表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/108

第6話 私はジビエ料理人②

 クレハが水切りや運搬を魔法で何とかしてくれたので……地面に置かれた、猪もどきこと六角ボアを解体していくことに。


 刃物は当然持っていないから……そこも、クレハにまた頼む。魔法での解体作業をしていくのだ。


 日本とかでだったら、ゴム手袋とか色々準備は必要だけど……ないならないでやっていくしかない。


 生きていた食材を捌く作業は……下っ端でもなんとかやっていたんだもの。やれるだけやってみるしかない!


 だって、美女神様に転移させられる前にも、なんにも食べていなかったからお腹ぺこぺこだもん!!



「どうするんや?」


「皮を剥ぐのはわかるよね?」


「せやな? 肉を出来るだけ残さぬようにすればええんやろ?」


「そうそう。あと、脂」


「あぶら?」


「肉の上に白い部分があるの」


「……あれか。普段は捨ててたわ〜」


「焼くと美味しいんだよ?」


「……はよ、教えてや」



 特に、猪の脂ってご馳走だからね?


 熟成させるとなお美味しいんだけど……まあ、今回はいいだろう。


 皮剥ぎをゆっくり丁寧に、次は肉と骨の解体。


 ざしゅって、クレハが指示している箇所を目に見えない風の刃か何かで、あっさり切ってくれるのは見ていて面白い。


 皮もだけど、角も骨もこの場合は焼却処分した。


 何かあって寄生虫騒ぎに……ならないのは今更かな?


 クレハが言うには、ここいらはモンスターが過ごす弱肉強食の森だからそうで。



「じゃ……お待ちかね! 焼こう!!」


「おー! 待ってたわぁ!」



 網とかがないので、木の枝をクレハが串のように加工してくれたのに……ブロック肉を刺していく。


 ここに臭み消しなども兼ねて、塩とかを振りたかったんだけど。



「塩……ないかな?」


「あるで?」


「え?」



 クレハがほら、と前足を向けた場所には……ピンクの結晶があった。


 全然気づかなかったけど、あれってつまり!



「岩の塩やねんけど、削れば使えるやろぅ? そんなんも、向こうにはないん?」


「あ、るけど!? こんな道端にあるの!?」


「ここいらは……大昔海の底やった説があるんよ。せやから……時々こんなのが顔出してくるんや」


「使おう!!」



 天然のヒマラヤ岩塩ぽいの!! 是非とも使わせてください!!


 クレハにまた魔法を使ってもらい……削った岩塩の粉を適量ふりかけていく。


 これを……じっくりと焚き火の熱で焼いていけば。



「……ええ匂いやわ〜」



 クレハもうっとりするくらい……たしかに肉が焼ける匂いは格別だ!


 早く食べたいけど……猪肉とかは生焼けが怖いからしっかり焼いていくことにした。

次回はまた明日〜

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ