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第二十七話 黒狼

血だらけの

盗賊の家

豆煮るか

小豆洗いは、俳句を詠んでみたが、いい出来ではないと思う。


「そうじゃ、百舌鳥カマキリ、ゼンマイ、小豆食べる。?」

「えっ、いいのですか?」

(ありがたき事。)

「あんな、はしょるけど、ええか?」

「?」

「歌わんで、ええやろ、?」

「ええっそんな、歌うものかと?」

「もう、ちと、疲れてきたからの、」

桶を持ち、小川で小豆を洗う。

「そろそろ、黒狼らもくるやろ、食わせたろと思うての。」

「ああ、そうか、火種じぁ。」

「こいつら、火付け石持ってそうじゃろ、」

ごそごそあさる、小豆洗い。

「あった。悪いが、頂戴するぞ、あっそうじゃ。この布と紐も、」

カチカチ、火をつける。

「悪いけど、布と、二本の紐も一緒に煮るぞ」

「はぁ?」

「甘いのがええかの?」

「は、はい。」


「ぺっ」


「出来たぞ、ほれ、」

そこらに落ちてる、皿に、盛る小豆洗い。

「まだ、熱いでの、」

「はい」

「というか、ゼンマイ、喰えるのか?」

(はい、)

「先っちょか?口、」

(は、)

「どっちが、口?」

(こっちで、ござる)

「ほほう。」


「美味しい~」

(おお、これは、これは、)

「まぁこんなもんじゃよ」


得意げな小豆洗い。


(力が、みなぎってき申す。)

「うん、今なら、ずっと飛んでいけそう。」

「ここらの水は、村の辺りと似ていて元気になるの」

「はい」

(これは、凄い、人間が中々死なないのも分り申す。)

「まぁの、」



暗くなってきた。

「クォーーーン」

遠くで、聞こえる。

「来たかの?」

先頭を昨日きた三匹の黒狼が、後ろに六匹の可愛い子供が、その後ろに母親らしき三匹が。

「また、飯をあやかりたい」

「ええぞ、そこにまた、四体増えたぞい。」

「おおっ、助かります。お前ら、頂け。」

「可愛いの。」

「有難う。まだまだ、育ち盛り。食べさせるだけで、大変ですが、」

「うん、うん、」

「そこの人間は、魔核の矢を持っておりますが、大丈夫だったのですか?」

「スライムが、やられたの。」

「可哀そうに。スライムでは、逃げれまい。」

足元に落ちていた、スライムの魔核を拾う小豆洗い。

「綺麗じゃ、」

「スライムの魔核ですか?人間は、魔核を欲しがってすぐ襲ってきます。」

「なぜ、あんなに人間は、欲が深いのでしょう」

「そうじゃ、な。」

「おーい百舌鳥カマキリ、ちとこい」

子黒狼の回りで、ウロウロしてる百舌鳥カマキリを呼ぶ。

「ちと聞きたいのだが、こやつや、そこにいるゼンマイを見て、強いと思うかの?」

「はい、お強いと思いますが?」

「実はの、わしら、魔核が、ないんじゃ。」

「そうですか、魔物では、ないのですか?魔物の仲間だと思ってました。染み出ている気が、似ていたから。あなた方からは、悪意は、感じられませんが、悪魔なのですか?」

「いや、違う。」

悪魔、悪魔のう

「魔物では、なく、悪魔では、ない。なんですか?」

「妖怪じゃよ。物の怪じゃ。」

「聞いた事がありませんが、初めて知りました。敵意がなければ、飯をくれた恩人です」

「そうか、怖くはないかの?」

「我々、魔族は、敏感に気配を感じ、敵意を感じます。だから、分かります。」

「そうだったか、まぁ仲良くしようや、後、これも食べてみるか?」

善哉が入ったアキノ桶を出す。

「はい、」

舐める黒狼。

「おお、これは。凄い力を感じる。子供達、食べなさい」

控えめな大人の黒狼の横で、ガツガツと食べる子黒狼。

「こんな美味しい物、初めて食べました。有難う。」

「ええのじゃ、人間の死体を食べてくれたお礼じゃ」

お腹いっぱいになり、ゴロゴロ転がる黒狼達。

「可愛い~」

百舌鳥カマキリは、子黒狼の回りをクルクル飛んでいる。

「あっそうじゃ。洗わんとの、おおっ綺麗に食べてくれたの」

桶を小川に持っていく小豆洗い。

(そういえば、紐二つと布は)

「そうなんじゃ、ほれ、見てみい。」

桶の中で、水にたたずむ布と、紐。

(おお、色が移って小豆色でござる。)

「ええ色じゃろ、乾かそう。」


「小豆洗いさん~子黒狼がぁ」

飛んでくる百舌鳥カマキリ。

「なんじゃ。」

見てみると急にでかくなってる。

成長した?

ええ、成長してるやん。

「おお、なんて事だ。オォーーン」

「オォーーン、オォーーン」

歓喜の声を上げる、黒狼達。

「でかくなったの。」

「子黒狼じゃなくなった。」

百舌鳥カマキリは、少しがっかりしているようだ、。

「小豆洗い、力を有難う。これで、我ら、子育てを経てまた、動き回る事が出来る。しかし、この食べ物は、なんというのだ?」

「儂、小豆洗いがつくった、善哉じゃよ。」

「凄い効能では、ないか、」

「今回は、たまたま、この地の力が、入ったようじゃ」

「そうか、感謝する。身体も、みなぎっている。暗いうちに、行くとするか、」

「いくのか?どこに?」

「まぁこの子らを鍛えながら、獲物が多くいる、竜の山の方に向かおうと思う。」

「そうか、」

「この借りは、必ず、覚えておこう。有難う。」

「さらば、百舌鳥カマキリ」

「さらば、ゼンマイ」

「さらば、小豆洗い」


「またの」

「さようなら、またね~。」

手を振る小豆洗いと百舌鳥カマキリ、ゼンマイは、くねくねしている。

凄いスピードで、風のように走り去っていく、。


(小豆洗い殿、)

「んっ?」

(善哉は、その、)

「儂もじゃ、同じ事思ったぞい。」

「えっなんです?」

(善哉は、そんなに分け与えるものでは、ないかと思います。)

「そうじゃな、儂もそうおもう。」

「なんでです?皆、喜ぶのに、」

「効能が有り過ぎる。日の本では、ここまで、土地の力が元気ではなかった。じゃから、まぁの。美味しいですんだ。あっても多少じぁ。」

「じゃが、ここでは、ちと、違うの。儂の力で抑えても、それでも十分に効能がでよるわ」

(土地の力が、満ちているという事でしょうか?)

「儂の、生まれた頃に、似ておる」

(ほほう、日本も元気だったのですか?)

「そうじゃ、元気だったぞい」


遠くを見つめる小豆洗い。



読んで頂きありがとうございます。

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