「愛と正義と光と影」「離別」
「愛と正義と光と影」
明るい空気が充満している。
光を浴びて笑いあう僕ら。
平和な世界。平穏な自由。
愛と正義が邪魔をする。
光が影を駆逐する。
奴らの正義が「奴らではない」悪を滅して、
奴らの愛が押し付けられる。素晴らしい世界。
息をする自由をくれ。
息をする自由。
権利は奪われていく。
奴らの愛と平和。奴らの自由と平等。
焼け落ちた僕の家に火を放ったのは誰だ。
名前のない空気。思考を奪う常識。世界は奴らの物。
「離別」
どうしてそんな顔をするんだ?
僕らは別れて、離れるしかないのに。
何も残らなかったわけじゃなく、
悲しみしかなかったわけでもない。
同じ道を歩いていないだけ。
同じ時間を生きていないだけ。
もう全て終わったことだと、理解して、去るだけ。
さよなら。
同じ月を見ていないだけ。
同じ夢を見られないだけ。
別れは悲しみしか生まないけれど、
この想いはもうどこにも行き場がないから、
さよなら。