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ごはんのにおい(未完)
執筆日:2015年12月10日
お題 :見憶えのある食卓
どっぷりと日が暮れた道で、柊牡丹は家路を急いでいた。
牡丹は小さい頃、神隠しに遭ったことがあった。以来、こうした暗いところはどうにも恐ろしくてたまらない。普段はもっと明るい時間に帰ってこれるのだが、今日は仕事のトラブルが長引いてしまい、こんな時刻になっていた。
遅くなった仕事への憤りと恨みを眉間のしわに表しながら、ツカツカとヒールを響かせてる。
駅から十分ほど歩いたこの辺りは、既に住宅街である。街中よりも少し暗く、けれど周囲の家々からは明かりが漏れてきており、夕餉の匂いもかぐわしく漂っている。
早く帰ってご飯にしよう。そう思って、途中のコンビニで買い込んだ惣菜を、袋の外から覗き込んだ。なんとお酒もある。週末のご褒美だ。




