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sign  作者: 芦丸なぎさ
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序章

 


  許さない……



 黒の喪服に身を包んだ少女は、すすけた雑居ビルの屋上に立っていた。



  許さない許さない許さない!



 傍らで、綺麗に並べ置かれた黒の革靴が鈍く光る。冷たい風が、少女の長い髪をさらっていく。

 眼前には、少女の背丈ほどのフェンス。茶色いさびで汚れることなど気にも止めず、少女は静かに指をかける。

 ゆっくりと身を乗り出すと、遥か下方の駐車場のアスファルトに黒い染みが点在していた。


 ちょうど、まさに、

 人間の子供ほどの大きさの。


「うっ……」


 涙腺が緩む。涙が溢れる。


「友香───」


 かつて、自分の妹であった者の名を呼ぶ。

 しかし彼女はこの世を去った。

 揃えられた革靴の隣に、唯一の肉親であった姉へ、一通の手紙だけを遺して。


 そして、


 自分の妹が死んだ本当の理由を知った時、この少女は

 

 

 



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