第九十三話 ほのぼの、水の神 其の二
「水の神様、こちらにどうぞ。」
「はい、ありがとう。」
「まさか、水の神様とお茶をする事が出来るとは、」
「お会いできた事が、奇跡です。」
「そうじゃな、コースト。」
「はぁ~落ち着きます。あら、香ばしくて美味しい。」
「それは、それは、コースト良かったのう。焙ったのは、コーストですじゃ。」
「は、はい、有難うございます。」
「コースト、多堕のログと一緒に居れるなんて、氷の使徒として素晴らしい事ですね。」
「は、はい。あの、多堕のログとは、?」
「ふふふ、ログが勇者と共に戦っていた頃の二つ名です。」
「お恥ずかしい、」
「あの、年齢が、」
「ああ、わしゃ、死なんのじゃ。まぁ分らんが、」
「ログ様?」
「コースト、今は、水の神様がいらっしゃる。後じゃ、後。」
「はい。」
「ふふふ、ログは、凄かったのですよ。」
「あの頃は、それが正しいと思ってましたもんで、」
「あら、これは、白樺の木?」
「はい、エルフからの頂きものですじゃ。ここらは、草原ですから、小豆洗いさんと挿し木にしてみようか?と話してたところですが、根付くじゃろうか?」
「はぁ、ご馳走さまでした。いいですね、植えましょう。」
「ルーインは、どこに植えたいですか?」
「・・・?どこに?」
「ルーインは、この挿し木をどこに植えたいですか?」
「ああ、では、魂水神像の祠の回りに。」
「そうしましょう。では、ここから、ぐるっと行きましょう。大きくなったら木陰ができて気持ちいいです。」
「私も、手伝いますよぅ。」
手に取って、テントの横に細い挿し木を刺す水の神。
手をかざすと淡い青い光が細い挿し木を包む。
「はい、どんどん行きましょう。大きくなるまでは、切ったりしないで下さいね。」
にっこり笑う水の神。
「子供達も一緒に植えましょう?」
四馬の子供のケンタウロス達が前に出る。
「名は?」
「ルーロの子、ルータ。」
「ルーレの子、ルーチ。」
「ルーラの子、ルーツ。」
「ルーンの子、ルーテ。」
「ルーテちゃん、いいですか?優しく植えましょうね。」
「はい、」
「そうだ、あなた達が、この挿し木達を面倒みるのですよ。」
「はい、」「はい、」
「はい。」「はい。」
「可愛らしい。子供は、いいですねぇ。」
「母親は、皆、身籠っているのだ。」
「それは、いい事です。」
「百舌鳥カマキリのお陰で、皆、励んだ。それに長の創ってくれた善哉という食べ物のお陰で、母親も元気だ。」
「善哉という食べ物は、食べてみたいです。」
「とても甘いですぞ。」
「美味しいよ。」
「今度、つくってもらいましょう。」
「次は、畑をみたいわ。ルーイン。」
「行きましょう。ねっ。」
「シャローラビット、グルス、案内だ。」
「解った。」
「は、はい。わ、私達は、サッカー領で、い、芋や、豆を作っていました者です。」
「そうですか、大変でしたね。あなた方は、心が綺麗です。小豆洗いに出会う訳ですね。」
「心が、き、綺麗とは、ありがたき、お、お言葉です。」
「見守っています。安心して下さい。」
「はぁ、ははぁ~。」
グルス達は、泣いている。
「ここで、我ら一角兎が、虫や豆の葉を、食べている。」
マイペースに話す、シャローラビット、。
「小豆洗いが、食べていいと言ったから、でも、葉は少しと言われている。」
「一角兎さん達が、一生懸命見てくれてます。我らより、作物と相性がいいと思います。」
「素晴らしい事です。良かったですね。一角兎達。」
「前より、食べ物に困らなくなって、子供も増えた。野良の兎も多く育つようになった。」
「可哀そうだが、野良の兎を持ってくと、魚が、食べれるのだ。」
「水の神様、魚だぞ、我ら一角兎達が、魚を食べれるのだぞ。」
「それは、良かったですね。私も食べてみたいです。ルーイン、ご飯を一緒に食べては、駄目かしら?」
「ルール頼む。皆も、飯の用意だ。長が喜ぶぐらい、もてなすのだ。」
皆、散っていく。
「迷惑かな?ルーインありがとう。」
「んっ、ここは、何ですか?」
小さく石に囲まれた場所を見る。
「はい、これは、長様がお渡しになられた特別な豆を、植えております。」
「ふふふっ。芽が出ますように。」
手を向け淡い青い光が注がれる。
「あら、注いでも注いでも吸い込みます。」
「駄目です。吸い取られます。」
「疲れました。」
「う~ん、行きましょうルーイン。」
「我が名は、ルート。ルーインの子。」
「勇ましい。何ですか?」
「あの、その、」
「ふふふ、東に行きなさい。あなたの望みは、きっと待っています。」
「ルート、東のアーパ族に行く時が来たか?長とは、話をしていたのだ。」
「父上。」
「そこのあなたもどうですか?」
ルーリの方をみて話す水の神。
「我が名は、ルーリ。ルーアンの子。父も兄も悪魔にやられて死んだ。」
ひざまつくルーリ。
「ならば、なおさらルートと行くのです。きっとあなたの心を癒してくれる方が、待ってます。」
「うむ、長が帰ってきたら、ルーリ、ルートと東のアーパ族に行くのだ。」
「解った、そうする。」
「なんだ、ルーリ、ルート、その顔は?はっはっは。」
ルーレ、ルーロ、ルーラが、茶化す。
「強い牝を連れて来い。はっはっは。」
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