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変態が12匹

アルマさんと、アメリーさんとまた会う約束をしてから別れた。

ギルドの外はすっかり暗くなっていた。

すっかり遅くなっちゃったな。

家族には遅くなると言っておいたから大丈夫だと思うけど。

結局今日一日の稼ぎは大した金額にならなかった。

もし、稼ぎたいならフェンの家庭教師をしてるほうが数倍ましだ。

こんなんじゃあ、冒険者としての生活なんて送れるはずがない。

そもそも、アルマさんと、アメリーさんも冒険者は副業だって言ってたしな。

二人とも夜はスナックで働いているらしい。

スナックとは、もちろん食べ物の事ではなく。

お酒の相手をする商売だ。

「モテなさそうな男に、気のある素振りをしながら酒を飲むにゃ。酒も飲めて、金も貰えて一石二鳥にゃ」

って、アメリーさんが言っていた。

俺も前世でそんな店に行ったことが有ったけど、

気のある素振りなんてされなかったけどな。

でもそれは、俺の体から出ていた女に嫌われるフェロモンのせいなんだろうな。

俺を転生させた神が、

俺にそんなスキルをプレゼントしてくれてたみたいだし。

思い出して腹が立ってきた頃、家に着いた。

家の明かりはついている。さすがに寝てはいないようだ。

「ただいま」

俺はそう言って玄関のドアを開けると、

エリーがリビングの方から走ってきて、

「お兄ちゃん!!」

そう言いながら俺に抱きついた。

「遅いよぉ!」

「ごめんな。そんなに深く潜らなかったんだけと、ちょっと話してたらな」

エリーを抱っこしたままリビングへと行く。

エリーが俺の臭いを嗅いでいる。

良かった。

俺がエリーのおパンツを嗅ごうとしてから、少し避けられてる様な気がしたが気のせいだったようだ。

リビングの扉を開けるとお父さんとお母さんがいた。

机の上には俺の食事だけが置いてある。

「お帰りなさい、どうだったんだ?」

お父さんが聞いてきた。

「大したこと無かったよ。体力的にも魔力的にも余裕」

「そんな事言って、怪我なんてしないでよね」

お母さんが言ってきた、心配なようだ。

「大丈夫だよ。無理はしない」

俺はおパンツが最優先だからな。

おパンツ以外で危険を侵す意味がない。

俺の失敗は死に繋がってはいない。

どっちかと言うと、刑務所だな。

どっちの方が親が悲しむかは分からんが。

「そういえば、あなたのパンツが一枚無いんだけど知ってる?」

お母さんが俺を見て言った。

「いや?」

住宅街で窓辺に飾られているおパンツならともかく、

自分のパンツなんて知るはずが無い。

「か!母さん!!」

何故かお父さんが椅子から立ち上がって、

興奮してるようだ。

「何?」

と言うお母さんに向かって、無言で、しかし全力で首を振っている!

ん?

なんだ?この光景は?

「あっ!あぁ!」

お母さんさは嬉しそうに両手を叩いた。

ん?

何なんだ?

「明日はお祝いね!七面鳥を買ってきましょうよ!」

喜ぶ母親に、父親は『シィー!』ってやってる。

七面鳥はお祝い事で食べる、七つの頭を持った面妖な鳥だが絶品だ。

パンツが無くなってお祝いだと??

もしかして、こいつら、

俺が夢精したと思ってんな、、、。

パンツを汚して隠してると思ってんだ。

してねぇよ!

俺は既にオナ◯ーしまくりだってばよ!!

あっそういえば、この体でまだ前立腺オ◯ニーはまだだったな。

今度トライしよ。

そして、何故かエリーが硬直して、額には汗をかいている様だ。

「エリー?どうした?」

「え!ぅ?!え?!」

何故かスゴく慌てている。

もしかして。


俺のパンツを盗んだのは、

もちろん俺じゃあない。

盗む意味がない。

お父さんとお母さんも完全に勘違いしてるからあり得ない。

そうなると、、、。

エリーが?

俺のパンツを盗んだ?!

何のために?俺のパンツを?

パンツの使い道なんて履くか嗅ぐかのどっちかしかないぞ?!

もしや、、、。


テンション高めの親を放ったまま、

そそくさとご飯を食べ終わるとお風呂に入った。

エリーはお風呂を済ませた様で、エリーの脱いだ服が洗濯かごの上に置かれてる。

もちろん今日はノーチェックだ。

危険は侵さない。

服を全部脱ぐと一番上に俺の脱ぎたてホカホカパンツを置いた。

そして風呂に入りながら気配を探るが、エリーが来る気配は無い。

体をざっと洗うと湯船に浸かった。

緊張している筋肉を手で解す。

しかし、まさかエリーが俺のパンツを盗むなんて、

ブラコンが過ぎるとは思っては居たけどここまでとは。

とはいっても、まだエリーが盗んだと決まった訳ではないが。

そっとお風呂を出てもエリーの気配は無い。

ならば、

体を拭いて服を着ると洗面所を出た。

ダンジョンに潜ってたせいか神経が過敏になっている。

エリーが横目で俺の様子を伺っているのが分かる。

それを無視して自分の部屋へと移動した。

部屋のドアを大きめの音を立てて閉めると、

今度は音がしないようにそっとドアを開けて、

琥剣の歩方でゆっくりと洗面所へと歩く。

琥剣の歩方は足音がいっさい立たない独特な歩方で、

もちろんエリーはそんな俺の存在を感知出来るはずは無かった。

そして、エリーが洗面所に入っていくのを見送ると、

洗面所の扉の前で聞き耳を立てた。

洗面所の中からはエリーの声がした、

「お兄ちゃん、だいしゅきな、お兄ちゃんの臭い、

しゅき、しゅきだよぅ」

結構危ない感じだった。

病んでるな。

間違いない、俺のパンツを盗んだのはエリーだ。

そして、俺のパンツの臭いを嗅いでいるのだろう。

さて、どうしたものか、

変態の妹は変態だった訳だ。

俺は変態の兄として、変態である兄として、

どうしたら良いのだろう。

やはり止めろと言うべきなのだろうか、

ノーマルの道へと妹を進めさせるべきなのだろうか。

それとも、、、。

兄として、


俺がゆっくりとドアを開けると、

エリーが俺の存在に気付いて、慌てて自分の目の前で握りしめていた俺のパンツを隠した。

そして、エリーの目には涙が、、、。

俺に妹の変態を責める事などできなかった。

俺に人の変態を裁けるはずが無い。

俺はゆっくりとエリーを抱き締めた。

「エリー、大丈夫だ」

「ごめんなさい!お兄ちゃん、わたし、わたし、、、」

エリーが鼻をグズグズさせている。

「いいんだ、でも、お兄ちゃんと約束だ」

俺の言葉にエリーが俺の顔を見上げる。

「俺のパンツはエリーの好きにしていい。その代わり、俺以外の人のパンツには手を出しちゃあダメだぞ?」

「うん!」

エリーは嬉しそうに大きく頷いた。

本当にブラコンが激しいな。

でも、それも後数年の事なんだろうな。

思春期になればきっと、俺から離れていくんだろう。

それから俺とエリーとで、使用済みおパンツの交換の儀を行った。

しかし、エリーが、

『でも、お母さんに、、、』

とお母さんにパンツが無くなっているのを気付かれると心配していたが、俺が代わりに、洗濯済みのパンツをしわくちゃにして洗濯かごに放り込んだら、

「お兄ちゃん!スゴい!やっぱり天才だよ!」

と感動していた。

これで、パンツが減った事にはお母さんは気付かないだろう。

フッフッフ。

兄は神に天才を約束された男なんだよ。

こうして俺はこの世界で初めて使用済みおパンツを手に入れる事が出来た。

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