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【書籍化&コミカライズ!】少年マールの転生冒険記 ~優しいお姉さん冒険者が、僕を守ってくれます!~  作者: 月ノ宮マクラ


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779/825

718・洞窟の古代遺跡

気がつけば、総合評価ポイントが2万ポイントに到達していました。


皆さん、本当にありがとうございます!


連載を始めて約6年間、すでに読むのを止めてしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、これまでブクマ、評価などして下さった全ての皆さんに深く感謝です。


また今も読んで下さっている皆さんには、改めてお礼申し上げます。


この物語を見つけてくれて、そして読んで下さって本当にありがとうございました!


これからも少しでも楽しんで頂ければいいなと思いながら、また自分自身も楽しみながら頑張っていきたいと思います。



それでは本日の更新、第718話になります。

どうぞ、よろしくお願いします。

 灰色の空から、細かい雨が降っている。


 僕ら6人の乗る竜車は、そんな天気の中、テテト連合国で初めて怪現象が起きた村へと到着した。


 竜車を降りる。


(…………)


 壊れた木製の柵、荒れた田畑、破壊された家屋。


 そして、大量の黒い血痕。


 それらを目にしながら、僕らは村の中へと入った。


「これやね」


 呟いたラサラキプトさんの前には、これまでの村と同様、地面に開いた『謎の穴』があった。


 僕は、その空洞を見つめる。


 古代の魔法人形たちはここから村に侵入し、そして村人たちを殺して、遺体を遺跡へと回収していった。


 そして、それが新たな魔法人形を生み出す材料となる。


 穴の直径は、約50センチ。


 地面に残った大量の血痕は、この穴を通すために、村人の身体を解体した結果なのかもしれない。


 雨が冷たい。


 僕は、頬に流れる水滴を、グイッと手で拭った。


「始めるぞ」


 キルトさんが告げた。


 僕らは頷く。


 そこから半日かけて、僕らは穴を掘り進めた。


 …………。


 やがて、15メードほどを掘り進めた先で、ようやく地下洞窟の天井へと辿り着いた。


 穴に顔を入れ、周囲を見る。


 敵の姿はない。


 ラサラキプトさんは、


「なるほど、ここに通じてたんね。これなら、ほんの20~30分で遺跡に着くんよ」


 と、教えてくれた。


(よし)


 僕らは頷き、洞窟内へと侵入する。


 灯りはランタンのみ。


 魔法の光は強すぎて、敵に発見される可能性が高かったため、実際に敵に遭遇するまでは控えることにした。


 弱い光の中、僕らは洞窟を進む。


 先頭は、ラサラキプトさんが歩いた。


 獣人である彼女は、鼻と耳が利く。


 暗闇から近づく敵にも、彼女なら誰よりも早く気づけるはずだ。


 2列目に、キルトさん。


 3列目は、ソルティスとポーちゃん。


 4列目が、僕。


 そして最後尾は、イルティミナさんだ。


 最低限の足音、物音を立てながら、広大な地下洞窟を北上していく。


 …………。


 やがて、30分ほどして、


「見えたんよ」


 鍾乳石の陰に隠れながら、狼の獣人さんは前方を指で示した。


(あ……)


 僕らにも見えた。


 真っ暗な洞窟の奥に、明かりが灯っていた。


 薄い青白い光だ。


 どうやら遺跡の窓から漏れる光みたいだ。


 ランタンを消して、慎重に近づいていくと、より状況がはっきりと見えるようになった。


 洞窟の最奥。


 その岩壁と同化するように、人工の建物があった。


 古代遺跡だ。


 400年前のタナトス時代の物らしく、所々が風化して崩れていた。


 でも、魔法の光がある。


 まだ、生きた遺跡なのだ。


 そして、その遺跡の周辺には、何百……いや、2000体ぐらいの『古代の魔法人形』が集まり、埋め尽くしていた。


 地面だけじゃなく、壁や天井にもびっしりだ。


(……まるで、虫みたい)


 そんな印象だ。


 遺跡には、扉や窓、壊れた壁などがあり、侵入は容易そうだ。


 侵入してしまえば、装置の破壊も叶うだろう。


 ただし、その遺跡の内部には、5人の『魔の眷属』が待ち構えている可能性も高かった。


 そう簡単にはいかないかもしれない。


 鍾乳石の陰から、僕らは、その様子を確認した。


 キルトさんが僕らを振り返る。


「皆、作戦は覚えているな?」


「うん」


 僕は頷いた。


 他のみんなも頷いていた。


 ここに来るまで、竜車の中で作戦は何度も話し合っていた。


 すでに頭に入っている。


 …………。


 簡単に説明すると、陽動作戦を行うのだ。


 まずは、ラサラキプトさんが1人で正面から挑んでもらう。


 向こうは、再び彼女が戻ってきたのだと考え、必ず迎撃しようと動くはずだ。


 古代の魔法人形は、当然。


 そして、5人の『魔の眷属』の何人かも出てくるはず。


 そこで、キルトさんも参戦する。


 ソルティスの魔法は人形には効かないけれど、剣も使えるし、何より回復魔法の使い手として大事なので、サポートとして一緒に行く。


 ポーちゃんは、相棒の護衛役だ。


 …………。


 ここまでが、陽動の動き。 


 残ったのは、僕とイルティミナさん。


 僕ら2人は、遺跡への突入組だ。


 僕が神武具の翼を展開して、彼女を抱えて洞窟の中央を抜け、遺跡へと飛び込むのだ。


 空中なら、人形もいない。


 邪魔もできない。


 だから、突入も可能だろう。


 そして遺跡内部に侵入したら、イルティミナさんには、何人いるかわからないけれど、残っていた『魔の眷属』たちの足止めを行ってもらう予定だ。


 その間に、僕が1人で装置を探して、破壊する。


 そういう作戦だ。


 …………。


 もちろん、全てが上手くいくとは思わない。


 予定外のこともあるかもしれない。


 でも、そこは臨機応変に対応しながら、大筋はこの形で行くつもりなんだ。


(ふぅ……)


 責任は重大だ。


 戦力的に数は圧倒的に劣っているので、時間との勝負でもある。


 がんばらないと。


 ギュッ


 拳を握り締める。


 と、イルティミナさんの手が、そんな僕の手に重ねられ、優しく握りしめられた。


(あ……)


 彼女は微笑み、頷く。


 信頼の眼差し。


(うん)


 僕も頷き、微笑んだ。


 覚悟は決まった。


 他のみんなも、同じ表情だった。


 それを確認したキルトさんは、大きく頷く。


 そして、


「よし、始めるぞ」


 黄金の瞳で僕らを見据えながら、鉄の声で作戦の開始を告げたのだった。



 ◇◇◇◇◇◇◇



 鍾乳石の陰から、狼の獣人さんが歩み出た。


 ガシャン


 手にした金属棒から戦斧の刃が飛び出して、彼女はそれを肩に担ぐように構えた。


「――ふっ」


 短い吐息。


 同時に、長い黒髪と尻尾の毛並みがブワッと舞い上がる。


(んぐ……っ)


 強い闘気だ。


 凄まじい圧に、息を詰める。


 そしてテテト連合国の『金印の魔狩人』は「行ってくるんよ」と言い残して、前方に走り出した。


 同時に、


「彼女の行く手を照らして。――ライトゥム・ヴァードゥ!」


 ソルティスが竜骨の杖を振るう。


 ピィィン


 3羽の『光鳥』が走る彼女を追い越し、暗闇の洞窟世界を明るく照らした。


 ガシャシャッ


 当然、魔法の人形たちも気づく。


 2000体もの殺人兵器の集合が、一斉に彼女を振り返った。


 同時に、ラサラキプト・ドーラクスの戦斧は、横薙ぎの一閃で眼前にいた5体の人形をまとめて吹き飛ばした。


 ドパァアン


 破片が舞い、人形たちが砕け散る。


 そのまま彼女は、死の大海をかき分けるようにして、人形を弾き飛ばしながら遺跡の方へと突進していった。


(凄い突破力だ……!)


 その凄まじさに、僕は驚く。


 魔血のない人間でありながら、けれど、獣人の身体能力を最大限に生かして、まるで『魔血の民』にも引けを取らない威力を生み出している。


 類稀な戦闘の才能。


 それは確かに、キルトさんやイルティミナさんに劣らないものだった。 


 彼女の突破は続く。


 当然、『古代の魔法人形』たちも応戦していた。


 例え10体がやられようと、すぐにその倍以上の数が地面や壁、天井を移動して殺到する。


 止まることのない襲撃だ。


 その手の爪を剣のように、槍のように振るってくる。  


 また、時にはその埴輪のような口が大きく開閉して、そこから緑色の液体が吐き出された。


 バジュウウ……ッ


 それが触れた地面が溶けた。


 強烈な溶解液。


 周囲からは白煙が上がる。


 ラサラキプトさんは、四方八方から浴びせかけられる溶解液を、けれど、素晴らしい身体能力で回避していた。


 時には、破壊した人形の身体を盾に使う。


 慣れている。


 すでに彼女は1度、この人形の大軍との戦闘を経験していた。


 だからこそ、後れを取らない。


 1対2000という圧倒的な差があるのに、1歩も引けを取らなかった。


 彼女は叫ぶ。


「狼牙・烈震斬!」


 キィン


 戦斧が輝き、威力が増したようだ。


 タナトス魔法武具が本来の能力を発揮したようで、1撃ごとに吹き飛ぶ人形の数が更に増えていた。


 赤黒い光の刃も、周囲に飛ぶ。 


 ただ、


 ボシュウ……ッ


 そちらは、人形にぶつかった瞬間、表面の紋様が光って霧散してしまっていた。


 魔法無効。


 それは本当みたいだ。


 その光景を見ていると、


「あそこ、見て」


 ソルティスが何かに気づいたように、戦場の奥を指差した。


(ん……?)


 目を凝らす。


 すると、無数の人形の中に、頭2つ分、背の高い人形がいることに気づいた。


 数は、2体。


 そうか、多分、あれがラサラキプトさんが言っていた司令官人形。


 他の『古代の魔法人形』と違って、その額には宝石みたいな石が填まり、何かの信号を発しているようにピカピカと明滅を繰り返していた。


 ただ、ずいぶん奥だ。


 簡単に狙える位置じゃなかった。


 だけど、あの2体を倒せれば、人形の大軍は混乱し、戦局は有利になるかもしれないと思えた。


 ラサラキプトさんも気づいたのだろう、彼女も人形の大海をかき分けるようにして、その2体の方向へと進撃を続けていた。


 もちろん、抵抗も激しい。


 彼女の意図に気づいてか、より多くの人形が行く手を阻むように集結していた。


 現状は、一進一退。


 持久戦になれば圧倒的不利だけど、彼女は獣人の体力で、それも互角に戦えていた。


(がんばれ、ラサラキプトさん……!)


 心の中で声援を送る。


 そうして僕らは、10分ほど、鍾乳石に隠れて彼女の戦闘を見守っていた。


 …………。


 そして、その時が来た。


 ラサラキプトさんと『古代の魔法人形』の戦場の奥、青白い光を発する遺跡の扉が動いた。


(――――)


 そこから、男女3人が姿を現した。


 ボロ布をまとっただけの痩身の体躯には、不可思議な刺青が全身に刻まれていた。


 間違いない。


 魔の因子を刻まれた『刺青の魔人』たちだ。


 ドクン


 神狗の本能が刺激され、僕の心臓が激しく高鳴った。


 落ち着け。


 落ち着け、僕。


 グッ


 胸元を強く手で押さえて、感情を抑え込む。


 キルトさんも短く「来たの」と呟き、イルティミナさんも美貌に静かな殺意を灯して「はい」と頷いた。


 ソルティスは真紅の目を細めて、


「……駄目ね」


 と呟いた。


 彼女の視線を追えば、なるほど、刺青の男女の手首には金属の輪があった。


(あぁ……やっぱりそうか)


 僕も心の中で落胆し、頷いた。


 実は、ソルティスの魔法の中には、あの刺青を消して『魔の眷属』を『人間』に戻すものもあったんだ。


 前もって用意した作戦には、そうした展開も考えられていた。


 だけど、駄目だった。


 あの腕輪だ。


 あれは、その魔法を無効化する作用があるんだ。


 かつて、僕らが『人間』に戻す魔法を見つけた時、あの『闇の子』が対抗策として作り出してしまった代物なんだ。


 それを、彼らもやっぱり持っていた。


(くそ……っ)


 上手くはいかない。


 歯軋りする僕の肩を、イルティミナさんが優しく押さえた。


 うん……わかってる。


 こういう可能性もあるって。


 助けられないなら、覚悟を決めて殺すしかない。


 何度も話し合って、そうするって決めてたんだ。


 だから僕も、深く息を吐いて、彼らを殺す覚悟を決める。


 僕は万能ではない。


 この手で救える人々を確実に救うため。


 そのために、この手を血に染めることは、とっくに受け入れていた。 


(うん、大丈夫)


 僕は、自分の奥さんを見て頷いた。


 彼女も頷き返してくれる。


 そして、テテト連合国の『金印の魔狩人』の襲撃に対して、刺青の魔人たちも静観していられないと判断したのだろう。


 メキッ ミシシッ


 3人の姿が魔物に変じていく。


 1人は、3つ首の狼……ケルベロスだ。


 もう1人は軟体性の肉体に変わり、その口から触手が生え、両腕もそれぞれ5本ずつの触手となった。


 まるで蛸の怪人だ。


 最後の1人は、小型の竜だ。


 太い2本の後ろ足で立ち、両手には鎌のような爪が長く生えていた。


 カチカチカチ


 その爪を打ち鳴らすように合わせている。


 どれも手強そうだ。


 いや、実際に発せられる圧力は尋常ではなく、どう考えてもラサラキプトさん1人でどうにかなる相手とは思えない。


 3体の『魔の眷属』は動き出した。


 それを見て、


「よし、行くかの」


 こちらもキルトさんが呟いた。


 ソルティス、ポーちゃんが頷く。


 こちらからも3人が参戦して、相手を押さえ込み、足止めを行うのだ。


 3人が接敵し次第、僕とイルティミナさんは一気に戦場の空を飛び抜けて、奥の遺跡に侵入する。


 銀髪の美女が、僕ら夫婦を見た。


「頼むぞ」


「うん」


「お任せを」


 僕らは、強く頷いた。


 それに彼女も頷き返し、そして、『雷の大剣』を肩に担ぐと黄金の瞳で前方を見据えた。


「――行くぞ」


 ダッ


 その言葉と共に、走りだす。


 ソルティス、ポーちゃんも追従するようにあとを追った。


 …………。


 戦場の戦いは、一気に加速した。


 ラサラキプトさんと優勢に戦っていた3体の魔物は、側面からキルトさんの攻撃を受け、吹き飛んだ。


 ソルティスは負傷していたラサラキプトさんの怪我を癒す。


 その間、ポーちゃんは周囲から殺到する人形たちを駆逐して、治療の時間を稼いでいた。


 バヂィィン


 青い雷光が弾ける。


 魔物の触手が、爪が踊り、狼の口から炎が吐かれ、それを魔法の壁が防ぎ、戦斧と光る拳が振るわれる。


 凄まじい勢いで人形たちが弾け飛ぶ。


 激しさを増した上で、また戦いが膠着した。


 それを見極め、


「マール」


 イルティミナさんが僕の名を呼んだ。


 僕は「うん」と頷く。


 手にした虹色の球体『神武具』を掲げると、それに強く祈った。


 パァァン


 球体は砕け、光の粒子となって僕の背中に集束する。


 そこに虹色に輝く『金属の翼』が生み出された。


(よし)


 僕は翼を広げる。


 シャリィン


 澄んだ音色が響き、虹色の粒子が細かく散った。


 近づいてくるイルティミナさんをギュッと抱き締め、彼女も僕の首に両手を回した。


「じゃあ、行くよ」


「はい」


 僕らは微笑み合った。


 信頼を分かち合う。


 すぐに表情を戻して、前方の戦場を見据えると、背中の翼をヴォン……と輝かせて、空中へと浮かび上がった。 


(さぁ……勝負だ)


 僕は、意思を込める。


 美しい金属の翼が羽ばたき、僕らの姿は加速した。


 バシュウン


 虹色の残光を残しながら、弾丸のように人形で埋まった地面の上を、4人の仲間と3体の魔物が争う頭上を越えていく。


 3体の『魔の眷属』は驚きの表情だ。


 でも、手は出せない。


 僕の仲間たちが出させない。


 また『古代の魔法人形』たちの何体かが飛びかかってきたけれど、僕らは捉え切れない。


 進路上に飛び出したものは、


 バキィン


 イルティミナさんが『白翼の槍』を振るって蹴散らしてくれた。


(このままだ)


 もう少し。


 ほんの300メードの距離を、僕らは5秒ほどで通過した。


 戦場を抜ける。


 砦の出入り口付近に集まっていた人形は、


「はっ!」


 ドパァン


 やはりイルティミナさんの槍の砲撃で吹き飛ばされ、僕はそこへと、翼を大きく広げて急制動をかけながら着地した。


 ズシャアッ


 靴の裏が摩擦で白煙を上げる。


 イルティミナさんは、すぐに僕から離れて戦闘態勢になった。


 僕も翼を畳み、


 シャアン


 鞘にあった2本の剣を同時に抜く。


「中へ!」


「うん!」


 僕の奥さんの叫びに背を押されて、僕は遺跡の石の扉を押し開けた。


 そのまま、内側へと侵入する。


 イルティミナさんも僕と背中を合わせるようにしながら遺跡内部に入り、すぐに足で蹴るようにして重い扉を閉めた。


 ゴゴォン


 重い音が響く。


 外側からは、人形たちのぶつかる音がした。


 長くは持たないかもしれない。


「行きましょう」


 イルティミナさんが言う。


 僕は頷いた。


 僕らの役目は『人形の製造装置』の破壊だ。


 どこにあるのか……?


 その時、僕の嗅覚は、濃い人間の血の臭いを捉えた。


(…………)


 人形の材料は、人間の肉体だ。


 つまり、装置の元には、たくさんの人間の遺体があるのだろう。


 僕は唇を噛み、


「――こっち」


 と、臭いの強い方へ走り出した。


 イルティミナさんも信頼して、あとに続いてくれる。


 …………。


 ここには『魔の眷属』があと2人、いるはずだ。


 きっと、重要な装置のそばには、その2人もいるかもしれない。


 必ず戦闘になるだろう。


 その覚悟を胸に、


 キュッ


 僕は、両手の剣の柄を強く握った。


 そして、青い瞳を前に向けて、ただ一心不乱に足を動かし、悪魔のような装置を目指したんだ。

ご覧いただき、ありがとうございました。


次回更新は、来週の月曜日を予定しています。どうぞ、よろしくお願いします。



またただ今、マールのコミカライズ第8話が公開中です。


URLはこちら

https://firecross.jp/ebook/series/525


もしまだ読んでいないという方がいらっしゃいましたら、最新話など無料ですのでぜひ楽しんで下さいね♪

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