第3羽 ~昔々の物語[世界観説明]~
昔々、ここではない別の世界。
〝ニホン〟と言う世界でのお話。
その世界では、〝人間〟と言う生物が群れを成し、
他の生物を根絶させながら、繁栄していました。
そんな人間を懲らしめようと、その世界の〝神様〟は、
〝幻獣〟と呼ばれる、不思議な力を持つ生物を
創り出します。
様々な幻獣が創り出されましたが、
その中でも、力を発揮した幻獣たちが居ました。
彼らの名は、
応龍-オウリュウ-・麒麟-キリン-・霊亀-レイキ-・鳳凰-ホウホウ-
そして、神が姿を変えた姿の黄龍-コウリュウ-。
彼らは一括りに、〝五霊神〟と呼ばれ……
人間からも、幻獣からも、畏れられていました。
《その、畏れが悲劇を生む》
人間は、畏れの対象である幻獣達を
〝殺し〟始めました。
窮鼠猫を噛むとは、正しくこの事と
言わんばかりに、幻獣達は虐殺され、残すは……
《〝四〟霊神だけとなった 》
力をつけた人間は、ついに〝五霊神〟の1柱である、
〝鳳凰〟を殺してしまいました。
力に自信を持ち、更に勢力を増やした人間は、
残った他の生物を殺し続け……
その世界は、〝人間以外が生きていない〟
世界になってしまいました。
そうなってから、世界が滅ぶまでは時間はかかりません。
人間同士の共食い、虐殺が始まり、
人間の勢力はどんどん小さくなり……
そして、四霊神以外の生物は全て死にました。
そんな光景を、呆然と眺めていた神様は、
〝ニホン〟を消し去ろうとし始めます。
その時、神様の目の前に〝1人の少年〟が現れました。
その少年は、
「どうせ消すなら、僕にこの世界を頂戴よ。
君達も住まわせてあげるから。
きっと、いい世界にしてみせる」
そう言い、少年は世界を複製し、創り変え。
〝陽央〟と言う、新しい世界を作りました。
その少年は、後に〝帝様〟と呼ばれ、
沢山の幻獣を創りだし、平和な世界を築きました。
今では、応龍-オウリュウ-・麒麟-キリン-・霊亀-レイキは
〝三霊神〟として。
〝ニホン〟の神様だった黄龍-コウリュウ-は、
三霊神を複製して産まれた三匹の幻獣と共に、
〝四神〟と名乗り、帝を支えているそうです。
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『ここまでが、この世界ができるまでの話。
これから話すのは、候補者の事について
話させてもろうわ』
■■■
そんな世界を築いた帝様にも、ある悩みがあった。
それは、鳳凰と言う幻獣の存在。
その幻獣が居ないことで起きる、世界の歪みに
ついてだった。
元々、四霊神レベルの幻獣は、〝存在してはいけない〟
程の力を持っており、四対と中央の神で
パワーバランスを保っていた。
その四対の一つが居なくなれば、世界に歪みが生じ、
せっかくの素晴らしい世界も、崩壊してしまう
恐れさえ出てきてしまったのだ。
しかし、鳳凰の代わりになる幻獣が居るなら
とっくに代わりにする。
創り出せるものなら創り出す。
四霊神は、〝自分の力で力をつけた幻獣〟
なのだから。
悩みに悩んだ帝様は、ある方法を思いついた。
「[ピー]ケモンとか、デ[ピー]モンみたいに、
レベル制で肉体強化してもらって、
ささっと鳳凰になってもらえばいいんじゃないかな?
うわ! 僕って天才! あったま良い~!」
帝様は、〝陽央〟の複製元である〝ニホン〟に、
新たに産まれた〝人間〟の、死んだ者達の魂を集め、
鳳凰に成り得る生物の肉体へ入れた。
その生物は、鶏・燕・白鳥・孔雀。
その生物たちを、鳳凰の住処だった〝鳳凰山〟
に置き、様子を見てみた。
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『と言うのが、候補者についての説明や。
どうや? 理解しはったか?』
「なるほど、さっぱりわからん」
『はぁ、分かったわ。もう一度説明させてもろうかんな』
帝の遣いは、話を理解出来なかった俺のために、
もっと簡単に説明をしてくれた。
説明回は、この話で終わりそうです。
もう、説明する事は無いはず……
P.S
おかげさまで、第2話(計3話)にして
〝日計100pv〟を越えました!
ありがとうございます!
次話は、プライベート優先の為、
1週間後になるかも知れませんが、
お待ちくだされ。