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差別は教育によってリンクさせられている
教育による差別が形成には段階がある。
場所でみると、家庭・地域・国家である。家庭は親から子へ伝えられる場。地域は言い伝えや集団生活のための場。国家は学校や宗教などアイデンティティの形成の場。
それぞれの役割は異なるが、集団を維持するためにそれらが連携して機能している。そして、それは決して作為的なものばかりではないことが話を複雑にしている。
学校で習う道徳。それを非難すると、家庭における秩序にまで話が及んでしまう。例えば、『年長者のいうことを聞こう』という道徳を否定すると、親子関係まで崩壊する。為政者たちは、意図的に家庭という環境とリンクさせることで、否定しにくい状況を作り出している。
そして、家庭で教えられる最初の差別が対人間でないことが差別を善とする基盤となっていることも、意識改革を困難にしている要因であることも重要である。