第六十六話 知恵者アイス 其の一
魂水神像の女神の涙の意味か、
小豆洗いは、神の気まぐれに振り回されようとしている皆を見て、溜息をつく。
「皆、聞いてくれ、」
「もちろん、水の神の涙は、尊い。じゃが、意味を求めては、ならん。」
「涙の意味は、水の神しか分かりえぬ事。」
「分かってくれるかのぅ?」
「皆、取り敢えず落ち着いてくれ。」
小豆洗いは、そういうと歩いて行く。
「小豆洗い殿、一つ報告が、あります。」
振り向く小豆洗い。
「ん、コースト、なんじゃ?」
「サッカー将軍の奥方イミン様、ご息女のスピン様が、王宮の牢獄に囚われているという事です。」
「それは、確かな事か、コースト?」
声を荒げるサッカー。
「はい、今どこにいるかは、断言できませんが、。」
「反乱を恐れて捕らえているのだと思います。」
「小豆洗いさん、助けにいきたい。」
百舌鳥カマキリは、声を大きく言う、。
「そうじゃの、急げば間に合うか、うむ、行くか。」
「小豆洗い殿、嬉しくも思うが、民の命を考えると私の家族だけを、」
「まあ、サッカー、やるだけやるだけじゃ。」
「小豆洗い殿。」
「小豆洗い殿、妹を、母をお願いします。」
ダミーも懇願する。
「どうしたもんじゃ。う~ん。」
「サッカーや、コーストは、顔が知られているじゃろ。」
「私達が手伝おう。ポリー、いいよね?」
「うん。」
へリンとポリーかぁ。
「目立ちすぎんか?」
「大丈夫だと思う。エルフは、普通に人間と取引しに行ってるから。」
「ならば、頼む。」
「デコイは、どうじゃ、?」
「デコイも、中々有名人ですぞ。」
サッカーが、気まずそうに言う。
「スライダー、じゃ。のう?」
「行ってもいいですけど、何もできない気が、」
「ウィグラー王国斥候部隊スライダー様が、そんな弱気でどうする。」
「ええ~ええ~。」
「スライダー殿、宜しくお願いします。」
頭を下げるサッカーとダミー。
「後は、んっ?」
スゥ~とデコイの後ろに隠れるアイス。
「アイスは、?」
「アイス、いけるな?」
デコイが、アイスに向かって言う。
「アイスが、作戦を立てよ」
「ええ?」
「わしゃ、アイスが、考える方がええと思う。」
「ケンタウロス達が、戻り次第。出発する。」
「それまで、休むとするか、。ヘリン、馬の準備を。」
「三馬いるが、どうするの?」
「三馬じゃ、二人を助けたのち乗せる事も考えるとのぅ。」
「分かった。ポリー行こう」
「はい、姉さん。」
「スライダー、ウィグラー王国の甲冑は、まずいじゃろ?」
「はい、どうしましょう。」
「とりあえず、丸腰で、ええ。」
「わ、分かりました。せめて、このナイフだけ持たせて下さい。」
「梵っ」
金色の法師姿に袈裟は、紫色の服装に変わる小豆洗い。
「わしゃこれで行くから、、スライダーは、付き人じゃ。」
「は、はい。」
「おお、これは、高貴な服装ですな。いつもそのお姿でおられたらいいのに。」
サッカー達が驚く。
「旅をする魔法使いに見えるじゃろ?」
「はい。」
「でも、肩こるで、そんなに好きじゃないんじゃ。」
「残念ですが、やめて下さい。目立ちすぎます。」
アイスが、言う。
「僕が考えますから、少し、時間下さい。」
「あ、アイス、小豆洗い殿に失礼ではないか。」
デコイが、声をあげる。
「ええんじゃ、梵っ。」
いつもの村人姿に変わる小豆洗い。
「アイス、わしゃ、ハエや、蛙、動物に変化出来るぞ」
「梵っ、」
小さなハエになる小豆洗い。
「おお、そんな事まで出来るのですか?」
驚く一同。
「ああ、それなら、入って行けますね。」
「梵っ」
元に戻る小豆洗い。
「じゃろ、上手く考えてのうぅ。」
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