表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/132

第百六話 最後の言葉

「おおおおお~。」

両手に剣を持ち、走って来るルーン。


「ルーン、待機じゃ、みな、動くな、」


小豆洗いが、叫ぶ。


大きく飛び跳ねながら、右手の剣を雨女に向けるルーン。

雨女は、小太刀を構える。

「カキンっ」

ルーンの右手の剣が雨女を襲ったと思ったのだが、小太刀で防いだ様だ。

雨女は、姿を消して後ろに下がり、また、姿を現した。


「やめい、ルーン。」

小豆洗いは、大きな声で止めようとする。


「小豆洗い、先に手を出したのは、その子だよ」

「雨女、やめい。」


「お止め下さい。」

水の神は、淡く青く光出す。


雨女は、手を天に掲げた。

振り下ろそうとした時、小豆洗いは、アキノ桶を天に上げた。


その時だった。


「オタツさん」

遠く、遠く小さく聞こえた。


一人の人間が叫ぶ。

「オタツさんだ。」

「お~い、オタツさん。」

雨女は、また、後ずさりする。

「プスタ―?」


ルーンは、どうしてよいのか分からずにキョロキョロする。


アキノ桶が落ちて来るのを大事そうに小豆洗いは、受け取る。

ほっとする小豆洗い。

アキノ桶を見てにっこり笑う。


水の神も、キョロキョロしている。


どうやら、遠くで、コースト達に行かない様に止められている人間が手を振る。

「オタツさ~ん。」

「プスタ―。」

雨女が、手を振る。


「ルーン、剣を控えよ。」

ルーインが言う。

「ルーンは、わしの為に戦おうとしてくれたんじゃ、ありがとうルーン。」

「のう、ひとまず、剣を納めてくれるか?」

黙って、剣を鞘に納めるルーン。

ルーンの肩を、ポンッと叩くルーイン。


一人が、手を振りながら走って来る。

それを追いかけもう一人。


「はあ、はあ、オタツさん、なんでここに、」

「プスタ―。」

お瀧は、申し訳なさそうに見る。

「す、すいません、来てしまって、。」

グルスが、小豆洗いや、水の神に声をかける。

「いいのじゃ、グルス。」

小豆洗いは、手をふわりと挙げ下げする。


にっこり笑う水の神。


すかさず、ひざまつくグルス。

それを見てプスタ―もひざまつく。

落としどころじゃの。

「皆、安心せい。、大丈夫じゃ。」

「のう、雨女?」


「・・・。」

「プスタ―元気だったかい?」

「はい、オタツさん、逢えた。オタツさんに。」

いい歳の男が純粋に言ったその言葉に、恥ずかしくなる雨女。

「素朴なやっちゃのぅ。」

小豆洗いは、つい言葉をだしてしまう。

「そんなんじゃないんだよ。」

「でも、逢えないと思ってたから、私は嬉しいです。」


「プスタ―少し、控えろ。」

小声で声をかけるグルス。

「グルス、いいんじゃよ。」

「はい、。私のいとこなんですが、昔から空気を読まないところがありまして。」

「そうか、いとこのぅ。」

「水の神様の前で、申し訳ありません。」


恋の行方を見守っていた水の神は、はっと我に返る。

「えっ私?ここにいたら、気を使いますよね、はぁ、。」

明らかにここに居たそうな水の神。

「水の神様、ゆっくりされたらいいですじゃ。」

「じゃそうします。」


「プスタ―、わたしゃ、ダビド亭で話を聞いてね、」

「急いで、マッシュさんの家にいったのさ、」

「家に着いたら、グルテさんが、ドアの前で倒れててね。」

「もう、息が、無くてね。」

黙って聞いているプスタ―。

「そしたら、誰かって声が聞こえてね、薪の所にいったら、マッシュさんがいてね。」

「マッシュさん、声かけたらもう目が見えないって言って、でも、私の事は、分かってくれてね。」

「そんで、グルテさんの名を呼んでね、」

「私、グルテさんが、もう亡くなってるって言えなくてね。」

「グルテに伝えて下さい。今まで、世話になったって、苦労をかけたって言ってね、。、。」

「プスタ―にグルテを頼むって言ってね。。、。。」

「そんで、息を引き取ったよ。」


「すまなかったね、あと少し、早ければ守ってあげれたのに、あたいは、昔からこうなのさ、」

「で、でも、仇はとったからね。あたいが、きちんと仇をね。」

「すまないね。プスタ―。」

「これ、グルテさんの、」

そういって、小さな青い水晶が付いたかんざしを渡す。

「うう、うう~。」

泣き崩れるプスター。

読んで頂きありがとうございます。

いいねや、評価いただけると嬉しいです。

宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ