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天才・新井場縁の災難  作者: 陽芹 孝介
第一部 プロローグ
1/71

とあるパーティー会場で、一人の作家に対する祝賀会が行われていた。

きらびやかな会場の装飾品たち、それに見会うドレスやタキシード姿の人々…高貴な貴族達のパーティーのようなこの会場で、特に目立った一人の女性がいた。

司会の男性がその女性をしょうかいした。

「それでは…本日の主役の登場ですっ!」

司会の声に、会場の視線は壇上にいる女性に集中した。司会の男性は高らかに女性の名を言った。

「若干二十歳で日本ミステリー大賞…最優秀賞を獲得した…」

皆の視線は一気に壇上に集中した。

小笠原桃子(おごさわらももこ)先生ですっ!」

司会の男性の紹介に、会場のボルテージは一気に最高潮にで、拍手や歓声で会場は大騒ぎだ。

司会の男性は、会場の騒ぎを少し冷ますように言った。

「それでは本日の主役、小笠原桃子先生から、皆様へ御挨拶を…」

司会に促され、桃子は壇上に備え付けてある、スタンドマイクを手に取った。

スタンドマイクを手にした桃子は実に様になっている。

細身で抜群のスタイルに、綺麗な長い黒髪をなびかせ…キリッとした瞳、そして右目下にある泣きボクロが、彼女の美しさを際立たす…。

そのスタイルの良さから、纏っているピンクのドレスがとても良く似合っていた。

そんな彼女のたたずまいに、会場からは「おぉーっ!」や「美しい…」「綺麗…」と、言った言葉が飛び交った。

そして、桃子がゆっくりと口を開いた。

「皆様……この度は、私……小笠原桃子の日本ミステリー大賞最優秀賞祝賀パーティーにご参加頂き、誠に感謝しております」

桃子の見た目とは、少し違った硬い喋り口調に、少しギャップを感じている人間もいる。

桃子は続けた。

「若干二十歳の……若輩者の私に、この受賞は少し手に余る事もあるかもしれませんが……今後も精進していく所存でありますので、今後とも宜しくお願い致します」

見た目の若さとは違う、喋り口調に会場は少し戸惑った空気になったが、やがてすぐに拍手や歓声が会場を支配した。

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