第百十八話 先輩面のスライダー
「ああ、でも、これでは、力が、偏ります。」
水の神は、気が付いた様に言う。
皆、少し、わざとらしく思う。
「一角兎、あなた方は、人と共に芋や豆を協力して育てていますね。」
「シャローラビット、どこにいますか?」
皆、シャローラビットを見る。
「小豆洗いが、葉や、幼虫を食べていいと言ったからな。」
「行いに対して、褒美を授けましょう。」
水の神は、淡い青い光を口から手を添えて吹きかける。
「んあ、」
不思議そうな顔をするシャローラビット。
「おお、」
皆が見る。
「水の力、」
シャローラビットは、不思議そうだ。
一角兎達は、嬉しそうに見守っている。
なんだかの~。
「他に、水の力を望む者は、いませんか?」
「・・・。」
「・・・。」
「皆さん、欲がありませんね。」
皆の顔を見る水の神。
「あの、なにか、あったんですかの?」
小豆洗いが聞く。
「いえ、何もありません。ただ、あなた方の信仰に答えたいのです。」
そんな訳ないじゃろ。
なにか、理由があるはずじゃ。
「・・・。」
「それじゃったら、全員に与えたら、ええですじゃ。」
「そ、それは、出来かねます。いえ、与える事も出来ますが、力に溺れ、結果、道を違える者も出て来る事になりますから。」
「ふむ。的を得てますな。」
「スライダー、聞いておるか?」
「へへっ、はい。」
ヘラヘラと笑うスライダー。
すこし、スライダーをにらむ水の神様。
「ああ、それと、水の使徒がいれば、私がすぐ来れます。」
「小豆洗いが、誰かしら、水の使徒と居てくれれば、連絡がつきやすいですし。」
「助かりますので。、。」
思い出したように言う。
耳をほじくる小豆洗い。
「ならば、サッカーがええと思いますじゃ。」
「ええっ?私ですか?」
「そうじゃ、」
「恐れ多い事です。」
顔を横に振るサッカー。
「あら、良かったね、あんた、。長様がご推薦だ。」
雨女が、嬉しそうな顔で言う。
「サッカーさん、いい事だと思う。」
百舌鳥カマキリも、言う。
「いいでしょう。どうです、望みますか?」
水の神が、真っすぐな目でサッカーを見る。
「小豆洗い殿、」
「もらっとけ、サッカー。」
「で、では、恐れ多い事ですが、及ばせながら、このサッカー、水の力を願いたい。」
「与える事にします。」
水の神は、淡い青い光を口から手を添えて吹きかける。
サッカーは、淡い青い光を帯びた自分の身体を見て、不思議そうだ。
「このサッカー、より信仰を務めまする。」
「はい、」
にっこりと笑顔を見せる水の神。
「みな、多堕のログに力の練り方や、使い方を教わる様に。」
端で、見ているログ爺さんを、皆が見る。
「じゃそうじゃ、ログさん。」
「そりゃええけども、小豆洗いさん、氷の女神像つくらんのかのぅ。」
美味い事誘導されておるなぁ。
水の神は、したたかじゃな、やり方が、。
まぁ、話に乗っても、損はせんじゃろ。
致し方なしじゃ。
「わかったで、ログさん、つくったらいいよ。」
「そうかの、じゃ、コースト、つくるとするか?」
「は、はい。ですが、私は、お逢いした事がありません、どのようにすれば、」
「大丈夫じゃ、儂の頭にしっかり残っとるから、」
「ログ様、大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃ。」
「じゃ、ログさん、ジッターと協力して、火の神と氷の神の像をのう?」
「ああ、わかった。久しぶりに気が高まっておる。やるぞ、コースト。」
「はい。」
コーストも大変じゃの。
「わしの、氷の力をもってすれば、綺麗に仕上げて見せましょう。」
水の神に、自信満々の顔を見せるログ爺さん。
「良かったです。火の神と氷の神も、お喜びになりましょう。」
「きっと、皆さまをお助け頂ける筈です。」
水の神様は、嬉しそうな顔をしている。
「まぁ、良かったの、、。」
「そうです、より、更に水の神様を信仰しましょう。」
スライダーは、取り敢えず、かっこつけた様だ。
「流石、水の使徒スライダー様は、言う事が違うのぅ。」
「へへっ、みんなよりは、先輩ですからね。」
「でも、スライダー。あなたは、魂水神像に祈りを捧げてますか?」
「はぁ?」
面白そうな顔をする小豆洗い。
「よう、さぼっとるじゃろ。」
「そ、そんな事言わないでください。」
慌てるスライダー。
じっとスライダーを見る水の神。
「スライダー、私は、感じる事も、出来るのです。」
「はい、すいません。」
ニヤニヤする小豆洗いと、雨女。
皆も、笑っている。
「もう、ふざけてばかりいると、私が渡した、水の力を取り上げますよ。」
「そ、そんな~。」
ぷくっと顔を作り、脅す水の神。
皆、笑っている。
「なんだい?はぁはっはっ、それじゃ元の木阿弥じゃないか?」
雨女が、言う。
「なんです?」
スライダーが言う。
「まった。皆、話すな。」
小豆洗いは、大きな声を出す。
「なんです、元の木阿弥って?」
「あっ、スライダー、。皆も口を閉ざすのじゃ。」
「大丈夫だよ。小豆洗い。この世界にきちゃいないよ。」
目の前の空間が、一か所に吸い込まれる様に見える。
その中心から、バタンっと一人の変な髪型の男が現れた。
というか、落ちた。
「はぁはぁ、はぁはぁ、ゴ、ゴホッゴホッ、はぁはぁ、、ンぐぅ。はぁはぁ、」
「ああ、もう駄目だと、死ぬかと、ゴ、ゴホッゴホッ、はぁはぁ、」
「ああ、おいらは死なねえか、ゴホッゴホッ。」
「大丈夫ですか?」
すかさず、水の神が介抱をする。
「あれ、おいらは、ゴホッゴホッ。」
「皆、口を閉ざすように。」
小豆洗いは、声を荒げる。
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