第十八話 一角兎は、美味しいらしい。
アキノは、元気かの~?
警戒しながらもアキノ達の村に歩いていく。
「おはようさん、いるかの?」
「ギぃ」
ドアが開く。
「これは、小豆洗い様。今日は一段と、」
「おはよう、お爺ちゃん、あ~今日は偉い人だ」
「おはようございます。先日は、ありがとうございました。」
皆、元気になった様で何よりじゃ。
「今日は、善哉でも作るか?」
「やったー」
アキノが喜ぶ。
「いいのですか、そんなにいつも、」
「ええよ、アキノ一緒にいくかの?」
「私も見てみたいのですが、」
「ええよ、いくか?」
「はい。アキノから聞いて、見てみたいと思ってました。」
「じゃいくぞい、父ちゃん鍋を二つもてや。のう。」
「母さんいってくるよ。」
村から、出てくる三人を見守る、百舌鳥カマキリ。
(あら、今日は、三人。)
「昨日、ちと川を下ってのう。」
「そうですか、どのくらい下られましたか?」
「馬が一杯いる辺りまでじゃ。」
「ええっケンタウロスの縄張りまで、行かれたのですか?」
「そうじゃ。ルー族と言っておったぞ、怖いから、直ぐ帰って来たぞな」
「魔物の中でも、ケンタウロスは、強く王国の騎士でも、退治できないと聞いております。」
「魔物のぅ。」
魔物、魔物。いるんじゃ、住んでいるのじゃ。魔物が、。
頭の中で、一生懸命、整理しようと思う小豆洗い。
(百舌鳥カマキリ、お主らも良く聞いとけよ。頼むぞ。)
(は、はい。)
(はっ。)
「ケンタウロスは、魔核が、獣人の力と魔物の力を持つと言われて、それは、美しく力をためて光り輝くそうです。小豆洗い様は、ご覧になった事がありますでしょうか?」
「見た事ないぞえ。」
ケンタウロスは、魔物で、魔核が、あるというこっちゃ。
(分かったか、百舌鳥カマキリ。)
(は、はぁ。)
(・・・。)
「でしょうな、王国にでもいけば、あるのかもしれませぬが。私達のような、非力な人間は、一角兎や、スライムを倒して小さな魔核を手に入れるだけでも、一苦労です。」
す、スライム?兎??
「ん、ゴホン。一角兎や、スライムのぅ、全然見ぬが、。」
「それはそうです、弱い魔物は、見つけ次第、倒しますから。特に一角兎は、食べてよし、毛皮よし、角よし、魔核よし。美味しいですから。」
「そ、そうじゃの」
魔物が、まだまだ、魔物が、いるのうぅ。
(わしゃ、歳のせいで、訳が分からんから、のぅ百舌鳥カマキリ。?)
(は、はぁ)
(良く、聞いとってくれよ。)
(小豆洗い殿、某がしっかりとお聞きしております。)
ほっ。とする小豆洗い。
「最近は、山の方から中々下りてこないのです。多分、盗賊が、我々が見つける前に見つけてしまうから。」
「難しいのう。」
滝に着いた。
「どれ、」
「あ、あああ~」
喉の調子をみる小豆洗い。
二コリと、アキノを見て笑う小豆洗い。
「小豆洗おか、人取って喰おか」
ショキショキ。
ショキショキ。
「は~小豆洗おか、人取って喰おか」
ショキショキ。
ショキショキ。
「小豆洗おか、人取って喰おか~」
ショキショキ。
ショキショキ。
「おお、小豆が、湧いて増えている。」
ときめきながら、見ているアキノの父。
小豆洗いは、にやりと笑う
「ひひひっ」
アキノは、小豆洗いの真似をして、にやりと笑う。
「ひひひっ」
「小豆洗おか、人取って喰おか~」
ショキショキ。
ショキショキ。
「この鍋に入れて下さい、」
アキノの父は、興奮している。
「小豆洗おか、人取って喰おか~」
ショキショキ。
ショキショキ。
鍋に、小豆を入れ、更に頑張る小豆洗い。
「小豆洗おか、人取って喰おか~」
ショキショキ。
ショキショキ。
「ひひひっ」
アキノも笑う。
「ひひひっ」
「こんな鍋一杯に、凄い。」
興奮するアキノの父。
「あかん。もうやめ。」
「?」
「アキノ、お主の父さん、全然聞いてないの。」
「?。あ、有難うございます。」
深々と頭を下げるアキノの父。
「お父さん、」
じっと見つめるアキノ。
「母さんに見せてやろう。」
鍋をしっかり持ち、スタスタと歩くアキノの父。
足取りも早い。
先、行ってもうたの。
確かにの、それもそうかの。
腹減ってる時に、小豆が増えるの見たら、。
んっ、そうじゃ、
「アキノ、教えてくれんか、魔核を持ってない兎は、見たことあるか?」
「えっ、私、兎は、ないけど、馬ならあるよ。」
「そ、そうか。」
「魔核持ってないと、はずれの兎って父さん達が言ってた。」
「そ、そうじゃな、」
「話せないから、すぐ分かるよね?」
「そうじゃなぁ」
「馬、ヒヒ~ンって言ってて、話さなかったから、不便なの、。話せたらいいのに。」
(魔核が、ある魔物は、話せる。話せない動物は、魔核がなく、魔物ではござらん)
(は、はぁ、ゼンマイ、後で、教えて、ね。)
(魔物と動物の違いのぅ)
村に帰って来た。
一角兎や、スライム。いつの間にか定番化してますね。
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