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第0話 「おかえり、幼馴染。ようこそ、異世界からの来訪者。」

なろう初投稿です、友人と話している時に出てきたアイディアなのでクオリティは雑&御粗末ですが少しばかり連載予定です。

 誰か、状況を説明してくれ。椅子から転げ落ちた僕は今、自分の部屋で何が起こっているのか理解できず、脳味噌が処理落ちを起こしている。辛うじて理解できたのは、3年間行方不明だった幼馴染の鳴谷莉佳なるたにりかが美少女と猫を連れて押し入れから出てきたことだ。


有人あると?どうしてそんな顔をしてるの?私だよ莉佳だよ?」


莉佳は心配して、僕の頬をペチペチと叩いてくる。そりゃそうだろ、自分の部屋で過ごしていたら押し入れから人間2人と猫1匹が出てきたとか10人同じ状況下にいたら全員がビビるに決まっている。


…落ち着け僕、まずは思い出すべきものを思い出そう。


 僕の名前は星河有人ほしかわあると、この日本で生まれ育った日本人だ。家庭環境は色々と騒がしいこともあったが、今は隣町の大学に通っていて、無事に単位も落とさず2年生を謳歌している、今の楽しみは…動画投稿サイトで公式が配信しているアニメを見ては友人と語り合うぐらいだ。誘われればバッティングセンターやカラオケ、飯にも行く。体は健康体で酒やタバコにも縁がないし、素行不良・成績不振で教授にも目を付けられていない。自分で言うのも何だが、少なくともまともな部類だと信じている。…良いぞ僕、よくぞ思い出した。


 次に整理するものは、目の前の幼馴染・鳴谷莉佳だ、彼女は僕の幼馴染だが3年前に行方不明になっていた。高校2年生の時、僕の誕生日会の買い出しに出かけていなくなり、当時は大騒ぎになった。噛み合わない防犯カメラの映像、彼女の目撃者が見た謎の閃光、そして、僕に降りかかった鳴谷莉佳殺害疑惑…僕が莉佳を殺害した疑惑はすぐに拭われたが、「神隠し」とオカルトマニアが喜びそうな迷宮入りの事件となりマスコミは日夜、莉佳のニュースを報道し続けた。だが、3年の時を経て、彼女は僕の目の前にいた。そうだ、何硬くなっているんだ僕、喜ぶんだ、行方不明だった幼馴染に会え___会えたぁ!?


脳味噌に電流が走り、椅子から転げ落ちた体を起こすと莉佳の両肩を持つ。喜びの言葉よりも驚きの言葉が真っ先に出ていた。


「莉佳ッ!おま、お前…どこにいたんだよ!?僕だけじゃなくておじさんや皆心配してたんだぞ!?」


「心配かけてごめんね有人、買い出しに出かけたと思ったら異世界に飛ばされちゃって…やっと帰ってこれたぁ~」


 …は?


 莉佳の言葉で一瞬で僕の頭が逆戻りした。「異世界」?最近流行りの異世界に飛ばされてしまいましたってアレ?開いた口が塞がらないとはこの事だと改めて思い知った。ひとまず異世界の話を変えて、莉佳の後ろにいるのは異世界で出会った連中なのか、とりあえず彼女を僕の隣に座らせて、美少女に声をかけることにした。


「莉佳、お前の後ろにいるのは仲間…なんだよな?」


「うん、そうだよ。一緒に冒険した仲間たち。」


よし、念の為日本語が通じるか試してみよう。

駄目なら莉佳に通訳してもらうしかない。


「あ、あ~…日本語分かる?キャンユースピークジャパニーズ?僕は、莉佳の幼馴染の星河有人…あ~…マイネームイ…」


「何語か知らないけど言葉はわかるよ、幼馴染君。」


良かった、言葉は通じたようだ。

なんだ、良い人そうじゃないか。軽く言葉を交わしただけだが第一印象は個人的に良好だ。容姿もいいし、何よりも笑顔がいい。あれは美少女として、蝶よ花よと愛でられて育ったタイプだ、間違いない。


「私の名前はレナード・バルク。リカがニホンから召喚されて一番最初に友達になったの。…リカはずっとアルトに会いたい、会いたいって言ってて…やっと会えたね、…リカ!やったじゃん!」


 自己紹介を終えると、感極まって莉佳の前に座ると手を取り合って喜んだ、お互いに涙を流し、莉佳が日本に帰るという夢が叶ったことを喜んでいるようだ。彼女に聞きたいことは山ほどあるが、今は喜びを分かち合わせてあげよう。


 莉佳、いい友達と会えたな。そう心の中で呟くと押し入れを見た。中に入れていた布団は結界に吸い込まれて無くなってしまったようだが、幸い僕はベッドなので左程影響はない。…ん?待てよ、これって自由に行き来できるのか?


些細な疑問が、運命の始まりだった。

僕は結界に指差していた。


「莉佳、一つ聞いていいか?」


「え…?何、有人?」


「これって…行き来できるの?」


「…そうだね、一方通行の結界を作るのは簡単だったけど、レナちゃんたちといつでも会いたいから、日本と異世界を自由に行き来できる扉を作る魔術を覚えたの。他にもすごいよ、風魔法とか使えるようになったんだから!盗賊やモンスターも一撃必殺ってね。」


…は?


数分ぶりの「…は?」が出た。幼馴染と再会できた喜びが徐々に不安に変わっていく。

異世界で莉佳は魔術を覚えてきたのか?結界で行き来できることは、これがバレたら世界情勢・軍事バランスが崩壊するのではないか?そもそも日本の国際的立場、どうなっちゃうの?モンスターとか、クリーチャー、出てくるんじゃね?


(これ、絶対バレたらマズいよね?)


これまでの経緯とこれからの最悪のケースを考えていた僕の頭は一つの答えを出していた。


行方不明だった幼馴染(女)は異世界転移していたらしく、異世界への出入り口である僕の部屋の押し入れとバレた時の日本の国際的立場がヤバい。


そもそも、幼馴染もヤバかった。

色々おかしい所があったらご指摘いただけると幸いです。

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