魔王と魔王の眷属3
「今……なんて言ったの?」
エイミーは蓮の言葉が信じられず、問い掛けた。
彼女だけではない。
修や百合も信じられなかった。
「俺は初代魔法少女の子孫だ。エイナは俺の血を飲んで記憶を見たから知っていると思うけど」
「うん。私も最初はめちゃくちゃビックリした」
「だよね」
蓮はゴホンと咳をした後、説明を始める。
「滅ぶはずのこの世界を救った始まりの魔法少女達—――『星天』。そのリーダーである姫神璃々は魔法少女になる前から妖怪や悪魔などを倒す巫女や聖女として活躍していた」
「ちょ、ちょっと待って蓮兄さん。魔獣や魔法少女が存在する前では、妖怪や悪魔なんていなかったはずだよ!?」
「その通りだ、エイミー。だがそれは表向きの話。今はいなくなったが妖怪や悪魔は確かにいたんだ。そして姫神家は代々そういう化物を退治していた」
エイミーは口を大きく開けて、固まった。
「なるほど……驚きましたが、納得しました。なんで先輩がそんなに強くて、なんで男なのに魔法少女になれるのか」
「本当の意味で魔法少女の血が濃い。だからなのね」
修と百合は頬から一筋の汗を流す。
今、蓮が言ったことは核兵器並みの貴重な情報。
それを聞いて彼女達が驚かないはずがない。
「俺は突然変異みたいなものだ。まぁ俺が強くて男なのに魔法少女になれるのは、姫神の血が原因だろう」
蓮はガリガリと頭を掻いた後、真剣な表情を浮かべる。
「さて、そんな姫神蓮の話を……お前達に聞いてほしい」
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