第七十六話 救出劇 其の九 防御を固める東門
「ドォン、ドォン、ドォン」
門をケンタロウス達が、叩いている様だ。
「ウォォォォ~」
本門の上にて、
「隊長、もう無理です。避難指示を。」
「門が壊れるまでは、駄目だ、こらえよ、」
「本門の守備隊長は、いつ帰って来るんですか。」
「無駄口を叩くな。」
「やるだけ、やるのだ、」
下では、
「何でもいい、門の所に運んで行け、」
「運べ、」
荷台にのせた、何かの箱や、テーブルや、椅子、丸太や、石、それらが、門の内側に山の様に置かれている。
家と家の間には、柵が出来ていて、もし、ケンタウロスが侵入しても戦える様にしてある。
柵の後方に陣があるが、人は、まばらである。
避難する人達が歩いて行く。
街並みの外れの家の横に皆、疲れて座っている。
「こりゃ、門から出れそうにないの。」
「アイス、どうする?」
「こまったな~。ここまでの事は、考えてなかったなぁ。」
「三日暴れてもらう約束だから、明後日の朝までは、ルーインさんいるだろうし、」
「そうじゃの。」
「こんなに早く見つけれると思いませんでしたから。」
「火矢を門に放ったらどうだ?あれだけ、門の所に燃える物があったら、いいと思うぞ。」
「ヘリン、ここまできたら、仕方ない。それじゃの。」
「私とポリーが、連続して火矢を放てば、一気に燃えるだろう。」
「燃えでもしないと、あの門は壊れなさそうですね。」
「燃える、ルーイン達が、門を壊す。」
「みんな逃げる。僕らは、門を出る。」
アイスは、納得した顔で言う。
「まて、アズキアライさんや、」
小汚い爺さんは、小豆洗いに話し掛ける。
「それでは、門の内側でも、戦いが起きてしまう。」
「火矢を放った者を兵達が追う事になる。」
「確かにそうじゃが、」
「わしが、暗くなったら、門の外に降りて、表から門を壊す。」
「本当に、出来るのかの?」
「うむ。」
「ならば、頼めるか?ログさんや。」
「うむ。」
「ケンタウロス達が、入ってきたら、門は、手薄になるじゃろ。」
「その時に出るかいの?」
「もう一度、確認じゃが、ケンタロウス達は、味方なんじゃの?」
「はい、間違いないです。」
「本当に味方です。」
ヘリンとポリーが、言う。
「わしが、行ってルーイン達に、説明しておくか。」
「ああ、小豆洗い殿、サッカー様をお呼びできるでしょうか?」
「今なら、間に合うと思います。」
「ああ、腹減ったな~、。」
スライダーが言う。
「よし、ルーインに走ってもらうかの、」
「急ぐか、梵っ」
ハエになり飛んでいく小豆洗い。
上から見てみると、ルーインとルーラは、本門を勢いよく蹴ったりしている。
怪我という怪我もして無い様じゃ。
良かった。
やはり、ケンタロウス達は、人間にとって脅威じゃの。
前備えの門と塀は、倒れて解体されて壊れていた。
「ルーイン?ルーラ?」
「長?」
「どこに?」
キョロキョロするルーインとルーラ。
「ルーインの耳元じゃ、」
「少し門から距離をとれ。」
後方に動く。
「派手にやっとるの?」
「長、矢が無くなってしまった。」
「長、ルーラは、百の矢をすべて人間に当てていてな、見事だったぞ。」
「そりゃ、凄いの。」
「ええか、ルーインは、儂と一緒にあの森まで戻ってくれるかの?」
「ルーラは、ここらで待機だ。攻めるでないぞ。」
「長の言う通りに。」
ルーインは、走り去る。
人間達が、喜び騒いでいる。
「おおおおおお~」
ルーラが雄叫びをあげる。
夕日が綺麗だ。
六時間ぐらい走って、あの森に着いた。
「ルーイン、戻ったか、」
手を挙げるルーロ。
丁度、今、あの森を偵察に来ているのは、ルーロ、ルーレ双子兄弟であった。
「梵っ」
「おお、長、」
「良いか、お主達は、ルーラと合流し暴れるのじゃ。」
「ようやく我らの番だ、」
「おおお~」
嬉しそうに走りだすルーロとルーレ。
「待て、待て、やはり、儂も一緒に行くかの、」
「ルーイン、サッカーを門まで、連れて来てくれ。」
穢れ無き水を浴びる様に飲むルーイン。
「ルーインがサッカーと来たら、門から、出る事にするで、ちと大変じゃが、頼む。」
「上手くいきそうじゃよルーイン。」
「後、人数が増えたのじゃとサッカーにも、伝えてくれ。」
「では、長、急ぐとしよう。」
走り去るルーイン。
「長、乗ってくれ、」
「うむ。ルーロ、ルーレ、頼むぞ」
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