選民意識
国として必要な教育に外国との関係というものがある。貿易というのもので経済を動かしている以上は、外国を意識しないわけにはいかない。そこで必要なのが、
「選民意識による優位性。」
だ。無論、他国との協調や調和が必要だとは教わる。しかし、それ以上に愛国心を持たせることに重点がある。どこの国でも、自分たちが選ばれた世界一優秀な民族だと教える。これは統治す上でも有効だ。
無論、優秀の定義は、国によって違う。
「神によって選ばれた」「運動能力」「知力」「軍事力」あるいは、「最も美しい国」なんてのもある。
具体的であれば何でもいいのである。選民意識は防衛で欠かせない思想の一つだ。
さて、いままで見てきたように、人の価値感というものは教育によって与えられるものだということが解っただろう。
それが、対物から対人となり対民族へと適用されていく。
選民意識が他民族排斥につながるには、さななる要因が必要だ。でなければ多民族国家での紛争は説明できない。それが、利権だ。富めるものと貧しき者。奪う者と奪われる者。ここに正当性が感じられなくなった時に、排斥運動が起こる。