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ビストロ・ヘブン  作者: 月嶋みつ
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4.ほんとは孤独がすきなひと

月に一度ほんとに本当に忙しい日がある

王都には竜騎士団という部隊があり、主な仕事は王都周辺に現れるドラゴンの討伐である。


その竜騎士団の面々が、このレストランで月に一度貸し切りの宴会をするのである

もともと、竜騎士団の何人かがなじみの客だった縁で、いつの間にかそういうことになっていた。

しかしこの日は大変である

一人で切り盛りしている店だから、料理の作り手は自分しかいないし、

ある程度の準備はもちろん前の日からしているが、

当日は料理のすべてを出し切るまでフルスロットルで働かないと間に合わない



なにせ、屈強な肉体の戦士15人である。


メインディッシュは七面鳥の丸焼きで、前日の朝に絞められた新鮮な肉を、一日野菜と一緒にマリネし

当日6時間ほどかけて焼き上げる

調理時間は長いが、その間に様々な料理が作れる

マッシュルームのベーコン焼き、ポテトのサラダ、エビのアヒージョとカリカリのパン・・・

そのうち、七面鳥が焼き上がり、一緒にローストした野菜に肉汁がしみ込んでとってもおいしくなる。



すべてのコースを出し切ったあとはもうへろへろだ。

お酒類は、瓶ごとだしておけば勝手に飲んでくれるので、少年は疲れ切ったからだで裏口をでて、

夜風にあたって疲れを癒すことにした。

そうしたら、だ。

いるのである。一人の男が


「あなた、なにしてるの、中で宴会に加わらないの。隊長でしょ?」


「んーそうだけど・・」


エールの瓶を片手にへらへらと笑うこの男。

美丈夫で、茶色い少し伸びた髪の、王都でもひときわ女性たちの話題に上るこの男が、

ぼくはすこし苦手である。


なんでかって、よくわからないからだ。

この人。


もともとの常連の一人で、店に宴会の予約をいれるのは大体この人。

隊長で、部隊の人に信頼され、宴会だって途中までは輪の中で真っ先に盛り上げてる。でも


なぜだか最後はいつも外で一人で飲むか、お代だけ払って先に帰ってしまうのだ


つまることころ本当は


「きみって、孤独が好きなんだねー。。」


そう発言した少年に、すこしおどろいた顔をして、でも


「そんなことないよ?盛り上がることも仲間もカタルのことも好きだし!」


と、勝手に肩を組んでまたエールを飲み始める


「そういうとこが嫌いだよ・・・」


少年がつぶやいたとき、なかから隊員の一人が飛び出してくる


「シェフーーもう白ワイン全部空いちゃいましたよ!お酒ください!て、

隊長なにしてるんですか!もっと中でのみましょう!さ!シェフも!」


にぎやかな一人に2人とも店に押し込まれる

隣の男をみやると、やれやれといった顔で、

またいつもの・・雰囲気に戻っていくんだ。いつもの。みんなといるときの。


でもこの

にぎやかで孤独な青年の生態について、

少年は少し興味をもっているのだ。


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