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【書籍化&コミカライズ!】少年マールの転生冒険記 ~優しいお姉さん冒険者が、僕を守ってくれます!~  作者: 月ノ宮マクラ


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70/825

070・合流する5人

第70話になります。

よろしくお願いします。

 僕が走っている通路の幅は、人が3人並べるほどだった。

 でも、剣を振り回すなら、2人が限度だろう。


 つまり、30体スケルトンがいようとも、 


(僕の相手は、2人だけ!)


 なのだ。


「やっ!」


 僕は、先頭のスケルトンに、床すれすれの低空から『マールの牙』を鋭く振るう。


 ギィン


 あっさり剣を合わせて、受け止められる。


 やっぱり強い。


 でも、引くわけにはいかない!


 守勢に回らされる前に、僕は、すぐに連続で斬り込んでいく。


 ヒュッ ギン ギギン ガィン


 剣戟が交わり、火花が弾ける。

 その時、もう1体のスケルトンが、僕へと斬りかかってきた。


(今だ!)


 身をかわしながら、独楽のように回転する。


 脇を締めて、腰から――打つ!


 バキィン


 柄頭での一撃が、カウンターで決まって、スケルトンの手首を粉砕する。


(おぉ!?)


 自分でも驚く威力。


 散々、間近で見せつけられた、ホブゴブリンの技(・・・・・・・・)――真似をしたら、とんでもない破壊力だった。


 しかも、出が早くて、剣質は『打』だ。

 スケルトンとは、相性が抜群だ。


(これは、いける!)


 僕は、2体のスケルトンを相手に、剣でぶつかり合い、隙を見て、カウンターで『柄打ち』を繰り出す。


 ガィン キンッ ヒュッ バギィイ


 肘を砕く。

 肋骨をへし折る。


 2体を相手に、充分、渡り合える。


(あと20秒!)


 振り返る余裕はないけれど、それでも、粘れる自信があった。


 ギンッ ガィン


 激しい火花と共に、右のスケルトンの剣を『マールの牙』で弾き、左のスケルトンの剣を『白銀の手甲』で受け止める。


 そんな僕の喉へ、第3の剣(・・・・)が迫った。


(――え?)


 ヒュッ


「うわっ!?」


 首を捻って、慌ててかわす。

 旅服の襟が、ザクッと大きく斬れた。 


 第3の剣(・・・・)は、目の前のスケルトンの肋骨の隙間から、飛び出していた。


(はぁ!?)


 後方のスケルトンだ。


 2体に前を塞がれ、それ以上、先に進めないスケルトンたちが、攻撃を仕掛けてきていた。


 ヒュボッ ヒュボボッ


「っっっ」


 4本目、5本目の剣が、次々と襲ってくる。


 慌てて身を捻っても、頬が斬れ、服が千切れた。


 通常なら、有り得ない。

 でも、骨だけで構成されるスケルトンは、筋肉も内臓もない。その通常では有り得ない部位に剣を通して、後方のスケルトンたちは、僕を攻撃していたんだ。


 ヒュッ ギギン シュバッ


 必死に防ぐ。

 でも、弾ける火花と共に、僕の鮮血が混じった。


(き、きつい……っ)


 2本だけでも大変なのに、今や襲いくる剣の数は、7本以上になっている。


 攻撃は諦め、防御に専念する。

 少しずつ押し込まれる。


 本当なら、いったん下がって、大きく間合いを取りたかった。

 でも、それは駄目だ。


(あと10秒、耐えなきゃ……っ!)


 ソルティスは、僕を信じている。

 それを裏切るような真似は、決して、できない!


 ザシュッ


「うぐっ」


 ジャッ


「熱……っ!」


 ビシッ


「っっ」


 スケルトンたちの剣が、赤い血に染まっている。


(ソルティス、まだなの!?)


 切れた額から血が流れて、左目の視界が効かなくなった。斬られた箇所が多すぎて、全身が焼けているみたいだ。


 1秒1秒が、異常に長い。


 ガィン


 振り下ろされた剣を、辛うじて受け止めた時、


「マール君! 下がって!」

「!」


 リュタさんの叫ぶ声。

 僕は、最後の力を振り絞って、スケルトンの剣を弾き飛ばし、声のした方へと全力で走った。


 右目だけの視界に、映る。


 通路の先に立つ、美しい魔法使いの少女――その周囲に浮かぶタナトス魔法文字から、赤く燃える炎の蝶たちが何百と生み出され、羽ばたいていた。

 幻想的な魔法の炎に照らされる少女は、妖しく笑う。


「さぁ、行きなさい。――フラィム・バ・トフィン!」


 魔法石の輝く大杖の先が、こちらに向いた。


 瞬間、何百という炎の蝶が音もなく舞い、僕の横を抜けて、追いすがるスケルトンの群れへと襲いかかった。


 白い人骨の頭に。

 胸に。

 手に、足に。


 蝶はとまった。


 その炎の蝶たちが、強く輝きを増した次の瞬間、


 ドパパパパパァアアアアアン


 弾けた蝶の何百という爆発が、通路を埋め尽くした。


(うわぁっ!?)


 爆風で、僕の身体が浮いた。

 着地して、ゴロゴロと床を転がり、慌てて身体を起こす。


「…………」


 あとに残されたのは、床に散乱する大量の骨の白い破片だけだった。爆発の余波で、壁がひび割れ、揺らめく水蒸気が発生している。


 ソルティスは、「ふぅ~」と息を吐いた。


「ま、こんなもんね」


 額に汗を光らせ、いつもの調子で言う。


(……この子、本当に凄いなぁ)


 発動に時間はかかるけど、威力だけなら、金印のキルトさんや、銀印のイルティミナさんにも、まるで引けを取らない。


 リュタさんも、隣で驚いた顔だ。


「ご苦労さん、マール」

「うん」


 僕は、笑う。

 でも、ソルティスは、そんな僕の姿を見て、ちょっと美貌をしかめた。


「結構、やられたのね。すぐ治すわ」

「ううん、大丈夫」


 僕は、左目に流れる血を拭って、首を振った。


「防御に徹してたから、深い傷はないんだ。それより、まだ何があるかわからないから、魔法は温存しよう?」

「……そう。ま、アンタがそれでいいなら、そうするわ」

「うん」


 頷き、僕は、『マールの牙』を鞘に納めた。

 と、リュタさんが、自分の服の袖を破いて、


「……アスたちと合流したら、ちゃんと治療するから」


 なんと、僕の額の傷に、その布を巻いてくれた。


 僕は驚き、ダークエルフの少女を見つめる。


「あ、ありがと、リュタさん」

「……ううん」


 笑ってお礼を言うと、彼女は、視線を逸らす。

 ちょっと頬が赤かった。


 そんな僕らを見て、ソルティスが不機嫌そうに、僕のお尻を蹴飛ばす。痛っ!?


「ほら、さっさと行くわよ、ボロ雑巾!」

「う、うん」


 何を怒ってるんだろう?


 困惑する僕を置いて、ソルティスは「ふん」と鼻息荒く、床に散乱する白い骨をバキバキと踏みながら、バリケードの作られた部屋の方へと歩き始めた。



 ◇◇◇◇◇◇◇



「マール、来てくれたのか!?」


 ボロボロの扉を覗くと、その奥に、青い髪の少年の顔があった。


「アスベルさん!」


 よかった、生きてた。


「やっほー、アスベル」

「アス……っ!」


 ソルティスは、呆れるほどいつも通りの口調で笑いかけ、リュタさんは、涙を堪えながら口元を押さえる。


「ソルまで……。そうか、リュタ……やってくれたんだな。ありがとう」


 アスベルさんは、重荷を下ろした声だった。

 リュタさんは、「ううん」と白い髪を散らして、左右に首を振る。


(よかったね、リュタさん)


 草むらに、傷だらけで倒れていた彼女を思い出して、僕は、目頭が熱くなり、慌てて鼻をすすった。

 と、リュタさんは、ふと気づいたように、


「そういえば、ガリオンは?」

「……あぁ、ガリオンは――」

「ねぇ、話をするなら、まず中に入れてくれない? またスケルトンに襲われたら、困るんだけど」


 ソルティスの冷静な指摘に、「あ、そうだな」とアスベルさんは慌てて頷いた。


 ガタンゴトン


 バリケードになっていた本棚が外されて、僕らは、書室へと入った。 


 中は、まさに小さな図書室だ。

 でも、本棚は空っぽで、そのほとんどが、扉の近くに集められている。


 中央の床に、ランタンが1つ、置かれている。


 その明かりに照らされるアスベルさんは、


(うわ、凄い傷だらけ)


 金属の鎧には、傷や欠け、凹みが無数にあり、鎧のない部分にも、たくさんの出血傷があった。 


「だ、大丈夫、アスベルさん?」

「……いや、お前の方も、かなり傷だらけだぞ?」


 そう?

 アスベルさんは、「……無茶をさせたな」と申し訳なさそうな顔だ。


 そして部屋の奥には、


「ちっ……なんで、ここに『血なし者』のガキがいやがる……っ!」


 壁に寄りかかって、座っているガリオンさんがいた。


(あ……)


 一目でわかった。

 ガリオンさん、右足に深い傷があった。


 包帯できつく縛っているけれど、出血が止まっていない。床に、血だまりができている。


 間違いなく、重傷――このままだと、失血死は確実だ。


「ガ、ガリオン!?」

「うるっせ、リュタ。大した傷じゃねぇよ」


 そんなわけない。

 僕は、魔法使いの天才少女を見た。


「ソルティス」

「わかってるわ。――ほら、アンタ、治してあげるから動くんじゃないわよ?」

「あ、誰だ、テメェ?」


 ガリオンさん、ソルティスの大杖を乱暴に払う。えぇ?


「けっ……『血なし者』とつるんでる奴の魔法なんざ、受ける気はねぇんだよ」

「……はぁ?」


 あ……ソルティスの額に、青筋が。


 リュタさんが、オロオロと間に入る。


「ガ、ガリオン、何言ってるの? 治療しないと……」

「うるっせ! お前もお前だ。なんで、『血なし者』なんぞを連れてきた、あぁ!?」

「それは、助けを……」

「ふざけんな! こんなガキの助けなんざ、必要ね――」


 ゴチィン


「ぐへ!?」

「ほい、治療完了♪」


 緑の光を放つ魔法石の大杖で、ガリオンさんの後頭部をぶん殴ったソルティスは、とても満足そうだ。


(わぉ)


 仲裁しようとしていたアスベルさんもリュタさんも、目が点だ。

 ガリオンさんは、怒りの咆哮をあげる。


「てめぇ、何すんだ!?」

「アンタこそ、仲間の命より、自分の下らない意地の方が大事なの?」


 ソルティスは、一歩も退かない。

 彼女の言葉に、ガリオンさんは、「あぁ?」と眉をひそめた。


「どういう意味だ!?」

「そのままよ。――今の状況じゃ、アンタも、貴重な戦力よ? それがあの足で、どう戦うの? その分の負担、誰がすると思ってるの? それが、どれだけ仲間を危険に晒すか、まさか説明しないとわからない?」

「…………」

「アスベルとリュタが大事なら、つまらない文句、言うんじゃないわよ」


 至近距離で、睨み合う。

 やがて、「けっ」とガリオンさんが視線を外した。 


「わーったよ、チビ女」

「はん。アンタも、物分りはいいようね?」


 ソルティスは、不敵に笑う。

 とりあえず決着がついて、アスベルさんとリュタさんは、ホッとした表情だ。


 僕は、そんな隣の少年を見上げた。


「アスベルさんも、苦労するね」

「はは……ま、根は、いい奴なんだけどな」


 彼は苦笑する。

 そして、否定はしなかった。



 ◇◇◇◇◇◇◇



 それから、僕らはまた本棚でバリケードを作って、少しの休憩を取った。


「イタタッ」

「ご、ごめんなさい、マール君。大丈夫?」

「あ、うん。こっちこそ、声を出して、ごめんなさい。気にしないで、リュタさん」


 さっきの言葉通り、リュタさんは、僕の治療をしてくれた。


 軟膏を傷口に塗り、包帯を巻いてくれる。

 結構、手慣れた感じだ。


(あぁ……ダークエルフさんの、手ずからの手当てだよ) 


 それだけで、痛みが消えるよね?


 ちなみに、アスベルさんの治療は、ソルティスがやっていた。


「…………」

「痛い、ソルティス、痛い痛い。頼む、もっと優しく!」


 なぜかソルティスは、こっちを睨みながら包帯を巻いていて、彼は、何度も悲鳴をあげていた。


(ソルティス、魔法以外の治療は、慣れてないのかな?)


 最初は上手だったのに、リュタさんが僕を治療してたら、なんか雑になったような……?


 ちょっと不思議に思う僕だった。


 それから僕は、リュックの中から、たくさんの携帯食料と水の魔石を取り出した。キルトさんとイルティミナさんの分も、分けてもらっている。 


「おぉ、助かるよ」

「ありがとう、マール君」

「けっ……俺は、『血なし者』の施しなんか――」


 僕は、ソルティスに訊ねる。


「ね? 意地と仲間の命って、どっちが大事?」

「さぁ、どっちかしら?」

「ぐっ……てめぇら……っ」


 歯ぎしりするガリオンさんに、僕らはニヤニヤと笑った。


 そうして僕らは、食事をする。


 ハグハグ モグモグ


 みんな、凄い勢いで食べた。

 それだけ、全員がエネルギーを消耗していたんだ。


 特に、水の魔石は3つ、6リオン(6リットル)が一気になくなった。

 3人とも、スケルトンからの逃走途中で、荷物を落としてしまったみたいだから、結構、脱水してたんだね。特に、ガリオンさんは出血も多かったから、余計になんだろう。


 食事をしながら、現状についても話した。


「瓦礫をどかすのに、1日かかるのか!?」


 それを聞いたアスベルさんは、酷く驚いた。

 僕は頷く。


「うん。それぐらいかかるだろうって、キルトさんたちが言ってた」

「そうか……」


 彼は、暗い顔になった。

 いや、よく見たら、ガリオンさんも同じ表情だ。


「どうしたの?」

「……いや、かなり厳しい状況だと思ってな」


 ソルティスが、「そう?」と不思議そうだ。


「100体のスケルトンの半分以上は、もう倒したのよ? このまま持ち堪えられると思うわ」

「……100体ならな」


 え?

 僕は、その話をしてくれたリュタさんを見る。


 リュタさんは、慌てて、『嘘じゃない』と首を横に振った。


 ガリオンさんが、彼女を庇うように言う。


「リュタは見てねぇんだよ」

「……何を?」


 怪訝な僕とソルティスに、アスベルさんがゆっくりと説明しだした。


「マール。このディオル遺跡の地下はな、4階層でできている」

「うん」


 3階層目までは、発見調査されて、今回、初めて4階層目が見つかったんだよね?

 そう聞くと、彼は頷いた。


「そうだ。第1階層は、居住区。第2階層は、地下牢。第3階層は、邪教の礼拝堂だ」

「邪教の……礼拝堂?」


 それは初耳だ。


「あぁ。このディオル遺跡はな、表向きは、寺院だった。だが、裏では、『邪教の隠し拠点』だったのさ」

「…………」


 ソルティスは知っていたのか、「そうだったわね」とか呟いている。


(そんな、曰くつきの場所だったんだ……)


 それはスケルトンが、大量に出るわけだよ。

 妙に納得だ。


 そして、アスベルさんが、低い声で言う。


「問題は、第4階層だ。……そこはな、死体置き場だったんだよ」

「…………」

「それも、100や200じゃない。1000人以上の骨が、山となって積まれていたんだ」


 ……1000人?

 僕らは、唖然とした。


 ガリオンさんが、忌々しそうに携帯食を咬み千切った。


「骨の損傷から、わかる。皆、酷い殺され方をしてたぜ……。恐らく、邪教の生け贄って奴だ」

「生け贄……」


 アスベルさんが、重苦しい息を吐く。


「死体の山の中央に、魔法の祭壇があった」

「…………」

「それがな、侵入した俺たちに反応して、発動した。そして、俺たちを襲った100体のスケルトンは、その魔法によって、死体の山から生み出されたのを、俺とガリオンは見ている」


 …………。

 ち、ちょっと待って!


「じゃあ、もしかして……この遺跡にいるスケルトンは、その100体だけじゃなくて?」

「……恐らく、1000体以上だ」


 恐ろしい沈黙が落ちた。


 僕だけでなく、リュタさんも、あのソルティスでさえ顔色をなくしている。


「今はまだ、ほとんどのスケルトンが第4階層にいる。しかし、ここに来るのも、時間の問題だ」

「…………」


 アスベルさんは、目を閉じて、天井へと大きく息を吐いた。


「すまない、マール」

「…………」

「せっかく来てくれたが、お前たちは、もう帰れ。お前たちだけなら、地上に通じる隙間は、通れるんだろう?」


 リュタさんが、焦った。


「ちょ、ちょっと何言ってるの、アス!?」

「コイツらを、巻き込むわけにはいかないだろ。リュタ、この2人を頼んだぞ?」

「いや、いやよ、アス……私は!」


 アスベルさんに縋りつくリュタさん。

 ガリオンさんは、大きく背伸びをして、「はっ」と鼻で笑った。


「『血なし者』とそのつるんでるチビ女がいなくなるなら、せいせいするぜっ」

「…………」


 ガリオンさん……。


 ソルティスが、判断を仰ぐように、僕を見る。

 僕は、考える。


(魔法の祭壇……か)


 ポツリと呟く。


「じゃあ、その祭壇を壊したら、その1000体のスケルトンは、止まるのかな?」

「でしょうね」


 ソルティスは、頷く。


「人為的に作られたスケルトンなら、その原因を失えば、ただの骨に戻る可能性は高いわ」

「そう」


 僕は、ソルティスを見つめた。

 彼女は、苦笑する。


「アンタって、本当にお人好しよね?」

「うん。……ソルティスの魔法、かなり当てにしちゃうけど、いい?」

「いいわよ」


 幼い肩を竦めて、


「ただし、アンタが私のこと、ちゃんと守ってくれるならね」

「うん、わかった」


 僕らは、小さく笑い合った。


「お、おい、マール!?」

「ちょっと待て! お前ら、何考えてやがる!?」


 アスベルさんとガリオンさんは、慌てたように言う。

 でもリュタさんは、


「ごめんなさい、マール君、ソルティスちゃん……本当にごめんなさい。でも……でも、お願い」


 泣きそうな顔で、僕らに頭を下げた。


(うん、任せて)


 僕は、大きく頷いて、


「じゃあ、今から、その魔法の祭壇をぶっ壊して、全員で生きて、地上に帰ろうよ!」


 強く決意を口にした。

ご覧いただき、ありがとうございました。


※次回更新は、明後日の金曜日0時以降になります。よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 地下4階にそんなにたくさん溜まってるなら、地下へと繋がる階段壊しちゃうか、瓦礫で埋めちゃえば、キルト達が来るまでの時間稼ぎは十分出来そうなのにー、と思った私は空気読めない奴?
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