私は絶対安静を告げられた
牢屋から助け出され二度目に目を覚ました後、保護者二人に抱き締められてまたも意識が遠退きかけるハプニングがあったものの、何事もなくポーションも薬も飲んでベットでぬくぬくと暖かさを堪能している。
症状もちょっと重い風邪といった感じ。しかしこの世界での風邪は結構大変です。私はポーションを湯水のように使おうとする保護者二人がいるので脅威ではないが、風邪で亡くなる人も多くいるのだ。低級ポーションでも飲み続ければ風邪も治りやすいとは思うけど、あの青汁を飲み続けるのは皆嫌がるそうです。
だからきちんと作れば良いと思う。
どうやら私は胃が弱るタイプの風邪をひいてしまったようで、ポーションも少しずつしか飲めず回復が遅かった為に長く寝込むことになった。上級ポーションも少しずつ飲むと効果が落ちるみたいだと痛む頭で考えていた。風邪が治ったら錠剤の風邪薬を考えてみたい。
この世界の薬はその多くが液体で、量も多く体調が優れない状態で飲みきるのは大変だ。私も吐き気を堪えて飲んだ。辛い。
そんな辛さを見ていたベルさんは粉薬を持ってきてくれたが、粉も粉で飲み辛い。上顎に粉がくっついて飲み込みにくかった。後、物凄く苦い。前世の薬はとても飲みやすかったと今更ながら思った。それでも薬を飲むことを嫌がった小さい頃の私にあれやこれやと工夫して飲ませてくれた両親には感謝しかない。
オブラートがほしい。あれも結構子供には呑み込むのは辛いが苦いのよりはマシ。私が大きくなってからはゼリーに包んで飲むタイプもあったみたい。何それほしい。ちょーほしい。
頭痛は薬を飲むことである程度は治まっているが、怠さは治らず熱も中々下がってくれない。これには医者も大人しく寝ているしかないと渋い表情をしていた。
こんなにも酷い風邪はひいたことがない。今の人生では鼻風邪位で寝込むことも無かったと思う。寝込む程の風邪をひけば生きてはいなかったと思う。ポーションなんて用意出来なかっただろうしね。
さて、今私は大人しく寝ているのだが。
一時間位おきに皆が様子を見に来るんですけど、暇なんですかね?
どうやら保護者二人は自主的に謹慎中らしい。ギルドで貴族相手に暴れたそうなので暫くはクエストには行かないそうです。
リンクさん曰く、
「ギルドは貴族の横槍程度では屈しない。今回は彼方の過失だし」
と言っていたので大してお咎めはないそうです。暴れた理由も私が何の非もないのに二週間も環境の悪い牢屋に入れられるなど不当な扱いを受けたこと。そして逆に私に罪があると主張するボンクラ親子にキレた。うん。私の罪って殴られた時に発動した防犯アイテムの事ですかね。
丁度ギルドのいつもの受付さんがお見舞いに来てくれたので必死に紙に書いて自分のあの時の状況を伝えた。するとあの時の状況は取り調べで判明しているのでちゃんと私の正当性はギルドが保証してくれるそうだ。誘拐紛いで連れ去り、殴りかかる等たとえ相手が貴族でもギルドとしては許さないと断言していた。
ギルドって貴族にも強く出れる力があるのかと感心した。ギルドが貴族側につかなくて良かった。
寝込んでから3日目。ギルドから保護者二人に戻ってほしいと打診があった。でも結局ベルさんは私の看病を理由に却下。ジンさんは私の回復用の上級ポーションの材料の調達で忙しいからと突っぱねていた。
本当にご迷惑お掛けしてすいません。ギルドにも後で謝らないとダメな気がする。
リンクさんは私が部屋から出ようとすると隣の自分の部屋から顔を出して
「階段大丈夫?」
と言って下に降りようとする私を心配する。因みに寝込んだ1日目は降りるのを手伝ってもらった。流石にお姫様だっこで下ろそうとするのはやめてほしかった。全力で拒否した私は間違ってない。精神年齢的に辛いです。
どうやらリンクさんは私が無茶をしないようにする見張り役の用です。
幼児扱いですかそうですか。
こうして医者がもう動いても大丈夫だと太鼓判を押してくれるまで私は過保護過ぎる三人に辟易するのでした。感謝はしている。
もう二度と風邪などひかないと誓った私であった。
先ずはうがい手荒いを徹底して予防だ!!
そう言えば私って何で倒れたんだっけ?
能天気なライトは誘拐にあったことなどすっかり忘れていたのでした。
続く




