特攻
「戦況、どうなってる?」
近くにいた兵士に聞くと、あまり芳しくないことがわかる。
「なんか、向こうに凄腕の奴いるっぽいです。」
「うへぇ…まじか、敵さん傭兵でも雇ったのかなぁ」
昨日まで苦戦する様な強さじゃなかったはずなんだけど…
「みんなはここで応戦よろしく。」
そう言って最前線から飛び出す。
銃口を向ける敵をなぎ払い、突き進んでいく。
得意な接近戦で何人もを斬りつけていくと、他と違う動きをするやつを見つける。
「…みーっけ」
そいつに向かってまっすぐ走り出す。
「正面から真っ向勝負ってか?」
「まっさかぁ‼︎」
思い切り踏み込み、飛び上がる。
と、同時に元いた場所に銃弾が飛んでくる。
「見切られてたか。」
「甘いねぇ、バレバレ」
相手は一人じゃない。
何となく直感でそう思っていたけど、大正解。
「傭兵さんかな?その感じ。」
「お喋りする余裕あるのかよ」
次々と飛んでくる銃弾を避けつつ、
距離を取る。
「卑怯だなぁ、隠れっぱなしってのは。」
隠れているのは1人か2人か。
兎に角、このままではどうしようもない。
周りにもまだ敵はたくさんいる。
「あー、もー、面倒くせぇ!」
ごちゃごちゃ考えながら動き回るのはしょうに合わない。
とりあえず周りの雑魚どもをなぎ倒していく。