第二十話 召喚士
「百舌鳥カマキリ、大丈夫じゃよ。」
「はい、私も、大丈夫だと思います。」
「ゼンマイ、じっとしとれよ。」
(は、大人しくしております。)
「おはよう、」
「アキノ~調子は、どうじゃ?」
ドアが開く。
「お爺ちゃん、おはよう、」
「これは、おはようございます。」
「おはようございます。」
「うんうん。」
「実はの、アキノ達に見せたい事があっての?」
「なぁに?」
「この子じゃ。」
懐から、ひょこっと、顔を出す百舌鳥カマキリ。
「おおっ、でかいカマキリですな。」
「おっきい~。」
ほっ。大丈夫じゃ。
(しゃべってみぃ?)
「あ、あの、わたし。」
ガタッ
「ま、魔物、」
顔が引きつるアキノの父。
「魔物じゃないのじゃ」
「と、言うと、?もしかして、小豆洗い様が召喚された?」
召喚?
「ま、まぁの」
「おお、やはり、凄い魔法使い様。」
「お爺ちゃん、凄い。」
「ほ、ほれ、」
懐を開ける。
ぽっんと、下に降りる百舌鳥カマキリ。
「あら、可愛い、」
アキノの母も優しく見る。
「ほんとだ、綺麗な緑。お爺ちゃん、可愛いいよ。」
「えっ私、可愛い?」
「うんっ」
ほんまに、アキノは、ええ子じゃ。
「わ、わたし、百舌鳥カマキリと申します。」
「百舌鳥カマキリさん、こんにちわ。」
「アキノちゃん、可愛いい。」
「しかし、小豆洗い様は、ほんとに凄いです。召喚士とは、」
「そ、そうかの。」
嬉しそうな百舌鳥カマキリ。
「お爺ちゃん、お外で、百舌鳥カマキリちゃんと遊んでいい?」
「ええけど、大丈夫かの、?」
「私が、一緒に行きます。」
アキノと父親は、嬉しそうに家から出ていく。
外を見ると、父親は、自慢げに他の村人と話している。
まぁ一息じゃの、。召喚か、召喚。
「アキノの母ちゃんよ、他の召喚士、見た事あるか?」
「いえいえ、王国の中でも、王様の周りにいるのかな?少ないと思いますよ。」
王国に、王様のぅ。
「ちなみに王国に言った事あるかの?」
「はい、あたしは、王国が三つに分かれる前に、ドワジャック王国で生まれたのです。」
「ほう、」
「ですが、ドワジック王国が三つに分かれた後に、私の両親と、キラ国を出ました。税金を払っていくのが、つらくて。」
「うむ。」
「神様の加護や才能がない限り、森で、ゆっくり暮らすのも良いかと思います。」
「そ、そうかの。」
外を見ると、百舌鳥カマキリを追い回す子供たち。
この世界は、儂らの様な者でも、堂々と、道を歩けるの。
ふふっ。
「あら、巻き割りするのですか?私、お手伝いしましょうか?」
村人に話す百舌鳥カマキリ。
「よ、良いのですか、」
「いいわよ~、上に投げて~」
「へっ?」
一つ、薪を上に上げる。
百舌鳥カマキリは、跳ねたと思ったら、音もなく三つに切る。
「おお、」
「ドンドンいくわよぉ~」
村人達がドンドン上げると、綺麗に切られていく。
「えへっ」
得意げな百舌鳥カマキリ。
「こりゃ、百舌鳥カマキリ、危ないでな、」
小豆洗いが、百舌鳥カマキリを諫めるが、頭を撫でる。
「ありがとうございます。ありがとうございます。」
村人達は、喜んでいる。
村人達の斧は、小さく錆びていて切れにくそうである。
「私、皆の事好きよ~」
「分った、分かった。でものぅ、ここにお入り。」
懐を、グッと広げる小豆洗い。
トコトコと入る百舌鳥カマキリ。
「また、来るでの、」
「またね、百舌鳥カマキリちゃん。」
「さようなら~」
アキノや子供達が、手を振る。
いい子達じゃの。
村人達も頭を下げる。
「良かったの。百舌鳥カマキリ。」
「はい、私、嬉しくて。」
「ゼンマイも警戒して偉かったのぅ。」
「ゼンマイ、有難う。」
(いえ、良かったでござる。)
「堂々と、歩けるんじゃな。」
「はい、私は、小豆洗いさんとなら、」
「まぁの、でも、いいじゃろ。のう?」
「はい、」
「懐じゃなくて、肩にいてもいいのう。」
「はい、」
肩に上る百舌鳥カマキリ。
ニコニコしながら、森を歩く。
百舌鳥カマキリが、人気者です。
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