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カナリア  作者: 名無し
10/14

謝罪

その日初めてルナは学校を休んだ。

夕方はシンシアとローラの家に行く。

私は自分のした事なのに、特に何もせずぼーっとしながら宿題のスケッチを簡単に終わらせた。


スケッチには羽ばたいているピーちゃんの姿を描いた。


---------


シンシアはその日レオを預けて、小鳥を買いに行った。更にいくらかお金を包んで菓子折りまで用意していた。


ルナとシンシアはローラの家を尋ねる。


ゴールデンレトリバーがワンワン!と駆け寄ってきた。

ローラがこらっ、走り寄る。

見慣れた光景だ。


そこでローラと目が合った。こちらに気がつくと近づいてきた。その表情に怒りはない。


シンシア「初めまして、ルナの母です。この度はご迷惑をおかけしました。ご両親いらっしゃる?」


ローラはケロッとしており、うん、待っててね!と両親を呼びに行った。


ローラとそのご両親が出てくる。


シンシア「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。こちらお詫びの品です。ローラの大切なペットを逃してしまい申し訳ありませんでした」


ローラの父親「良いんですよ。それにね、羽が生え変わると飛ぶようになるんです。それをローラは知らなくてね。それにうちには他にも動物が沢山いますから」


ローラの母親「ローラが怒っていたものですから、トラブルにならないように、うちは大丈夫ですからと連絡を入れただけですの」


シンシア「こちらが悪いのに沢山ご配慮いただいて申し訳ありません。ルナ、ローラに言う事があるでしょう」


ルナ「ローラ、ごめんなさい」


ローラ「別にいいの。また新しいペット買ってくれるってお父様も言ってるし」


シンシア「おばさんが代わりの小鳥を買ってきたのだけれど、受け取ってくれるかしら」


ローラ「うーん。要らない。それピーちゃんより可愛くないし。あと私、鳥ならオウムも居るし言葉を教えるのに忙しいのよ」


シンシア「そうなのね。ピーちゃんのこと御免なさいね。ルナも反省してるわ。」


ローラの両親は謝りに来たシンシアの気持ちをくんで、菓子折りだけを受け取りローラと自宅へ戻って行った。


ローラの両親はとても寛容で、ローラはケロッとしていた。ローラの家は裕福なクリスチャン一家である。余裕のある対応だ。


私の父は私の話も聞かず私を蹴り飛ばした。

あまりの違いに笑える。


シンシアと帰り道を歩く。

夕焼けが辺りをオレンジ色に包んでいた。


シンシア「ルナ、よく頑張ったね」


ルナ「…」


私の代わりに謝ってくれてありがとう。

そう思ったのに言えなかった。


シンシア「この鳥、どうしたい?」


ルナ「逃がしてあげたい」


シンシア「逃がそうか」


シンシアは笑顔だった。

この時初めてルナはシンシアの目を見て微笑んだ。


ルナ「でもこの鳥、羽切られてないの?」


シンシア「そうじゃないものを選んだのよ」


ルナは鳥籠を開ける。


ピーちゃんより可愛くないと言われたその鳥は、


夕陽の朱色を羽根に映しながら


あの時のピーちゃんより力強く、真っ直ぐ空の向こうに飛んで行った。

次は現代編に戻ります。

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