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機動型精霊兵器【デバッカル】  作者: ロマンパンナコッタ
新開発アーケードゲーム
2/8

操縦テスト その二 転移

仲睦まじい夫婦いいですよね。


「おかえり悠人君、媒体の方調節終わったよ。おっとと」


 額に薄っすらと汗を浮かばせながら、スッキリした表情の父さんに向かって母さんに買ってきたアップルジュースと父さん向けの炭酸生姜ジュースを投げる。


 ……嫌に嗅ぎ慣れた匂いがするんだけど。


 「あ、アハハハハハ。母さんはトイレに行ってるよ、それと調整の方はもう終わってるから早速テストプレイしてみる?それとジュースありがとうね!」


 俺の呆れた表情で全てバレたのを悟ったのかコンビニに行く前とは少し違った表情で目線を泳がせながら他の事に気を逸そうとしてくる。


 「……はぁ、TPOくらいわきまえてくれよ父さん」


 時は考えたんだけどね、なんて的はずれな弁解を聞きながら媒体に入り安全用ハーネスを一箇所一箇所しっかりと確認しながら固定していく。


 前回の初テストプレイの時もハーネスの多さから考えてそれだけきちんと固定しないと危ないと思ったから確認しながらの装着だったけど、一度アレを体験した後だとハーネスをしっかり確認しないと気がすまなくなってしまう。そんなレベルだった。


 「加速度はさっきと違ってかなり軽減されてると思うよ、とりあえず簡易操作シミュレートを表示するから試してみて」


 「りょーかい」


 簡潔に答えてのっぺらぼうのステージを、脚部と背部に取り付けられたスラスターを全力で噴かして駆け巡る。


 「うん、天と地のように違うね。これなら何時間でも出来そう」


 このアーケード媒体は球状になっていて、その媒体の中のコックピット部分が回転する事で加速度を表現していたのだが、今までその回転を機体を完璧にリンクするようになっていたのが最大でも90度までしか回転しなくなったようだ。


 「バイタルデータも安定してるね」


 そんなもの付けてるならさっきは気を失いそうな時に途中で停めれたんじゃ!?


 「そ、そんな目で見ないでくれよ悠人君。母さんがどうしてもっていうから、ね?」


 「はぁ……、別にいいよ。それよりそろそろ本番に入ってくれる?今日の夜友達とネ格やる予定なんだ」


 捨てられた子犬のような目をしてくる父に先を催促する、ちなみにネ格っていうのは「ネットオンライン格闘ゲーム」の略で今最も世界でヒットしている格闘ゲームだ。


 家でも父さん達のゲーム開発の為に学校から仕事場にバイトで来ていてもゲームをしている、芸が無いように感じられるかも知れないけどゲーム自体が俺の芸みたいな物だから仕方ない。


 「オッケー。それじゃあ身体への負荷はとりあえず置いといてCPUへの負荷を調べるから、今回は敵対勢力の出現は無し。細部まで再現した地面とか草、空気感を機体で出来る限り感じるように動いて貰っていいかい?」


 おお、荒廃した世界での戦闘も良いけど大自然の中の戦闘っていうのはこのゲームのコンセプトである古代兵器っていうのもあって燃えるね。


 「それじゃあ行くよー。データ転送完了、どう?悠人く……」




 その日俺は、父さんの言葉を最後まで聞く前にこの世界から姿を消した。

文章、あっさりし過ぎですかね。これからも説明不足な点等が目立つかとは思いますがよろしくおねがいします。

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