青と紺と青
今日も晴れ、所々白のある、青空だ。
夏らしい鮮やかな青空。
そこに混じるぎゅっとされた雲。
今日の空は、「ちょうどいい」という言葉を知っているのではないか。
そう思うほどの空だ。
今はまだ午前10時。
鮮やかな青色が目立ち、この時間の明るさは、世界を彩る。
私は今日、この鮮やかさが無くなってから、出かけることになっている。
行く場所は、私が見つけた、学校まで繋がる森。
晴美が、カブトムシを見たいと言って、着いていくことになった。
幼なじみだが、虫好きなイメージは無かったので驚いた。
飼育するのではなく、ただ見るだけ。
晴美は、本物のカブトムシやクワガタを見たことがないらしい。
そう言われると、私も、しっかりと見たことがなかった。
虫籠を持っている人の、虫籠の中を一瞬、見るだけ。
そういうことなので、あの森を紹介した。
虫を見ることも楽しみだが、もう1つ、楽しみがある。
あの森からは、町を見下ろす事が出来た。
その、夜の姿を、一度観てみたいと思っていた。
もしかすると、虫より楽しみかもしれない。
日没まで、まだ時間がある。
20時頃に、森へ行く予定だ。
それまで、何をしようか。
とりあえず、家事をすることにしよう。
洗い物を済ませ、洗濯を回した。
まだ、20分しか経っていない。
洗濯を回している間に、習字の課題をやる。
「星空」という二文字を書く。3枚書いて、1枚提出。
こういう課題は、過去にもあり、課題を先送りにしていた頃の私は、3枚も書かず、1枚だけ書いて、済ませていた。
今回はもちろん、3枚書く。
とりあえず書いて終わらせ、洗濯も終わらせた。
時間は、11時半頃。
(暇だー)
―6時間後―
本当に何もすることなく、時間を過ごした。
時々スマホを見て、ラジオを聞いてみて、テレビを見る。
本当に、堕落した時間。
夏休み、蝉の声、堕落した生活は、ほぼ同時にやってくるのではないか。
なんて、だらけた自分を、時期のせいにするような考えも出てきた。
…♪
電話だ。晴美からだ。
「はい」
「あっ、雨音ちゃん?今からさーご飯食べに行かない?」
時間は、18時前。
「いいよ」
「やった!じゃあ、10分後ぐらいにそっち行くねー」
急げ、部屋着から着替えていない。
すぐに身だしなみを整え。出かける準備をした。
今日は、あまりに準備をしていないので、少し急いだが、いつもならこうはならない。
(やっぱり、気遣いが上手いな)
晴美はいつも、私と何かをするときは、今回みたいに、10分後とか、時間でなくても、会話の雰囲気や、流れにおいて、余裕をくれる。
本当に、さりげない気遣いがよく出来て、尊敬する。
こういうところも、私の思う、晴美の好きなところ。
ピンポーン
晴美が来た。
「お待たせ」
「急にごめんねー虫見る前に、暇だったから、お店でご飯食べようかと」
「いいね、私も暇だった。」
「どこにしようか、森は、ここから近いの?」
「近いよ、すぐそこ」
「ふーん。じゃあ、いつものファミレスかなー」
「そうだね」
祭りの後に寄ったファミレス。そこで、夕食をとることにした。




