表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雨の日の晴  作者: 宿木
83/124

季節、乗る

「お願いします」


「はい、お願いします」


今日は晴れ、快晴だ。


始業式の翌日、早速、通常の授業が始まった。


「みなさん、お久しぶりです。二学期一発目、国語ということで。まぁ国語はある程度余裕があるのでゆっくりいきましょうか」


「はい、じゃあ102ページひらいてー」


お昼まで、いつものような授業が続いていった。


目立つことといえば、ほとんどの授業が、「夏休み休めましたか?」が話の掴みだったこと。


(そういえば、どの先生も、どこか行った?とか、遊べた?とか聞かなかったな)


夏休みの娯楽には触れることがなかったようにも思える。たまたまだろうか。


午後は、学年集会らしい、それが終われば、今日は帰ることができる。


「雨音ちゃんご飯たべよ」


「うん」


「いただきます」

「いただきます」


「雨音ちゃん、スイカって食べた?」


「スイカ?食べたよ」


「いいなー私今年まだ食べてないんだースイカがないと私の夏は終われないよー」


こうして、お昼が終わった。


「次集会だから移動してねー」


体育館に向かう。


今回は1つの学年だけ、始業式のときほど、暑くはないだろう。


「起立、礼、お願いします」


ざっと100人ちょっとの挨拶。体育館に響く。


「はい、お願いします、座ってください」


それから、色んな先生からの話があって、最後、学年主任の、増田先生だ。


「みなさん、夏休み、どうでしたか?特に今年は、各自、色々な過ごし方をしたと思います。


その中で、夏休みだけど、休めなかったという人もいるかもしれません。」


「ですが、休みなのに休めなかった自分を責めたり、残念に思うことはありません。


むしろ、休みなのに勉強をしていたり、部活をしていた自分を褒めてあげてください。


立派です。


休めた人は、二学期に向けてしっかり休めた自分を褒めてあげて下さい。


今日来たこと、褒めてください。終わります」


その後、教室に戻った。


「はいお疲れ様でーす帰りましょー」


「起立、さようなら!」


「さようならー」


上手く晴美と合流して、帰ることができた。


「私のクラスの子がさーいつもは元気なのに、なんか今日テンション低かったんたけど、ついさっきいつも通りになってさー、よく分かんないや」


「へーまあ、元気になって良かったんじゃない?」


「そうだねー」


「明日も学校かーちくしょう。なんで31日が月曜日になるかなー」


いつもの坂道だ。


「じゃあねー」


「うん、また明日ー」


汗かいたな…シャワー浴びたい


「ただいまー」


「おかえりー」


お母さんは今日、休みみたいだ。


…♪…♪


「やー、まただー」


「はい、お疲れー」


スマホを片手に、廊下へ行ってしまった。


シャワーを浴びて、さっぱりしよう。


風呂場から出ると、お母さんはパソコンを操作していた。


「今日は休みなのにー」


(あっ)


(休みなのに頑張った自分を褒めてください…)


「お母さん、仕事なの?」


「うーん、ちょっと急ぎでねー」


夕飯前になって、お母さんの作業が終わったみたいだ。


「終わったー」


「お母さん、ご飯と味噌汁は作ったよ」


「え!本当!?ありがとうーじゃあ私はサラダ用意するかなー」


「いただきます」


「いただきまーす」


「今日さ、増田先生が夏休み、休めなくても、頑張った自分を褒めてくださいって言ってた。勉強が大変な人は夏休みどんなだったんだろう」


さりげなく、言ってみる。


直接慰めるとかは、いらないだろうから。


「へー、いい事言うじゃん、大変な人はすごい大変だと思うよ。朝から夜まで塾とか聞くし。」


「ごちそうさまでしたー」


時間は、22時前。


一日のうちの、一息つくことができる時間。


この静かで灯りのある夜が大好きだ。


最近、ミンミン、ガチャガチャというより、リンリンといった、足の高さぐらいにいる虫の声が聞こえるようになった。


まだまだ暑いけれど、時間は進んでいる。1年を走っている。


これから、段々と、季節を見つけては、染み込んでいくのだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ