表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/93

第76話 核心干渉

「――抜刀、〈影月・弐ノ型〉」


隼人の声と同時に、空間が“裂けた”。


死霊としての霊力が剣に流れ込み、かつての技が異形の進化を遂げる。

斬撃は、目には見えない“影”の領域を走り、空間そのものを切断した。


「解析不能。異常位相……排除開始」


イェルネスが六枚のブレードを展開し、超高速で周囲を殲滅する。

だがその一撃を、ザグエルの尾が受け止めた。


「時間は稼いだ、やれ!」


隼人の叫びと同時に、美月の魔術陣が輝く。


「――《空間逆位相・多重干渉式》、展開!」


美月が得意とする魔力干渉と空間認識の複合術式。

霊脈の奥深くにある“核”を狙い、干渉の波が放たれる。


「核への直撃までは届かない。ならば……!」


優が死霊たちに指令を飛ばす。


「霊力を転送、《黒の協奏・変奏型》で同調せよ!」


死霊たちが次々と黒い波動を放ち、美月の術式に重ねていく。

霊力と魔力、相反する二つの力が融合し、空間の一点に集束していく。


「──これで終わりだ!」


隼人が飛び出した。剣を逆手に構え、霊気をその刃に集中させる。


「死霊剣・改式《絶影穿断》!」


それは、生前には完成しなかった奥義。

死してなお鍛えられた魂が辿り着いた、影をも断つ一閃。


爆音。


光。


沈黙。


そして――イェルネスの装甲に、深く黒い“裂け目”が刻まれた。


「核の──干渉成功!」


美月が叫ぶ。


その瞬間、イェルネスの身体が明滅しはじめる。


「不安定……判断機構に……干渉……」


僅かながら、機構の崩壊が始まっていた。


戦いの風向きが、ようやく変わり始める。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ