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*第1話*


12月16日




街がイルミネーションで鮮やかに輝く。


店頭に飾られた白いツリーがブルーのライトに照らされてどこの店より目立っている。




ルカは付き合い始めたばかりのマサトへのクリスマスプレゼントを選んでいた。



「ルカまだ悩んでるの〜?」



一緒に来たマユミが時計をのぞきながらルカに話しかける。



「ん〜よし,決めた!ちょっと値段は高いけど…マサトのために奮発しちゃお!」


「やっと決まった〜?って,えっ!?ルカこんな高いの買えるの!?」




ルカの選んだ大きなクロスのネックレス。値札には“18000”と書いてある。



ブランド物とはいえ、高校2年生にはなかなか手を出せない値段だ。




「ん〜高いけどマサトこのブランド好きって言ってたし★クリスマスだし奮発!!」




「そっか〜。ルカってばほんとにマサトのこと好きなんだね★」




綺麗にラッピングされた小さな箱をルカは大事そうに鞄に入れた。




「ん〜。まあずっと片思いしてたしね★やっと実った恋だから!」




店をでると外は雪がちらついていた。



「寒っ…」



吐く息が一瞬白くなってすぐに消えた。



「明日さ、学校でこれアヤにも見せてあげるよ!」



「うん。そうしなよ★まあ包みはあけれないから箱しか見せれないけどね(笑)」




「あっそうだよね(笑)」




アヤもマユミも2年生になって仲良くなり始めた。



いつも3人で一緒にお弁当を食べ、よく3人で遊んだりもした。




ルカは2人といる時が本当に楽しかった。



3人でバカなことをしたり、悩みを打ち明けあったり、恋の相談もした。




マユミは付き合って1年になる彼氏がいて、彼氏のいないルカとアヤにとっては憧れだった。




アヤは可愛かったがなぜか彼氏はしばらくいなかった。





アヤには片想いする相手がいて、ルカとアヤはいつも2人ではしゃいでいた。




しかしクリスマスを前にルカだけ両想いになってしまい、正直アヤには申し訳なく思っていたが、アヤは可愛いしきっと両想いだろうと思っていた。




そうやって3人で恋バナをしたり、遊んだり…




そんな日々が続くと、ルカは思っていた。






ーーーーーーーー



12月22日



ルカの携帯がなった。



「誰だろう…」



画面を見るとアヤからだった。



〈ルカ…あたし、ふられちゃった〉



「えっ?!」



突然のことにルカは思わず声がでてしまった。



ルカはアヤがサトルに告白したことさえ知らなかった。



すぐに返信をする。正直こんな時は、どんな返事を返したらいいのかわからない。



《え!?全然知らなかったよ(汗)いつ告ったの??》



しばらくするとまたルカの携帯がなった。



〈さっきサトルとメールしてて、クリスマス一緒に過ごさない??って言って…あたし、サトルのこと好きなんだって言ったの…そしたら、アヤは友達としてしか見れないって…それに好きな人いるって…〉



ルカはメールを読んでいてもたってもいられなくなった。



アヤが今悲しんでいる。



アヤがどれだけサトルを好きだったか、ルカが1番知っている。



2人が片想いしていた頃、保護したメールを見せ合っていた。



アヤは些細な一言一言を大事にとっていた。




ルカはスエットのままで家を飛び出した。





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