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第八章

私たちは「選挙対策委員会」の委員長と副委員長に任命された。そして、初仕事として最も支持率の高い農村革命党の調査をすることになった。街を歩いているとニンジンジンが執筆したプロレタリア文学「日本アルプスの少女佳子」の広告を見かけた。ベストセラーのようである。私たちはこれに対抗すべく共著「あるブスの少女春子」を出版した。一冊も売れなかった。私たちは「正攻法で勝てる見込みなし」と報告した。


私たちは農村革命党の本部のある村に「体験入党者」として潜入した。ニンジンジンとは面識があるため変装もした。ちょうど「一味神水」の儀式が行われているようなので参加してみた。まずニンジンジンが「誓文」を紙に書き、それを燃やして灰にしたものを水に溶かし、「聖水」とした。農民一揆のようである。皆はそれを回し飲みしていった。警官に順番が回ってきた。彼は聖水でうがいをし、皿に吐き戻した。「口の中がきれいになった。」と言うと次の人に回した。追放された私たちは「農村革命党の連中は未開で野蛮である」と報告した。


後日、私は何もしていないということで許してもらい、農村革命党に再び体験入党した。そして私は選挙のことも忘れ、そこの農村でのびのびと暮らした。クリスマスイブの日、農村革命党の慈善活動で私はサンタに扮して孤児院にプレゼントを届ける仕事を任せられた。着いてみると、そこにはゴキブリホイホイのような建物があった。壁のないところから簡単に入ることができた。子供部屋には二人しかいないようだ。1人目の枕元に、「ジグソーパズルがほしい」と書いてあったので、ニクマンジーZのジグソーパズルを置いた。もう一人は、げっ、ボブビルだ。こいつもまた「ジグソーパズルがほしい」と書いてあった。袋の中を探すと真っ白なジグソーパズルがあったのでそれを置いた。翌日、ボブビルはジグソーパズルを見つけて喜んだ。彼は合体してから精神が不安定であり、ジグソーパズルで心を落ち着かせようと思ったのである。ジグソーパズルが完成した。ただの真っ白な板ができた。彼は発狂した。そして孤児院を飛び出してしまった。


すっかり忘れていたが、選挙は今年のクリスマスの日に行われる。私は恐る恐る松原町の選挙会場を覗き込んだ。すると、イオニアス・ブリブリブスが投票箱に覆いかぶさり、選挙を妨害しているのが見えた。きっと劣勢なのだろう。風林火山が懸命に引きずり下ろそうとしているがびくともしない。その時、ボブビルが現れた。ビルを持っていて、選挙会場に投げつけようとしていた。イオニアス・ブリブリブスが慌てて「君は警官に復讐したいんだろう。電話がつながったから話してみなさい。」と言った。「(警官が)どなた様ですか」「(ボブビルが)ボブビルです。早く松原町の選挙会場に来い。そうしたら命だけは助けてやる。」「(警官が)実は大変なことがあったんです。あなたの妻であり母のビルビルがアボカドに間違えられて八百屋に売り飛ばされたんです。」「(ボブビルが)来るのか来ないのか返事しろ」「(警官が)……ぎゃああああああ!靴の中にクラゲがああああ!血が出たあああああ!死んだあああああ!」ツーツーツー。ボブビルは携帯をくしゃくしゃに握りつぶした。イオニアス・ブリブリブスの顔は真っ青になり、それを通り越して虹色になった。風林火山のいた場所を振り返るとそこには辞表が置かれているだけだった。イオニアス・ブリブリブスは警官の場所に案内すると言ってなんとか命拾いした。

彼らは警官の住んでいる家を目指して山を越え谷を越え川を越えた。そして中国に着いた。地図のとおりに進んだのにおかしいと思ってイオニアス・ブリブリブスは地図を確認した。その地図はただのQRコードだった。彼は「首脳会談に行ってくる」と言うとスマホを置いて逃げ出した。ボブビルはイオニアス・ブリブリブスを追おうと思ったが、警官が先だと思ってスマホを使って居場所を突き止め、急いでそこに向かった。


その頃、このままでは警官が危ないと思った私はボブビルがやってくる前に手を打つことにした。そこで、八百屋に行った。「アボカド」という札が貼られたビルビルが売っていた。半額だったので買った。町では選挙結果を認めない銀行強党とコバエ党の兵士が蜂起し、それを鎮圧しに来た国連軍と戦っていた。ビチョビチョマンが弱いことが知れ渡っているからか普通に銃撃戦をしていた。また、一部の国連軍はビル一家の捜索をしていた。警官の家に行くと警官は世界中の神に祈りをささげていた。私はきっと何とかなると彼を励ました。


窓の外を見ると、ボブビルがすごい剣幕で走ってきた。私はそこにビルビルを投げつけた。すると、ボブビルは「ボブビルビルビル」になった。「ビル」が横に三つそろったため消え、ただの「ボブ」になった。ボブはぽかーんとしていた。「こいつは記憶が残っているかもしれないから消したほうがいいだろう。」と言って警官は銃を取り出した。その瞬間警官の銃はフィーフォーフューフェーが放った銃弾に弾き飛ばされた。 気づけば私たちは彼が率いる国連軍の部隊に包囲されていた。その時、私は学生時代の記憶を思い出した。


私はその時英語の授業を受けていた。教師が「まずは『超限定用法』の復習をする。」と言って黒板に「Is the biggest most.」と書いた。「超限定用法を使えば主語と述語を省略できる。テストに出るぞ。」と言った。次に、「今日は『結合法則』を教える。」と言って、Bob was built the biggested bill.(ボブは当時一番大きかったビルを作った。)と書き、「結合法則を使うと文の主語と述語を合体できる。」と言って黒板に「Bobbill」と書いた。さらに、「ここからが大事だぞ。まず先に結合法則を使って文を主語と述語だけにする。その後に超限定用法を使って主語と述語を消す。するとどうなる?」と言って生徒を指名した。「全部なくなります。」「惜しい。ピリオドだけは残る。このピリオドをどう消すかが今盛んに議論されている。」と言って、「では長文演習を始める。教科書の208ページを開きなさい。」と言った。。長文どころか表紙を含む教科書の全てがピリオドで構成されていた。私は失望した。何だったんだあの教科。ふと我に返ると、そう遠くないところにブリブリバンが現れた。


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