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生きるための知恵
生まれてから、最初に知識を与えられるのが家庭である。家庭での最初の教育は生きるための知識である。しかし、同時に複数人で暮らす知識も学ぶ。そしてこの2つが互いに補間しあっている。
生きるための知識はさまざまだが、特に差別につながる事柄は特に恐怖として教えられる。
例えば、
「スズメバチは危険だから近づくな。」
というようなことだ。
だが、恐怖だけでは差別は生まれない。そこに、
「命は大事でやたら殺してはいけない。」
「家畜は食べるためには殺していい。」
こういった相反するような知識が刷り込まれる。
こういう場合、人は無理やり整合性を見つけて、納得しようとする。
「家畜は人より劣るものだから、命の決定権は優秀な人にある。」
つまり、物事に優劣をつけて納得させてしまうのだ。
そして、スズメバチは人より劣るから駆除してかまわないという論理を導き出す。家庭教育では対人差別ではなく対物差別がほとんどのため、罪悪感が生まれないという特徴がある。