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Re:ゼロから始める異世界生活  作者: 鼠色猫/長月達平
第二章 『激動の一週間』
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第二章33 『見えた光明と不穏の影』



 半ば予定調和的なベアトリスとの交渉が終了し、スバルは無事に彼女の協力を取り付けた。

 かなり彼女の温情に縋った感が否めない結果だが、そのあたりのことで自分の力不足を嘆くのは全て後回し。

 目的を達成し、反省はその後でいい。たらればをやっている最中から言い出していたらキリがないのだから。


 ふと、時間が気になって己の顎に触れるスバル。

 禁書庫内は完全に外界と隔絶されており、中から外の時間を知る手段はなにもない。時計代わりの結晶石すら置かれておらず、そういう意味ではかなり自由な生き方をしているな、と書庫の番人の少女を見ながら思う。


 顎の無精ひげの感触から、手入れをして十七時間前後。おそらくは午後十時前後だと思われる。

 エミリアの膝の上での爆睡が始まったのが昼過ぎからだと考えると、それはもうとんでもない寝過ごしっぷりだ。

 一秒も時間を無駄にできないとか息巻いておいてそれなのだから、思い返せば思い返すほどに救えない。


 自己嫌悪が始まるとそれもキリがないので、スバルは不満のゲージが溜まりに溜まった様子のベアトリスに本題を切り出す。

 どの程度、核心に触れずに彼女に説明できるか。

 黒い靄への警戒を怠らず、疑問点のひとつずつを解消するつもりで、


「……呪術師について詳しく知りたい?」


「ああ。魔法使いとか精霊使いと違って、そういう系統の使い手がいるってのは知ってんだけど、それ以上の知識はなくてな」


「またけったいなことを聞きたがる奴なのよ。あんな連中について知っても、得なことなんて微塵もないかしら」


 以前に触りだけを口にしたときと同様、ベアトリスの呪術について語るその表情は明るくない。マナへの向き合い方が気に入らない、とそう断言していたが、今回はさらにそこへ切り込む必要があった。


「確か基本、他人に迷惑かける感じでしか使えない系統なんだろ? 北の方の国で流行ったとか、そんな風に聞いてっけど」


「そこまで知ってたら必要ない気もするかしら。――呪いによって対象に病魔を入り込ませたり、あるいは一定の行動を禁じる制約を持たせたり、純粋にその命を刈り取ったりと……性格の悪い系統なのよ」


「まぁ、確かに物は使い方次第っつーけど、そんだけ偏ってっと他人の足引っ張る方向でしか使い道見当たらねぇしな」


 それだけに呪術。いわゆる『呪い』というわけだ。

 他人を貶める超常的な力というものは、やはりどんな文化や社会であっても発生しうる悪徳なのだろう。それが実際に他者に影響を及ぼすまで効力を持つのは、さすがにこっちの世界だけだと思うが。


 牛の刻参りとか、あれも見ようによっては呪術の域である。

 そんなことを考えながら、スバルは口の重いベアトリスを喋らせようと身を乗り出し、


「んじゃさ、聞きたいんだけど……呪いって、どうやったら防げんだ?」


 呪術師の迎撃、これ自体は相手の正体が掴めない限り難しい。が、スバルがこの状況で得ているアドバンテージは、『襲撃があるということを知っている』という点に尽きる。

 呪術師の正体がわからないにしても、呪術師が『呪術』を用いることがわかっているのだから、それを防ぐ手段を講じるというのは当たり前ながら理に適った方策だろう。我ながら名案。

 しかし、


「ないのよ」


「――は?」


「一度、発動した呪術を防ぐ方法は存在しないのよ。呪術はその効力を発揮し、対象への呪を果たし切るまで消えることはないかしら」


「即死耐性無効化とか、ありかよ……」


 淡々と述べるベアトリスの言葉に、スバルの心が早くも折られそうになった。

 即死耐性無効化呪文で奇襲――考えただけでバッシングが山のようにきそうな戦闘条件である。


「おまけに戦闘開始と同時の詠唱。こっちは抵抗する手段なしとか、おいこれ詰んだ。詰んでるよ。クソゲーもいいとこだぞ」


 頭を掻きむしり、己の置かれた状況の悪さを改めて再認識。

 さっきまで浮かんだわずかな明るい条件が木端微塵に砕け散り、スバルの脳は別の方策を探し求めて沸騰する。

 絶望感に顔の半分を青くして、もう半分を負けん気で赤くするアシュラ男爵状態。そんなスバルにベアトリスは、


「ただし、発動した呪術に限定した話なのよ」


 と、まるで種明かしでもするかのように唇をゆるめて言った。

 「は?」と息を抜き、顔を上げるスバルにベアトリスのドヤ顔が映る。まんまと引っ掛かった、ぐらいの少女の表情に、しかしスバルの胸中は完全に凍りついている。

 こと、ここに至って発生したすさまじい温度差に、ベアトリスがほんの少しだけ目を白黒させて、


「……そんなに怒ることないと思うのよ」


「オレ、シンケン、ツギ、ナク」


 片言で感情の限りを殺してようやく返事。

 胸の中はベアトリスへの暴言と罵倒で荒れ狂っていたが、それを表に出して彼女ともめるのは今は避けたい。

 なにせ、ようやく明るい材料の兆しが見えそうなのだから。


 気を取り直すように指を立て、ベアトリスは講義するように、


「さっきも言った通り、一度発動した呪術を防ぐ手段はないかしら。ただし、発動前の呪術ならば妨害はできるのよ。発動前は呪術ではなく単なる術式でしかないから、解呪はある程度の実力がある存在なら簡単にできるかしら」


「たとえば?」


「この屋敷なら、まずベティー。もちろんにーちゃ。あとはロズワールと……小娘三人は無理かもしれないのよ。あ、お前も無理よ」


「それは身を持って知ってるよ……」


 一度目二度目と大変お世話になりました。

 と、それはそれとしてとスバルはベアトリスへと詰め寄り、


「発動前の術式、ってのはどうやって見分ける? っていうか、呪術は発動させる前に準備が必要ってことか?」


「当たり前なのよ。効力が強い術式を扱えば、それに対するこちらの負担も重くなる。何事も同じかしら。呪術なんて特にその側面が強いのよ。対人効果を考えれば、当然の対価と言えるかしら」


「その、呪術の対価ってのは……見当とか付いたりするか?」


 藁にも縋るような心境、その質問にベアトリスは片目をつむり、しばし思案してから唇を舐めて、


「どんな効果がある呪術を行うかで内容は変わるのよ。でも、絶対に外せないルールが存在するかしら」


「外せない、ルール……」


 息を呑み、ベアトリスが言葉を切ったその先を促す。

 スバルの視線の懇願に、ベアトリスは顎を軽く引いて、


「――呪術を行う対象との接触。これが必須条件なのよ」


 と、そう告げた。


 その内容を頭に入れた瞬間、スバルの脳はめまぐるしく回転する。呪術を行うには、術者と対象の接触が必要。これは即ち、一回目にも二回目にも、スバル自身がその呪術師と相対しているということになる。――記憶を探り、その人物を思い出そうとするが。


「屋敷の面子を除くと……」


 呪術の対象となり得る彼らの存在を省き、スバルは最初の八日間の日々を回想する。

 屋敷での使用人としての生活を送り、屋敷関係者以外と接する機会がほぼなかったはずの時間。その間に、スバルが接触した可能性のある外部の存在といえば――、


「――ふもとの村だ」


 一回目も二回目も、スバルはあの村へ足を運んでいる。

 そして思い返せば、どちらも村へ行ったのは肝心の四日目の日中なのだ。村で呪術師に呪いの術式をかけられ、その足で屋敷に戻って呪術の発動――死に至る、というパターンが脳裏を過る。


 村に呪術師が滞在しているのだとすれば、四度目の周回でレムが呪術の対象になったケースにも納得がいく。

 あの周回で村に行き、呪術師の標的に選ばれたのが彼女だったというだけの話。場合によってはそれはラムだったかもしれないし、のこのこと村へ足を運んでいればやはりスバルがそうなっていたのだろう。


 繋がる。繋がる。全て、繋がった。


「ベア子。この屋敷から一番近い村って、どれぐらい住民が住んでるかわかるか?」


 唐突に内容の違う話を持ち出され、ベアトリスは不可解さに眉を寄せる。が、スバルの形相があまりにも真剣だったからだろう。それを指摘することはせず、彼女は首を横に振り、


「知らないのよ。悪いけど、ベティーはこの禁書庫のことを除けば屋敷の中すら大した知識を持たないかしら」


「そうか。いや、いいんだ。それは少し高望みだ。それに、そんぐらいはロズワールに聞けばどうとでもなる……あとは」


 住民の中に呪術師がいるのか、それとも滞在者の中にいるのか。

 後者の場合ならば、探し出すのはそれほど難しくはない。純粋に村の人間にそのことを尋ね、術者をいぶり出してやればいい。逆に前者の場合だと、これを割り出すのは至難の業となってしまう。そこまで周到に準備されているとなるとお手上げだが――、


「でも、その可能性は逆に薄い」


 今回の件が王選に絡んでの事態だと断定すれば、伝染病による王家の断絶はおよそ半年前の出来事でしかない。

 エミリアが王候補に名が上がり、そうして王選という枠組みが作られるまでにかかった時間も含めると、今の状況はほんの三、四ヶ月ほどの間に出来上がったばかりの、鮮度溢れる修羅場のはずだ。

 あらかじめ村人の中に、呪術師をひそませておくといった手段を講じれる先見性を持つものがいるとは思えない。いたとしたらそれは予知能力者か、『王選の発生を事前に知っていた』としか考えられない。

 そう考えてしまえば、


「呪術師は外部の人間。んでもって、それを探し出すのはさほど難易度の高い話じゃない……!」


 口にしてみて、スバルは自分の考えに穴がないかを探り始める。

 いくつかの修正点はあるものの、大筋としての推論は悪くない。そも、呪術師側からすればアクションを起こす前の状況だ。この時点で自身の存在が露見しているなど、神や悪魔でなければ知り得ない。


 振り仰ぎ、時計を見ようと視線をさまよわせるがそれはない。

 舌打ちをして、しかし先ほどの無精ひげタイマーの測定を思い出し、今がまだ『二日目の夜』である事実を噛みしめる。

 状況が最悪へと傾き始める四日目に対し、まだ一日の猶予がある。

 それはつまり、こちら側からの呪術師への奇襲を可能とするという意味でもあるのだ。


「尻尾掴んだぜ、チキショウ……! 伊達に一回殺されて、一回殺されかけてねぇぞ、クソったれ!」


 光明が見えた。状況が変わる。

 絶望が開かれ、向こう側から希望が差し込むように思えて、スバルは思わず拳を握りしめて歓喜に声を震わせる。


 そうして事態の好転を喜ぶスバルに対し、途中から置いていかれた形のベアトリスは不満げだ。

 彼女はその愛らしい頬を赤くし、唇を尖らせて不愉快を表明し、


「人に協力を求めておいて、その態度はさすがにどうなのかしら。今の話が役立ったなら、ベティーに言うことがあるんじゃないのよ」


「ああ、そうだな! 助かった、お前のおかげで光が見えたぜ! ベア子超愛してる!」


「な――っ!?」


 飛びつき、脇の下に手を差し入れて軽い体を持ち上げ、スバルはベアトリスを頭上に掲げるとくるくると回る。

 豪奢なドレスをまとっているにも関わらず、少女の体はまるで羽のように軽い。スバルの気分も浮かれているので、その相乗効果で回転の速度は倍率ドン、さらに倍だ。


「はなっ……下ろすかしら!」


「ははは、今なら空でも飛べそうだ。いや、いっそ一緒に飛ぶか、ベア子!? アイキャンフライ! ユーキャンフライ!」


「図に乗るな、なのよ――!」


「じゃむぷろっ!?」


 真上から至近距離で魔法力がぶっ放され、直撃を受けて地面にわけのわからない姿勢で叩きつけられる。

 頭部から侵入した衝撃が体を伝い、真っ直ぐ尻から抜けた形だ。尻もちを着き、体内を荒れ狂うマナの奔流に目が回る。

 一方、それをなしたベアトリスはスバルの握力から解放され、その矮躯で見事な放物線を描いて飛んだ。


 が、そのままどこへなりと突っ込むかに思われた少女の体はふいに宙で急停止。ふわりと身を翻すとスカートの裾をなびかせ、優雅なまでの静けさで書庫の床へと軽やかに降り立つ。

 彼女はいまだ無様に地べたで頭を振るスバルを見下ろし、見慣れた態度で鼻を鳴らすと、


「そうやって調子に乗って気安く振舞うから、痛い目を見るかしら」


「見たのはそんだけじゃないけどな。――白かった」


「――!? 喰らうかしら!」


「どろわず!?」


 二射目が真っ直ぐにスバルの顎を打ち抜いて、その身を軽々と書庫の奥へと吹き飛ばす。ゴロゴロと転がって脚立に激突し、倒れ込んでくる木材の下敷きに。あちこち角ばったところが当たり、尋常じゃない痛みに涙目になりながら、


「ちょっと親愛ゲージ振り切って超必出たらこれかよ! なにが不満だったんだ、言ってみろ!」


「抱きついてきたことも子どもみたいに持ち上げたこともブンブン振り回したことも下着見たことも上っ面だけの愛の言葉ほざいたのも全部なのよ! もはやお前の存在に腹立ったかしら!」


「存在全否定とか悲しいからやめろよ! ひきこもり時代思い出すよ、もうそんな前じゃないのに」


 思えば遠くにきてしまったような気がするひきこもり時代。

 実際、距離で言えばもはや計算することができないくらい遠いところまできてしまった感がある中、皆さんはお元気でいらっしゃるでしょうか。

 ともあれ、


「一周回って冷静になるけど、かなり状況マシになったな。……さすがに今夜はキツイけど、明日あたりに村に行って」


 呪術師の正体を探ることにしよう、と考える。

 おそらく単独で行くことはできないから、ラムかレムのどちらかと同行することになるだろう。あるいはその場で呪術師との対決も考えられるとなると、戦闘力に秀でる二人が同行するのは必須な条件であるようにも思えた。

 あわよくば呪術師を撃破し、さらにあわよくばスバルとその呪術師との関係性がまっさらであることが判明すれば、それで事態は大団円。

 ミッション2『ロズワール邸を攻略せよ』のクリアである。


「ミッション1に比べると、難易度が超高かったなマジで」


 確かミッション1は『チンピラを撃破せよ』だった気がしたので、やはり思い起こせば遠いところまできたものである。


 いつの間にかずいぶんと昔に感じるチンピラたちとの攻防を思い返し、それから改めて屋敷での日々を振り返る。

 まだ気が早いとはわかっているが、これまで手も足も出ない袋小路だったところがようやく開けそうなのだ。これぐらいの浮かれ気分は許してもらいたい。


 他に、なにか解決しておかなければならないことはなかっただろうか、とスバルは自分の足下を確かめることをおろそかにしない。

 状況が好転しかけているからこそ、そこに落とし穴が存在するのではと疑ってしまう。小心故の警戒心だが、そんな警戒網にふと引っかかる単語があった。それはそう、


「魔女の、残り香……」


「なにかしら」


「そうだ。魔女だ。レムも……」


 一言、その単語を紡げば記憶の中に蘇る数々の場面。

 その至るところで頻出した魔女という単語、その単語の持つ本当の意味を、スバルはいまだ知識として得ていない。

 スバルの知るこの世界の魔女は、お伽噺として掲載されていた極々短い『しっとのまじょ』と呼ばれる挿話の一篇でしかない。


 しかし、思い起こせば召喚初日のループ時も。そして今回の屋敷での繰り返しの中でも、幾度かその名前は顔を出している。


 スバルは顔を上げて、怪訝に眉を寄せるベアトリスを見やる。

 答えてもらえるだろうか、という不安がわずかにある。なにせ、前回にこれを口にしたときにはラムにはばっさりと断ち切られ、レムに至っては襲いかかる動機としてきたほどだ。

 あのエミリアでさえ、なにがしか強い抵抗を抱いていたように思う。故に、そんな不安を抱え込んだまま、


「ベア子。――魔女って、知ってるか?」


「――――」


 問いかけに、しかし即座の返答は返ってこない。

 ベアトリスは鼓膜を震わせた単語に瞑目し、その言葉を確かめるように黙り込む。

 スバルもまた、そんな彼女の反応に心を掻き乱されたまま待ち構えるだけだ。


 よもや再び、今の一言が彼女の琴線に触れてしまったのでは、と。


「世界を飲み干すモノ。影の城の女王。――嫉妬の魔女」


 ふいに呟かれた言葉に、スバルは息を呑んで目を見張る。

 そんなスバルの反応を目に入れず、ベアトリスは物憂げなため息を唇からこぼすと、


「この世界で、魔女という言葉が示すのはたったひとりの存在だけなのよ。そして、それは口にすることすら禁忌とされた存在のことでもあるかしら」


「誰もが恐れ、誰もが畏怖し、誰もが彼女に逆らえぬ」


「そう、それなのよ。むしろ、知っているかという質問の方が疑問なのよ。知らないはずがないかしら。この世界では親の名前、家族の名前の次に、その魔女の名前を知らされるぐらいなのよ」


「そんな、大げさな……」


 笑い飛ばそうとして、ベアトリスの表情に欠片の冗談も見出せずに言葉を飲み込む。

 今のが冗談でないとすれば、それは掛け値なしに世界にとって忌むべき象徴であり――。


「嫉妬の魔女『サテラ』。――かつて存在した大罪の名を冠する六人の魔女を全て喰らい、世界の半分を滅ぼした、最悪の災厄なのよ」


 感情の凍えた声で告げて、ベアトリスはそのまま瞑目する。

 その聞いた覚えのある名前に、スバルは「は」と短く息を吐き、叩きつけられた名前の重さに身じろぎすら封じられた。


「いわく、彼女は夜を支配していた。いわく、彼女には人の言葉が通じない。いわく、彼女はこの世の全てを妬んでいた。いわく、彼女の顔を見て生き残れたものはいない。いわく、その身は永遠に朽ちず、衰えず、果てることがない。いわく、竜と英雄と賢者の力を持って封印させられしも、その身を滅ぼすこと叶わず」


 つらつらとそう述べ、スバルに言葉を差し挟ませないベアトリス。

 そして羅列した情報を締めくくるように、「いわく」と最後の前置きを置いて言った。


「――その身は、銀髪のハーフエルフであった」



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