表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
108/132

第百八話 水の神、妖怪を知る

すっかり日が暮れて。

皆、それぞれに、火を囲み食べていた。。


水の神は、ケンタウロスの子供達と、楽しそうに食べている。

 

小豆洗いと雨女とログ爺さんは、端っこで皆を見ながら話している。


「可愛いじゃないか?」

一角兎達を見ながら、雨女が言う。

「ケンタウロス達もそうじゃが、素直でな、人間の方がひねくれておるよ。」

「ふ~ん。魔物ね。」

「のう、ログさん。」

「ふぉふぉふぉ~。これでも、人間なんじゃがの~小豆洗いさん。」


「ああ、そうじゃ、雨女、皆に挨拶せんか?」

「のう?」

「ああ、いいけどさ、何言ったらいいんだい?」

「う~ん、まぁ、軽くのぅ?」


「お~い。皆、食べてるところで、悪いが聞いてくれ、。」

「わしの妖怪仲間の雨女?んっ今は晴れてるから、晴れ女か?」

雨女の顔を見る小豆洗い。

「ああ、あの、わたしゃ、雨女。まぁ晴れてる時は、晴れ女だね。ややこしいから、お瀧でいいよ、」

「えっと、なんでか、知らないけど、この世界?に来ちゃってね。」

「一緒にいた筈の、ろくろっ首っていう首の長い妖怪と、お岩って酷い顔の妖怪を探してるのさ、」

「来てる筈なんだけど、ねぇ。」

遠くを見る雨女。

「なんか、はじめっからみっともないところを、見せちまって、。、。」

「まぁ、迷惑かけない様にするからさ、仲良くさせてもらえないかね?」

皆の、顔を見渡す。

「まっそういう事じゃ。皆、宜しく頼む。」

小豆洗いが手を挙げる。

皆、頷くとそれぞれに話している。


「しっかし、あたいみたいな者が、こんだけの前で自己紹介するなんて、こそばゆいったらありゃしないよ。」

「まぁの。」

「今更だけど、力をだした後に、こんなに堂々としていていいのかね。」

「まぁ、お主は、まだ、紛れ込みやすいじゃろうからいいけど、わしや、百舌鳥カマキリ達は、ここでなら、堂々とのう、ゆっくりできる訳じゃから、ありがたい事よ。」

「確かに、そうだね。」


ルーインと、ルーンがこちらに向かって来る。


「ほほう、。」

「人気者ですのぅ?」

小豆洗いとログ爺さんは、笑う。

「なんだい?」

「まぁ見ちょれ。」


「長、ルーンがな、」

「長、オタツと剣を交えたいのだが?」

「好っきじゃの~戦うの。」

「我らは、誇りをかけ戦い、戦いを先祖にかかげるのだ。先ほど、剣を奮ったが、まだ、途中だ。」

「我も強きオタツと、戦い、腕を上げたい。」

「だ、そうじゃ?瀧吉。どうする?」

「はぁ?」

「ケンタウロスは、そういう生き物なんじゃよ?のう?ログさん。」

「わしも、結局、戦いました。戦わないと納得しないようですじゃ。」


「剣の腕かい?わたしゃ小太刀なんだけど、ね。小太刀じゃあんたらには、勝てないよ。」

帯の小太刀を手にする、雨女。

「ならば、オタツの力を、戦いを、味わってみたいのだが。」

「あんた、宮本武蔵じゃあるまいし、。、。」


「まぁ、どっちにしろ、明日じゃ、明日。」

「今日は、わしゃ、疲れてるから、おしまい。」

「はい、お終いじゃよ。おしまい。」

手を叩いてルーンを追い払う。

ルーインは、笑いながらルーンと歩いて行く。


「別に遊んでやってもいいけど、。、。」

「それより、小豆洗いのいう事、聞くんだね。」

「そりゃ、長様ですからのぅ。」

ログ爺さんが面白そうに言う。

「長様、長様、あたいも長様、って言おう。」

笑って雨女が言う。

「だって、戦ってくれって、わしの時もしつこくての、」

「戦って勝ったと思ったら、長様、じゃよ。」

「ああ、そうじゃ、」

急にコソコソし始める小豆洗い。

「ログさんか、瀧吉、わしと戦って勝ってくれんかの?」

小さな声で話す。

「やだね。」

「勝てません。勝てません。ふぉふぉふぉ~」


「そんな事より、世の中に関わるな、関わってはいかんってあれだけ言ってたのにね。」

「そんなに言わんとってちょ。」

もじもじする小豆洗い。

「もとの世界に戻ったら、砂かけ婆にでも言いつけてやろうかしら。」

「もう、瀧吉、言わんとってちょ。」

「本に頼むで。あいつら、真面目じゃから、のう。」

嬉しそうな顔をする雨女。

「お主だって大分、やったじゃろ。」

「私のは、戦の中の事だし、他のみんなに影響が響く事は、ないからね~」

「はははっ」

楽しそうに話す雨女。

「まぁ、分かった。分かったから、のう。」

「そうじゃ、一曲なんか弾いてくれ。のう。」

「いいよ、長様。分かりました。」

「もう。。、。まぁ頼むで、」


「これは、嬉しいですじゃ。お願いできるのですか?」

ログ爺さんが嬉しそうに言う。


こうして、皆、楽しく食事を終えた。

小豆洗いが疲れた、疲れたと言うので、皆、早く寝た。


夜中。


「水の神様、」

「あら、お疲れでは、無かったのですか?」

ニコニコと笑顔で、小さな岩に腰を下ろす水の神様。

「あの、もう一方の妖怪は、大丈夫じゃろうか?」

「木の精の方は、私が見つけたのですが、それはもう、ゆっくりされています。」

「ご心配なら今からでも行きますか?」

「それでしたら、びっくりされるといかんじゃろ。陽が上がってから行くとしますじゃ。」

「解りました。」


「あと、水の神様、一つ申し上げたいのじゃが、」

「はい?」

「実はの、我の様な妖怪にはの、色々とおりましての、」

「はい。」

「雨女や、百舌鳥カマキリ、わしの様な者もいれば、人をとって喰う者や、魂を食べる者もおりますのじゃ。」

「は、はい。」

「それでですじゃ、人をとって喰う者や、魂を食べる者は、強かといいますか。」

「ずる賢いといいますか、」

「一言で言うと、こっそり悪い事をしますのじゃ。」

「それは、困ります。」

「儂と百舌鳥カマキリだけではなく、雨女が、来てるという事は、誰が来てるか、わからん。」

「まぁ、来とるのかわからんが、ろくろっ首やお岩は、悪い者ではないが、。」

「儂が好きではない、妖怪もいるかもしれぬ。」

「わ、わかりました。」

「くれぐれも、気を付けて下され、あと、河童の事も頼みますじゃ。」

「はい、今まで以上に、探す事とします。」


「ところで、大分、ここが気に入った様ですのぅ。」

「はい。ここが大好きになりそうです。」

「儂もですじゃ。本に気持ちのいい者ばかり。」

「きっと、小豆洗いの元に集まっているのですよ。」

「そんな事は、ないが、本に気持ちいいもんばかりですじゃ。」

「本当は、こんなにいてしまっては、いけないんですが、」

「どうせ、時がたてば、伝説となり忘れる事じゃて、。、。」


「何を話してるんだい?」

雨女が、ふらりと現れる。

「い~や、怖い妖怪もいるっちゅう話じゃよ。」

「ふ~ん。私は、やり過ぎたかね?水の神様?」

「いえ、そんな事は、無いと思います。」

「そうかい?」

「お主の事じゃなくての、。だってお主は、人をとって食べたりしないじゃろ。」

「ああ、そういう話かい?」

「うむ。」

「そうだね。そういう連中が、来てたら。大変だろうね。」


小豆洗いと雨女は、水の神様とゆっくりと話していた。


気が付いたら、明るくなってきたのであった。

読んで頂きありがとうございます。

いいねや、評価いただけると嬉しいです。

宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ