門
広大な草原
その中に少しだけ舗装された道
「俺はほんとに異世界に来たんだな」
少し行くと街の門が見えてきた
その脇には2人の兵士が立っている
「こんにちは」
「おお、こんにちは。では質問する。君はどこの誰だ、そして何しにこの街にきた?」
良し
言葉はちゃんと通じるな
「えっと、はい。名前はキリマと言います。村はすごく田舎だったので名前はあっても知りません。そして俺は今旅をしているのでここに来た理由はあまりありません」
「そうか。わかった。ここを通るには身分証か金のどちらかを出してもらう」
この内容はリズからもともと聞いていたので問題ない
「はい。身分証は持っていません、近くの森でレッサーウルフとスライム4体を倒したのでそれを売ってお金にすることは出来ますか?」
「ああ、わかった。だが見たところレッサーウルフは持っていないようだがどこにあるんだ?」
俺は森で「アイテムボックス」を取得してその中にレッサーウルフを閉まっている
「レッサーウルフはアイテムボックスにしまってあります。ここに出していいですか?」
俺は近くにあった台を指さして言う
「ああ、わかった。だがアイテムボックスはあまり人に見せない方がいいぞ。狙われる可能性があるからな」
「ありがとうございます」
俺は台の上にレッサーウルフを出す
今「鑑定」というスキルを手に入れているので使う
レッサーウルフ
状態 死体
品質 Eランク
「これは少し品質は悪いがまぁ大丈夫だろう」
兵士は少し悩む
「少し足りないがまぁいいだろう買い取ってやる。あと街の中に入ったらすぐ冒険者ギルドに行くといい。そこでは冒険者登録をすることができる。そこで貰えるカードは身分証にも使えるから持っておいて損は無いぞ」
「教えていただきありがとうございます。街に入ったらさっそく向かいます」
そう言って俺は兵士と別れた
自分の何倍もある門をくぐると
一瞬にして景色が変わった
そこは中世ヨーロッパのような街並みになっていた
何故か自分が知らない文字なのに読めることにキリマは少し驚いたが異世界だからと納得した
門をくぐった先に街の地図があったので見てみる
この街は冒険者ギルドを中心に「冒険者ギルド」「従魔師ギルド」など、いろいろな店や建物が囲むようになっていた
「よし、ここから冒険者ギルドまでは一本道だな。複雑な道じゃなくて良かった。あとリズ、もう喋っていいぞ。」
(はいマスター。これからは人と喋る時は話さないようにします)
わかったそうしてくれるとこっちも助かるよ
こうして初めての異世界人との交流は終わったのであった