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第二十九話 スライダー

「ところで、暁盗賊団は?」

「儂が、倒したぞ。全てとは、言えんが?」

「え、」

「ええええええー」


「わかった、わかったから、騒ぐな。」

すると、今度は、泣き出したスライダー。

「なんじゃ?」

「ううぅ隊長、暁盗賊団が、ついに無くなりましたよ。」

「まぁ、無くなったと言えるの。」

「そ、そうだ、」

辺りを見渡し、何かを探すスライダー。

「ああっ、隊長、うう、」

盗賊のお頭の鎧と剣を持ち、立ちながら泣いている。

良く見ると、ウィグラー王国の紋章が付いてる。

「立派な鎧と剣じゃったが、お主らから奪ったものだっだか?」

「は、はい、我ら部隊の前の隊長が、戦い、負けた時に奪われました。」

「そうか。」


太陽が真上に来た。

「落ち着いてきたかの。」

「はい、今から、急いで山を一つ越えた所の駐屯地に、報告に行きます。何とか、暗くなるまでに着く事が出来ると思います。」

「駐屯地とは、何部隊ぐらい来とるのか?」

「恥ずかしいですか、我ら斥候一部隊、10人です。」

「そうか。儂は、盗人では、ないからの、ここにあるもんは、いらんのじゃが、この布と紐、火付け石は、貰うぞい」

分りやすく見せる小豆洗い。

「はぁ。」

「それでじゃ、盗賊が、盗んだものじゃから、のちの災いになるかもしれぬ。お主らは、ウィグラー王国の者じゃ。取り敢えず、持って帰り王国の物にせい。」

「えっはぁ、その通りといえば、その通りですが、」

「百舌鳥カマキリと、ゼンマイもええなぁ?」

「はい。」

(はっ)

「お主らが、帰ってくるまで、この大事な形見の鎧と剣を、わしが、見ててやるゆえ。」

「分りました、お願いします。では、行きます。」

「あっやっぱり形見の剣は、持っていけ。気を付けろよ。」


「またね~」

緊張感がない百舌鳥カマキリ。


夜。

「今夜は、なんもこんかの?」

「黒狼達も、どっか行くと言ってましたし」

「暇じゃの。」


(おおっ、)

「なんじゃ?」

(スライムでござる。)

「スライムのう。」

「ええっ、どこ?あっ」

隠れ家の端っこの白骨のあたりに乗っかるスライム。


百舌鳥カマキリは、嬉しそうに近づく。

「スライムさん。?」

「んっ?」

「スライムさん?どこから来たの?」

「あっち、」

「そうなの?」

「んっ」

「食べてるの?」

「んっ駄目?」

「いいわよ~]

「骨をしゃぶってるのかの?」

「んっ」

スライムは、プルプルしてる。

可愛いというか、やる気がないというか、なんじゃかの。

「スライムや、仲間は、おらんのか?」

「んっ」

「そうか、そろそろ、夜が明けるぞい。ここにいたら、人間が来るぞい」

「んっ」


朝、

「スライムや、ここにいたら、人間が来るで、夜まで、どこかに潜んでるんじゃ」

「んっ」

動こうとしないスライム。

骨を味わってるのか全く聞く耳を持ってない。


なんだかの、。


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