晴れ、天気はどこへでも
今日は晴れ、おばあちゃんの家に行く。お墓参りも踏まえて。
お母さんの車は、今日も、私たち以外の会話も乗せている。
「いいねぇー町中華行きたいね」
「行きたいですねー…はい、ここで1曲お聞きいただきます。ハサミショクニンさんで、「巻き爪やめてください」」
…♪…♫♫…
「お母さん、風結たちは来るの?」
「来るって言ってたよー」
風結。私の従姉妹で、同い年だ。
お母さんの妹の子で、おばあちゃん家に行くときに会える。
私は、このおばあちゃんの家に向かっている時間が、たまらなく好きだ。
約2時間半ほどの乗車。
高速道路を走り、ラジオを聞く。
特別感というか、どこか高揚感がある。
小さな頃から、根付いているのだろう。
お母さんの車で走る高速道路が、本当に好きで、毎度、今と同じような気持ちになる。
時間は、11時前、お昼ぐらいには着くだろう。
「雨音、トイレよっていい?そこでお昼買おうかと」
「うん」
パーキングエリア。高速道路の醍醐味だろう。
ここに立ち寄り、人は、羽をやすめる。
目的地はバラバラなのだけど、この場へ、一旦集まる。
そんな雰囲気が、大好きだ。
「ご飯どうする?ここで食べてもいいし、買って車でもいいけど」
どうしよう。私はどちらでもいい。というより、どちらとも好きだ。
(あ!ラーメンだ)
「ここがいい。あそこのラーメンが食べたい」
「はーい」
パーキングエリア。ここだから得られる感覚がある。
「ごちそうさまでした」
ちょっとして、お母さんも食べ終わった。
「ごちそうさまでしたー」
「ちょっと休憩してから行こっか」
「うん」
お盆だからだろうか、人が多い。
(これ、この先混むよな…)
「お母さん、人多いね」
「そうだねーこれは混むかもなーまぁこの時期はいずれにせよ混むし、しょうがないよねー」
5分ほど経っただろうか
「そろそろお土産みて、行こっか」
「うん」
風結と、おばあちゃん、それとお父さんにもお土産を買って、車に戻った。
「あー美味しかった。じゃあ行こうか。忘れ物ない?」
「大丈夫」
「はいよー」
車は、道へ戻った。
「それはたしか…私がやりませんでした?」
「あれ、そうだっけ?…ああ!そうだ!」
「そうですよー」
高速道路から観える景色。
都会のような、人や建物が敷き詰められている。という感じはしない。
むしろ、奥の方まで見渡せたり、生き生きとした木々があって、広々というか、伸び伸びとしている。
あれから、1時間近く走っただろうか。
案外そこまで混んでおらず、長い渋滞にもはまらずに、高速を降りた。
「そんな混んでなかったね」
「そうねーラッキー」
私の住んでいる町とは違った町並み。
栄えているわけでもなく、田舎でもない。
町の状態は同じようなものの、私の町とは違うことが、はっきり分かる。
それと同時に、毎年、年に1回ほどみている景色。
懐かしさと、何故か「帰ってきた」という感覚に包まれる。
…♪…♪
電話だ。
「はい」
「あっ!雨音?久しぶり!」
風結だ。
「風結、久しぶり。もう着いてる?」
「私はまだ。まだ高速いる」
「雨音は?まだ高速?」
「多分、もうすぐ着くよ。さっき高速降りた」
「ああ、じゃあさ、咲久ちゃんとおばあちゃん達にさー遅れそうって伝えといてー着くのが夕方になりそう」
「分かった気をつけてね」
「ありがとう。じゃあまた」
「お母さん、風結たち遅れるって」
「そうなの?分かった」
ここだ。ここを曲がれば、すぐおばあちゃんの家。
「あっおばあちゃんだ!」
外で待っててくれたのだ。
車を止めて、おばあちゃんの方へ向かう。
「おばあちゃん!久しぶり!」
「雨音ちゃん、よく来たねぇ」
私はおばあちゃんが大好きだ。だから、毎年この時期が楽しみ。
「お母さん、ただいま」
「咲久、おかえり。荷物もつよ」
「いいよいいよ、自分で運ぶよー」
私たちは、家へ向かった。




