第七十一話 救出劇 其の四 コイバ亭女子店員の悩み
「いや~旨かった。」
スライダーは、ご満悦の様だ。
「夜もここで、食べましょう。」
アイスが言うと、皆、機嫌が良くなる。
「さてと、ダイ、一つ背負えるリュックを買ってから、ガリコ芋を一袋分買い入れて来てくれるかい。」
「はい、分かりました。」
銀貨三枚渡すアイス。
「そんなに急がなくていいよ。」
「行ってきます。」
席を立つダイ。
「各自、情報収集としますか、」
「ヘリンさんとポリーさんは、ここに居てもらうとして、皆の話を聞いて居て下さい」
「僕とスライダーさんは、一緒にいきましょうか?」
「わしも、少しうろつきたいのじゃが、少し銅貨貰えるかの。」
「はい。では、お願いします。」
店をでて、小豆洗いは、歩いていく。
いい国では、ないか、。
サッカー領の悲劇があったとは、到底思えん。
家と、家の路地を入って行くと、見すぼらしい姿の年寄りが寝ていた。
「爺さんや、」
「んっ、」
「少し教えてくれんかの、」
じっと見つめる爺さん。
「ほれ、まず、一枚じゃ」
「教えてくれたら、もう一枚、」
「何がききたい。」
「最近、あった事ならなんでもええ。」
「うむ。兵隊が兵隊を捕まえたりしておる。なんでかしらんが、」
「ほほぅ。」
一枚、渡す。
「とある将軍が反乱を企んだらしいぞ。この平和な国で、なんでそんな事考えたのか。」
一枚渡す。
「その将軍にかかわる者は、皆捕まったと聞く。財産が取り上げられたらしく、金に換えるために街に物が溢れてるらしいぞ。」
「まぁ物が安くなっていいけどな。商人は、あがったりだな。原価割れだそうだ。」
「爺さんよくしってるのぅ。」
「まぁ、食べ物は、そんなに安くならんから、変わらんよ、貧乏人じゃて。」
一枚渡す。
「こんなに貰っていいのか?」
「うむ。」
「何が知りたいんじゃ?」
「実は、知り合いから儂も頼まれての、サッカー家の生き残りを探しているのじゃよ。」
「ほほぅ。」
「良し、儂も協力しよう。」
「頼めるか、お礼は、はずむからのぅ。」
汚い爺が二人話している。
「ところで、お前さんなにもんじゃ?」
「お前さんこそ、ただの爺さんか??」
互いを見る汚い爺。
「まぁ宜しく頼む。また、明日くるで、」
「ふぉふぉふぉ、。じゃあの。」
歩いて行く小豆洗い。
さてと、そんなに、聞き出せる話じゃないの。
コイバ亭にもどるか。
「どうじゃ?ヘリン。」
「なかなか、聞き耳を立てているが、話が出ない。」
「みんな、話す事と言ったら、料理が上手い事ばかりです。」
ポリーも言う。
「まぁいい店じゃからのう。」
「はい。」
「部屋の準備が出来たそうで、もう、入っていいらしいぞ。」
「そうか、そりゃよかった。」
「百舌鳥カマキリとゼンマイにも食べさせてやりたいからの、」
「部屋なら食べれるじゃろ。」
「そうしよう、ポリー頼んでおいて、」
「はい、姉さん。」
「小豆洗い、いこう。」
階段を上がるヘリンと小豆洗い。
「あの、すいません。焼き豚定食を二つ、部屋に届けて頂きたい。」
店員の女の子に伝えるポリー。
「はいよ、気に入ってくれた?」
「美味しくて、気に入りました。」
「やっぱり、食べないとでかくならないのかしら、」
自分の胸と比較する店員の女の子。
「部屋の前で、ま、待ってますから。」
階段を上がるポリー。
部屋のドアを開けると百舌鳥カマキリが、背伸びをしている。
「焼き豚定食を頼んだから、まっててね。」
「ポリーさんありがとう。」
ドアを閉めるポリー。
さてと、
「わしゃ、行ってくるで、桶を頼む。」
「梵っ」
チャタテムシに変化した小豆洗いは、窓から飛び立つ。
「気を付けてね~」
「お気を付けて」
ようやく一息つけるへリンと百舌鳥カマキリは、機嫌がいいようだ。
空高く、上がるとそれこそ見事な王宮と街並みである。
遠くに、東門が見える。
そんなに、遠くもないのぅ。
あっ、ダイが歩いている。
スライダー達は、どこぞをうろついてるのじゃ?
まぁええか、。
王宮の壁の方に向かう。
壁の所々に四角の穴があり、人間が動いているのが分かる。
弓矢を打つ穴かの?
入っていく小豆洗い。
螺旋階段のような所に入った。
降りて行ってみる。
物置というか、武器庫などが、続いている様だ。
外れかの~。
一番下まで行くと、牢屋が続いている様だ。
よし、よし、。
しかし、全て空の牢屋だった。
「残念。」
牢屋の鉄格子の小さな窓から、外に出る。
「こりゃ、探すの大変じゃ。」
一旦戻るかの。
コイバ亭に戻っていく手前で、アイスとスライダーが歩いていた。
家と家の路地裏の爺は、いなくなっていた。
コイバ亭の窓から部屋の中にはいる。
「梵っ」
「おお、小豆洗い。びっくりするではないか?」
ヘリンとポリーが、急にベットから立つ。
いい匂いが漂う。
「美味しかったかの?」
「うん、ありがとう。」
(は、堪能しました。)
「どれ、皿を返してこよう。」
ヘリンが皿を持ち、下に降りる。
ポリーは、下を向いている。
儂も降りよう。
「百舌鳥カマキリゆっくりしたらええ。」
「うん、ポリーさんといるね。」
ドアを閉め降りていく。
「ご馳走様。」
店員の女の子に話し掛けるヘリン。
「わざわざありがとうございます。」
ヘリンと自分の胸と比較する店員の女性。
「やっぱり生まれつきなのかしら。でも、スレンダーで羨ましい。」
歩いて行くヘリン。
スライダーと、アイスがダイと話している。
「みな、部屋に入れるようになったぞ。」
ヘリンが声を掛ける。
「一番、て、手前は、今は、入らないように」
思い出したかの様に焦ってヘリンが言う。
「ご主人様、リュックとガリコ芋を買ってきました。」
「ありがとう、ダイ。」
ヘリンが、ニコリと笑う。
ぱぁ~と笑顔になる、ダイ。
「スライダーは、どうじゃった?」
「アイスと、馬を二馬買い求めてきました。」
「いや~安いから思わず買っちゃいました。」
「売ろうとしても、安すぎて駄目です。今は、買い時ですよ。」
アイスが嬉しそうに言う。
「少し、部屋で休む事にしましょう。」
「ダイは、夕食の時にまた、ここに来てくれるかい?」
「はい、分かりました。何かありましたら、呼んでください。」
厨房に入っていくダイ。
階段を上がっていく。
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