ニート、盗賊を狩る
季節は秋、ロベリカと俺はだいぶギルドでの依頼をこなし、収入も安定してきている、現在の装備は、ステン、94式、AW50から代わりはない、というのも、今作ってる銃がすこし複雑で時間がかかってるのだ。
「そういえばフウ様、次回の依頼成功するとFランクからGランクにあがるらしいですよ」
「へー、上がるといいことあるっけ?」
「依頼成功時の収入増加、依頼時の移動手段の提供、高度な依頼の発行、あと魔導などの貴重な情報なんかも開放されるらしいですよ、実感できるのはかなり上に行ってからでしょうが。」
「魔導の貴重な情報?」
「はい」
魔導について更に知識が増えるのはかなり望ましい、その他も情報が入るだろうし、ギルドのランクはなるべくコンスタントにあげておいたほうがいいな。
「そこのお二方!Fランク後一回で昇給なんだって?」
調子の良さそうな男が話しかけてきた、バッチはF、髪の色は金だが明らかに染めてある。
「はい、そうなんですよ。」
「それならちょうどいい、ウチラも今回で昇級でね!できればすこし難しい依頼をやりたいんだが、一緒にどうだい?」
この世界での一般人に戦い方には興味がある、今まで見た戦闘は後ろから石で殴るのと飛龍に噛み殺されるだけだ、実際の普通の戦闘は見たことがないのだ
「ロベリカ?どうだい?」
「私はかまいません。」
「では頼みます、依頼はどのような依頼で?」
「ありがとう!じつは盗賊団のアジトを襲撃するんだよ、報酬は銀貨2000!どうかな?」
「構いませんよ」
危なくなったらこいつ盾にして逃げるしな
「さっきの言い分だと他にも人がいるのでしょう?自己紹介しませんか?」
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ギルドのテーブルに座った、調子の良さそうな男にメイジ風の女、あとアサシンと思われる男だ
「俺から自己紹介!ノーマン・ケルト!職業ナイト!よろしく」
「私はセリス・ナトナリア 職業はメイジです」
「拙者はコウレ、職業は忍者だ」
忍者ってこっちの世界にも居たんだな、、、
「俺はフウ、職業は中遠距離攻撃魔法使いだ」
「私はロベリカ、職業はグリーンメイジ」
ノーマンが作戦について話し始めた
「敵の拠点は廃村をそのまま使ってる状態で、人数は20とされている!そこでコウレが門兵を暗殺、そのご突撃、どうだろう」
いいわけねえだろ、人数差的に勝てねえだろそれ、、、まあいいや
「いいと思います」
「フウ様に同じく」
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かくして俺らは盗賊の拠点に乗り込みに行った、夜遅く、日は落ちて真っ暗だ、しかし吸血鬼には昼のように見える、暗視ゴーグルいらずで助かる、
「フウ様、大丈夫なのでしょうか、、、不安なんですが」
「いやダメでしょ、適当に援護してまずくなったら逃げる」
俺は拠点から300m離れてライフルを取り出す
「こんなことなら対人ライフル作ればよかった」
対物ライフルで人を夜中に狙う様は完全にバカだ。門兵が暗殺されたのを確認すると近接部隊が突撃をし始めた、建物からは盗賊が浮塵子のごとく出てくる
[ズドン、カシャ、ズドン]
適当に奥の方の建物から出てきた奴に打ち込むが、仲間が邪魔であまり狙えない、しかしどう見ても戦況は劣勢なので銃を持ち替えて援護に行く、ロベリカまで巻き込まれてはたまったものじゃない
「ひい!この、こんなに人数いるとは!」
「魔力がキレました!」
ノーマンが混乱してめちゃくちゃな行動を取り、それの援護でセリスの魔力が戦闘不可能になるまで使い切った、これ以上使えば倒れる。
アサシンはおそらくずっと裏で盗賊を殺してる、建物からたまに死体が見える、一番動いてるなアサシン。
「このクソども!今すぐ叩き殺す!」
「ひい!」
盗賊のほうが人数多いし明らかに押されてる、するとノーマンが突然ロベリカのクビを締めて盗賊に命乞いをし始めた。
「た、、、頼む!こいつを引き渡すから俺だけは!」
「な、、、何やってるの!!」
仲間のセリスでさえも驚いてる、、、しかし素晴らしい!恐怖で他者の命すらもどうでも良くなったのだ、彼は生の欲の化物になった、、、しかし
「うむ、素晴らしい、最高だ、しかしながらロベリカに死なれるのは困るな」
「う、うるせえ!すこしでも動いたら殺す!!」
[バン!]
俺はハンドガンでノーマンの頭を撃ち抜いた
「す、すいませんフウ様」
「いい、それよりも建物内にいる奴の殲滅を頼む、出てきた奴は俺がやろう!」
気が変わった、血まみれの地面、死体の山、こんななか逃げるというのは勿体無い気がしてきたのだ、本能のままに盗賊を皆殺しにしたくなったのだ
[ダダダダダダダダダ]
25人居た盗賊も残り二人になった、剣持ってるやつ相手に銃なのだ、一方的な虐殺である
「な、、、何なんだよお前!!!」
「はははははは、俺は殺害はすきじゃないつもりだったが、これは楽しいな、本能のままに殺すのも楽しいな」
「そうでしょう、フウ様、ところでこの二人は殺してもよろしいですか?」
「一人はギルドに持っていくようだ、もう片方は好きにしてくれ」
すると地面から蔦が出てきて盗賊の生き残りの一人がばらばらになるまで締めあげられた、地面は指折り数えきれないレベルの死体が転がっている、地面は踏むとジュクりと音を立てるまで血まみれであった。
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かくして盗賊拠点の依頼は死者1名で見事成功した、今回の収穫は
・ランクがEに上がった ・バカとパーティー組むとひどい目にあうと分かった
という感じだ、やはり仲間は選ばないと危険だったな。
読んでいただきありがとうございます
次回は非戦闘回になる予定です、