1話
俺が目を覚ましてから一晩がたった。改めて俺の名前はエドワード・アドルフ・シュヴァリエ。ヴァルウルプ伯爵家に代々仕える騎士の家の長男で15歳。しかし同時に俺は日本で河内 三郎として生きた45年間の記憶も持っている。考えたくはないが俺は転生したと言うのが正しいのだろう。それも地球とは違う世界に。何故わかるかって?服装から文明が圧倒的に遅れてるとかそんな理由じゃないぜ。1目で地球じゃないとわかる身体的特徴があったからだ。そう、俺の髪は鮮やかなエメラルドグリーンだったんだ。
とまぁ、俺の見た目は置いといてというか鏡がないから前髪から髪の色は判断できるがそれ以外が少しもわからない。だから俺の見た目は部屋の隅にでも置いておく。現状俺はベッドの上にいる。寝っ転がっている。簡単な理由だ俺が倒れたからだ。理由についてはまずこの国について話をしなければならないと思う。
俺の家は先程も言った通りヴァルウルプ伯爵家に仕える騎士の家柄だ。よって俺がいるのもヴァルウルプ伯爵領となる。正確に言えばヴァルウルプ伯爵領シュヴァリエ家委託イズーゼ村だ。この国はアリストクラット王国。この国は貴族が圧倒的な力を持ち、貴族の機嫌次第で簡単に人が死ぬ国だ。ここで間違えてはいけないのは中世のヨーロッパのように騎士=貴族ではないという点だ。この国において騎士はヨーロッパの騎士より日本の土着した武士の方が近い意味を持つ。この国ができた時騎士達は自分達の土地を奪われないことを条件に貴族の下につくことを選んだ。つまりこの国において騎士は力を持っている蔑まれるものなのだ。
騎士の身分は宗教でも決められている。今から1500年ほど前に死んだアルルクという人物を教祖とするアルルク教はこの世界の人々を聖なる者、統治する者、耕す物、売る者そして戦う者の順番で5つに分けている。上から敬われる存在とされていて人の命をとるとされている騎士などの身分は最下位とされているのだ。それによって騎士の身分は最低の身分とされながら上位の者を守る存在として高い生活水準を得ている。
そして貴族や聖職者は騎士を機嫌で殺し、その妻をその妻や娘が美人なら後妻として娶ると言った横暴を騎士に働いているのだ。しかし、騎士もまたアルルク教徒のためにそれを不思議とも思わない世の中が回り続けているのだ。
そしてアルルク教の教えによる被害者は遂に俺の父を及び父は母が美人という噂を信じた伯爵の息子によって殺されたのだ。そして、それを手紙で知った俺が寝込んだ。これが俺が倒れた真相だ。




