本の指は伸ばす方に力を入れて、親指の力でそれを強く抑え込む。


これは伸筋をガチガチに力を入れて作り出す拳形である。


さて、武術漫画『セイバーキャッツ』において主人公の宿禰光が習っている武術『通背拳』は基本的に透骨拳と言う、

空手の中高一本拳と同形の拳形を用いるが、

(『真島クン〜』では鉄菱と読んでいる)


『裏透骨拳』と言うものが、以前雑誌にて紹介された。

それはまさしく柳生心眼流の特徴たる握り方ので、

DVD柳生心眼流口伝秘技の『剛身』を作るときの握り方で、


親指の上を小指・薬指で握り込み、

親指の下に中指・人差し指を入れて握り込むやり方である。

通背拳では『嫌な奴相手に使え』と言われる握り(中国武術では暗打と言われる、表沙汰にしない教え方)である。

この口伝秘技を見て驚いた。

小指・薬指では強く握り、中指・人差し指では強く開く、

屈筋も伸筋にも強く力が入る、

陰陽太極図をそのまま体現した握り方であった。

恐らく同じ様な理屈が通背拳にもあると考える。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ