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第9話 死霊使役の真価

夜の森は静寂に包まれ、月明かりが木々の間から淡く差し込んでいた。俺、天城 優はその中を一人歩いていた。無能者と蔑まれ、ギルドから正式なクエストを受けられない俺だが、オモイカネからの試練を通じて力を得てきた。今夜も新たな試練が俺を待っている。


『次の試練は、『シャドウリーパー』の討伐です。成功すれば、新たな能力を付与します』オモイカネの声が頭の中に響く。シャドウリーパーか……闇に紛れて獲物を狩る、鎌使いのモンスター。手強い相手だが、ここで立ち止まるわけにはいかない。


「やるしかないな」俺は拳を握りしめ、森の奥深くへと足を踏み入れた。


森の奥深くへと進むにつれ、周囲の空気が変わっていくのを感じた。肌寒さと共に、背後からの視線が俺を捉える。振り向いた瞬間、漆黒の影が音もなく迫ってきた。シャドウリーパーだ。その鋭い鎌が月光を反射し、不気味な輝きを放っている。


「くっ、速い!」俺は「迅速」を発動し、間一髪でその攻撃を回避する。だが、奴はすぐさま姿を消し、再び闇から襲いかかってくる。「戦神」の直感が、次の攻撃方向を示す。俺はその方向に「剛力」を込めた拳を放つが、手応えはない。くそ、手強い。


「オモイカネ、何か策はないのか?」俺は心の中で問いかける。


『現在の能力で対処可能です。特に、『死霊使役』の活用が有効と考えられます』なるほど、以前の戦いで得た『死霊使役』か。まだ実戦で使ったことはないが、試してみる価値はある。


俺は集中し、意識を『死霊使役』の力へと向ける。すると、以前倒したデスファングの霊体が目の前に現れた。青白い光を放つその姿は、まさに幽霊狼だ。


「デスファング、頼むぞ」俺の言葉に応じ、デスファングはシャドウリーパーの気配を探り始める。霊体であるデスファングは、闇の中でも視界を持ち、敵を察知する能力があるようだ。これなら、奴の位置を特定できる。


デスファングが一瞬立ち止まり、ある方向を睨みつける。その視線の先、闇の中からシャドウリーパーが飛び出してきた。俺はすかさず「迅速」を発動し、奴の攻撃を回避する。デスファングと共に一斉に攻撃を仕掛ける。俺の「剛力」を込めた拳と、デスファングの鋭い牙が同時に奴に叩き込まれる。シャドウリーパーは苦悶の声を上げ、地面に崩れ落ちた。


息を整えながら、オモイカネの声を待つ。『試練クリアを確認。新たな能力『影縫い』を付与します』体が再び温かな光に包まれ、新たな力が宿るのを感じた。『影縫い』は、敵の影を固定し、一時的に動きを封じる能力らしい。戦闘の幅がさらに広がるだろう。

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