表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生先はSF世界観で平和なスローライフ!?  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/4

第3話:森の向こうで、鉄がきしむ

夜は、やっぱり寒い。


火があると「生きてる」って感じがするけど、火だけじゃ世界は優しくならない。


火は文明で、文明はまだ私の片手分くらいしかない。


片手分の文明で、宇宙と地面と寒さと獣と、ついでに孤独と戦うの、コスパ悪すぎる。


「はい、今日の総括。火は偉大。火は正義。火は友達。……でも薪は食べられない。悲しい」


私は薪を足して、火の勢いを少し上げた。


穴蔵の入口は狭めたけど、完全に閉じると煙で死ぬので、微妙に開けておく。


この“微妙”ってやつで人は死ぬ。


私は死にたくない。


いや、いつかは死にたい。


でも安心して死にたい。


今じゃない。


ボール――私が勝手に“セイボール”と呼んでる球体ロボは、火の外側の石陰に置いてある。


点滅が速い。


焦ってる感じ。


さっきから、ずっと。


そして、さっき言ったのだ。


「セイ、来た」


って。


「……来た、って何。誰が。どこに。どうやって。手順を踏んで説明してください」


独り言が敬語になる。


怖いとき、人は丁寧になる。


なっても意味はないけど、なっちゃう。


森の向こう。


きし、ぎし、と金属が軋むような音。


大きい。


獣より大きい。


けれど足音が“生き物”じゃない。


揺れが少ない。


重いものが、規則的に動く音。


私は石槍を握り直した。


昨日作ったやつは、だいぶ頼りない。


頼りないけど、無いよりマシ。


無いよりマシの積み重ねが、私の生活圏だ。


火の光を落としたほうがいい?


でも火が消えたら、それはそれで危ない。


私は悩んで、結論を出した。


火は消さない。


消さない代わりに――隠れる。


私は穴蔵の入口を少しだけ開けて、そこから森の方向を見た。


暗い。


森は暗い。


森って、昼間は緑で優しいふりをするのに、夜はすぐ怖い。


性格が悪い。


きし、ぎし。


音が近づいて、止まった。


止まったところで、私の心臓がさらにうるさくなる。


そして――光が、点いた。


森の影の中で、青白いライトがひとつ。


次に、二つ。


三つ。


まるで、目みたいに。


私は息を止めた。


目じゃない。


ライトだ。


人工の光。


つまり、誰かの機械。


誰かが、いる。


この星の夜に、私以外の“誰か”が、いる。


「……え、やだ。ほんとに来たの?」


独り言が漏れた瞬間。


セイボールが、きゅ、と小さな電子音を鳴らした。


私の声に反応した?


いや、違う。


反応したのは――森のライトかもしれない。


ライトが、一瞬だけこちらに向いた。


私は反射で穴蔵の奥に引っ込む。


やばい。


見つかった。


いや、火がある時点でバレてる。


火は目印。


文明は目印。


目印に寄ってくるのは、だいたい面倒ごと。


ライトは、しばらくこちらを照らして、また森の中に向きを戻した。


それから、何かの音声が流れた。


「……ザー……こちら……ザー……」


電波。


無線。


通信。


私はわからないけど、わかる。


これは“呼びかけ”。


誰かがここにいて、何かを探してる。


私のポット?


セイボール?


火?


私?


「救助は来ない、救助は来ない、救助は来ない……」


私は自分に呪文みたいに言い聞かせた。


救助じゃなくても、突然の“接触”は心臓に悪い。


心臓を大事にしたい。


だって、今の私は誰も修理してくれない。


セイは修理できるらしいけど、セイが敵だったら終わる。


敵じゃなくても、文化の違いで死ぬことはある。


挨拶の習慣が違うだけで死ぬの、理不尽だけど現実だ。


夜は、動かない。


動いたら見つかる。


私はじっとして、セイボールと一緒に“待つ”ことにした。


火の音。


風の音。


森のライトが遠ざかる音。


きし、ぎし。


次第に、静かになる。


そして、夜はまた、ただの夜になった。


私は、息を吐いた。


肺が痛い。


緊張って、体力を削る。


「……はい。今日の結論。火は文明。文明はトラブルを呼ぶ。以上」


私は目を閉じた。


眠れない。


眠れないけど、体を休めないと明日動けない。


動けなかったら死ぬ。


死にたくない。


安心して死にたい。


今じゃない。


翌朝。


私は、最初に火を見た。


火は消えていない。


よかった。


次に、畑の方を見る。


昨日蒔いた豆の場所は……変わってない。


踏み荒らされてもいない。


よかった。


そして最後に、森を見る。


森の端。


昨日ライトがあったあたりに――何かが、立っていた。


背が高い。


人の形に近い。


でも、動きが機械っぽい。


太い脚。


角ばった肩。


そして、胸のあたりに小さな光。


ロボット。


私の脳内辞書がそう言った。


「……ロボだ」


言ったら、現実味が増して震える。


ロボがいるってことは、作った人がいる。


つまり、文明がある。


つまり、私だけじゃない。


ロボは、動かなかった。


ただ、森の端に立って、こちらを見ている――ように見える。


私は距離を取ったまま、火のそばで石槍を握り直した。


ステッキも腰に下げる。


使いたくない。


でも、使えるようにしておく。


命綱は、握ってこそ命綱だ。


ロボの背後で、別の影が動いた。


もう一体、いや二体。


三体。


ロボが増えていく。


ぞろぞろ。


森から出てくる。


旧文明の残骸みたいに、傷だらけで、継ぎ接ぎで、それでも動いてる。


家族みたいに、列になって。


そして、その列の最後に――人が、いた。


人間。


人間が歩いてる。


二本の足で。


両腕でバランスを取って。


頭に、何か被ってる。


宇宙服っぽい。


でも、完全な密閉じゃない。


顔は見えない。


バイザーが光を反射してる。


その人は、こちらに向かって両手を上げた。


武器を持ってない、って示す仕草。


たぶん。


「……人間だ」


口にした瞬間、胸が変な音を立てた。


嬉しいとか、怖いとか、安心とか、警戒とか。


全部が同時に来て、ぐちゃぐちゃになる。


私は、独り言で整理する。


しないと溺れる。


「はい、ソラさん。落ち着いてください。相手は人間です。人間は会話ができます。会話は…えっと、たぶん、死ににくい」


自分で言いながら、ものすごく頼りない。


会話ができる相手ほど怖いときもある。


でも、私はひとりで喋ってばかりだった。


会話が、欲しい。


欲しいけど、欲しがったら負ける。


負けたら、生活圏を奪われる。


奪われたら死ぬ。


森の端で止まった人間が、ゆっくり膝をついた。


ロボたちも止まる。


列が整う。


不思議だ。


統率されてる。


指揮してるのが、あの人間なんだろう。


あの人が、セイ?


その人間が、胸元の何かを叩いた。


スピーカー。


声が、外に流れる。


少しノイズが混じっているけど、言葉は聞き取れた。


「……こちら、航行体“バラスト”。……応答、求む。……人間、いるか」


「いるよ!!」


って叫びそうになって、私は自分の口を両手で塞いだ。


危ない。


危ない危ない。


いきなり飛びつくな。


私は犬じゃない。


犬も犬で、もう少し警戒してほしい。


でも、気持ちは犬だった。


尻尾があったら振ってた。


危ない。


私はゆっくり、穴蔵から出た。


火のそばに立つ。


石槍は下げない。


下げないけど、突きつけもしない。


中間。


中間が一番難しい。


人間関係って、だいたい中間で失敗する。


「……いる」


声が震えた。


久しぶりに“誰かに向けて”声を出したから、喉が変になる。


私は咳払いをして、言い直した。


「いる。ここにいる。私、ソラ」


名乗る。


名乗りは大事。


名乗ると、相手の世界に足を踏み入れることになる。


でも、踏み入れないと何も始まらない。


私は開拓者だ。


怖くても、一歩は出す。


相手は、少しだけ動いた。


立ち上がって、私の方に一歩。


その瞬間、ロボが一斉に微妙に姿勢を変えた。


護衛。


警戒。


私の心臓がまたうるさくなる。


でも、相手はそこで止まった。


距離を保った。


偉い。


偉いけど、怖い。


「……ソラ。……俺は……」


相手が言いかけて、止まった。


そして、少し間が空いた。


まるで“名前”を探しているみたいに。


「……俺は、船長だ」


船長。


つまり、宇宙船がある。


昨日の直線の光は、その宇宙船かもしれない。


この星の上空を通った航行体。


そして、セイボールが言っていた“セイ”。


私は胸の奥で、点と点が繋がる音を聞いた。


でも、繋がったからって安心はできない。


点と点が繋がるとき、だいたい事件も繋がる。


「船長。名前は?」


私は、言った。


相手が少しだけ首を傾げた。


本当に、困ったみたいに。


そして、ロボたちのうち一体が、ぎこちなくスピーカーを鳴らす。


「……セ……い……」


セイボールと同じ音。


相手の人間が、微かに肩をすくめた。


恥ずかしそう、に見える。


宇宙服越しでも、なんとなく伝わる。


「……名前は、ない。……船長で通ってる」


「ないの?」


思わず、素で言ってしまった。


ないって、どういうこと。


戸籍とか、そういう世界じゃない?


宇宙海賊だから?


私は一瞬考えて、口が勝手に動いた。


怖さより先に、私の“名付け癖”が出た。


ひとりでいた時間が長すぎたせいだ。


誰かを“呼ぶ”名前が欲しい。


私の世界に、もう一人分の音を置きたい。


「じゃあ、セイ。あなた、セイね」


言ってしまった。


言った瞬間、取り返しがつかない気がした。


でも、セイ――船長は、固まった。


固まってから、ゆっくりと手を胸に当てた。


その動きが、妙に丁寧で、妙に不器用で。


そして、短く言った。


「……セイ。……了解」


了解って何。


軍人か。


いや海賊か。


どっちでも怖い。


ロボたちが、同時に点滅した。


喜んでる?


喜んでるの?


ロボが喜ぶの、可愛い。


可愛いけど、油断はできない。


可愛いは罠になる。


私は知ってる。


可愛い野生動物に近づいて死ぬタイプの人間だ。


今は生きるタイプでいたい。


セイが、私の火と畑と穴蔵を見た。


特に畑に目を止めた。


視線がそこに固定される。


そして、少しだけ声が低くなる。


「……ここで、暮らしてるのか」


「暮らしてる。二日目。まだ“暮らし”って言えるほどじゃないけど、でも、私の場所」


場所。


その言葉を口にした瞬間、背中が熱くなる。


譲りたくない。


ここは私が作った。


私が拾った石で、私が起こした火で、私が蒔いた種で。


奪われたくない。


誰にも。


セイは、頷いた。


ゆっくり。


ロボたちも、わずかに動きを止める。


空気が少しだけ和らぐ。


その瞬間――森の奥から、甲高い鳴き声が響いた。


ぎゃ、と。


昨日の灰色の獣の声に似ている。


でも、数が違う。


一つじゃない。


複数。


いくつも。


そして、足音。


小さな足音が、ばらばらに、でも一斉に近づいてくる。


群れだ。


群れは、嫌だ。


私は群れに勝てない。


文明も片手分しかない。


「……来る!」


私が叫ぶと同時に、セイが短く命令した。


ロボたちの動きが変わる。


前に出る。


列が、盾みたいになる。


そして、金属の腕が開く。


中から、簡易の武装――いや、工具を兼ねた武器が展開された。


切断用の刃。


衝撃用のハンマー。


放電のスタン。


寄せ集めの“戦える道具”。


家族であり、兵でもある。


森から飛び出してきたのは、灰色の獣だった。


昨日のやつより小さい。


でも、十匹以上。


目が赤い。


歯が多い。


歯が多いの、やめてほしい。


群れで来るの、もっとやめてほしい。


「ソラ、下がれ!」


セイが叫んだ。


私の名前を呼んだ。


名前で呼ばれるの、久しぶりすぎて、心臓が一瞬止まりかけた。


でも、止まってる場合じゃない。


私は火の近くに下がり、石槍を構える。


火を守る。


火が消えたら、私の文明が消える。


畑も、穴蔵も、未来も消える。


消させない。


獣がロボの列に突っ込む。


金属と肉のぶつかる音。


短い悲鳴。


ロボが一体、脚を噛まれた。


でも、噛まれたロボが逆に獣を持ち上げて地面に叩きつけた。


ごん。


土と血の匂い。


ほのぼのが、どこかへ行く匂い。


でも、これは生存の匂いでもある。


私は、横から回り込もうとする獣を見つけた。


火の方へ。


畑の方へ。


やめて。


そこは私の場所。


私は反射でステッキを握り、思い浮かべた。


“既知のもの”。


既知のもの。


火。


火はもうある。


なら――煙。


目潰し。


私はステッキで、乾いた粉を作った。


木炭の粉。


炭は知ってる。


火の副産物。


私はそれを獣の顔に投げつける。


ふわ、と黒い粉が舞う。


獣が咳き込むように鳴き、動きが鈍る。


その隙に、私は石槍で地面を突いた。


直接刺さない。


刺すのは怖い。


でも、止める。


“距離”で止める。


「来るな!」


声が出た。


独り言じゃない。


誰かに聞かせる声。


私の場所を守る声。


獣が怯んだ瞬間、セイが横から一気に詰めた。


宇宙服のまま、動きが速い。


手には――工具。


レンチみたいなもの。


海賊の武器がレンチって、どうなの。


でもレンチは硬い。


硬いものは強い。


セイは一撃で獣を弾き飛ばし、私の前に立った。


「……畑、守る」


短く言った。


それだけ。


それだけなのに、胸が熱くなる。


守るって言葉は、熱い。


でも、これは突然の救助じゃない。


突然の共闘だ。


共闘なら、許される気がする。


たぶん。


ルールの穴を探すの、開拓者の特技だ。


獣の群れは、ロボたちの前で次々倒れ、やがて森へ引いた。


最後に一匹が、こちらを振り返って、赤い目を光らせた。


そして、消える。


去った。


去ったけど、また来る。


自然はしつこい。


私はしつこさで勝つしかない。


静寂。


火のぱちぱち。


息の音。


金属が冷える音。


ロボの一体が、脚を引きずっている。


噛まれたところから火花が散って、でも動いてる。


セイがすぐにしゃがみ、修理を始めた。


手が迷わない。


配線を繋ぎ、歪みを戻し、叩いて、締めて。


見ているだけでわかる。


この人のチートは、きっと“修理”だ。


壊れたものを、動くものに戻す力。


寄せ集めを家族にする力。


私はその背中を見ながら、ぽつりと呟いた。


「……セイ。あなた、本当に海賊?」


セイは、作業の手を止めずに言った。


「……たぶん。……免許、ないから」


「そこ基準!?」


思わず突っ込んでしまった。


突っ込めた。


突っ込めるってことは、少しだけ心が軽い。


軽くなってしまうのが、怖い。


でも、軽さは生存に必要だ。


心が重いと、動けない。


セイが立ち上がり、こちらを見た。


バイザー越しで表情は見えない。


でも、声が少しだけ柔らかくなった気がする。


「……ソラ。……ここは、お前の場所か」


「そう。私の生活圏。畑も火も、私の。……でも、あなたが敵じゃないなら、話くらいはできる」


言いながら、私は自分の手が震えているのに気づいた。


怖い。


でも、逃げない。


逃げたら、ひとりに戻る。


ひとりは、慣れてる。


慣れてるけど――慣れてるだけで、好きじゃない。


セイが、少しだけ頷いた。


そして、森の奥――自分たちが来た方向を指した。


「……俺の船、あそこ。……遠い。……壊れたやつが落ちた。……それ、追ってきた」


壊れたやつ。


セイボール。


やっぱり、ボールはセイのものだ。


セイの家族の一部。


だから、セイは来た。


私を助けに来たわけじゃない。


落とし物を拾いに来ただけ。


……それが、私にとっては十分すぎる事件だったけど。


私は、火を見た。


畑を見た。


穴蔵を見た。


そして、セイとロボたちを見た。


ここに彼らを入れたら、私の生活圏は変わる。


変わるのは怖い。


でも、変わらなければいけないときもある。


――って、どこかの話で読んだ気がする。


私の人生、読書でできてる。


「……条件がある」


私は言った。


声を震えさせないように、腹に力を入れる。


開拓者の交渉。


相手は宇宙海賊船長。


こっちは畑二日目の少女。


不利すぎる。


でも、私はここで折れたら死ぬ。


だから言う。


言えるだけ言う。


「ここは私の拠点。勝手に入らない。火に近づきすぎない。畑を踏まない。あと、……武器は向けない」


セイは、すぐに頷いた。


ロボたちも、点滅を落とした。


理解した、みたいに。


そして、セイが短く返す。


「……了解。……代わりに、俺の条件」


条件。


来た。


交渉だ。


私は唾を飲んだ。


セイが、セイボール――石陰に置いた球体を指した。


「……それ、返して。……家族」


家族。


その言葉が、胸に落ちた。


軽くじゃなく、重く。


私が今までずっと持てなかったもの。


この星で、私が一番欲しくて、一番怖いもの。


私はセイボールを見た。


ボールは小さく点滅して、まるで「帰りたい」と言っているみたいだった。


私は、ゆっくり頷いた。


「返す。……でも、私の質問にも答えて。あなたの船は、どんな船? あなたは、どこから来た? そして――」


私は一拍置いて、言った。


言ってしまう。


言わずにいられない。


「この星は、安全? 私、ここに住んでいい?」


セイが、ほんの少しだけ黙った。


その沈黙が、妙に長く感じた。


そして、静かに言う。


「……安全じゃない。……でも、住める。……住めるように、する」


住めるように、する。


その言葉は、宣言みたいだった。


救助じゃない。


押しつけでもない。


ただの、“作業”の約束。


開拓者同士の、作業の約束。


私は、火の前で、セイボールを抱え上げた。


軽い。


壊れかけで、軽い。


私はそれをセイに差し出す。


セイが両手で受け取る。


丁寧に。


大事なものを扱う手だった。


その瞬間。


空の高いところで、また直線の光が走った。


今度は、昨日よりはっきりと。


そして、遅れて――低い振動。


遠い、遠い雷みたいな音。


大気を震わせる音。


セイが、空を見上げた。


ロボたちも一斉に顔――みたいなセンサーを上に向ける。


そして、セイが短く言った。


「……来た。……今度は、俺じゃない」


私の背中が冷える。


来た。


“誰か”が、来た。


救助じゃない。


きっと、救助じゃない。


救助じゃないなら、何が来たの?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ