表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛しい娘になんとか「お父様」と言われたい  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/28

愛娘を助けようとして間に合いませんでした

「ギャオーーーー!」

 真っ黒な魔人が雄叫びを上げてくれた。


 どうやらあの薬は魔人になる薬だったらしい。

 そんな薬があるとはさすが魔導公国と思えたが、我々を迎え撃つ時に魔人部隊が出てこなかったと言うことは何か不具合があるのだろう。

 魔力が少ないと魔人になる前に体が保たないとか……


 この公王は何を考えているのだ?

 俺たちに敵わないと判ったからやけくそで魔人になってくれたんだと思うが公王が魔人と化すなんて前代未聞だ。まあ、倒せば良いかと、俺は単純に思った。


 しかし、魔人は強力だった。



「阿奈!」

 魔人が叫んだ。こいつはディアナにとても執着していた。

 クリスが庇うが弾き飛ばされる。


「喰らえ!」

 やなくて良いのにアミがファイアーボールを発射した。


「ギャオー」

 魔人はアミのファイアーボールをはじきとばしてくれた。


「邪魔スルナ!」

 魔人がアミを睨み付けて火炎放射をアミに浴びせてくれた。

「アミ!」

 俺はアミの前に転移した。

 前に障壁を張ってくれる。


 バンッ!


 なんとか火炎を止める。

 しかし、俺の障壁でも魔人の火炎は防げなかった。


 バリン!


 割れてそのまま火炎が俺達に襲いかかった。アミをなんとか守ろうとする。

 身体強化して耐えるが、火炎の勢いは止まらない。


 ダン!


 俺達は吹っ飛ばされてしまった。

 そのまま飛ばされて地面に激突しそうになる。


「アミ!」

 俺はアミを空中で抱きしめた。

 娘を抱きしめられるなんて……俺はこんな時でも感激した。

 そのまま俺が下で地面に叩きつけられた。


 とてつもなく痛かったが、そんなのは関係なかった。


「アミ、やっとこの胸にお前を抱けた」

 やっと愛娘をこの腕に抱けたのだ。俺はこんな時にもかかわらず感動していた。


「いつまで倒れている!」

 そこに氷のように冷たいクリスの声が響いた。

 これはまずいかもしれない!


 バキッ!


「痛い!」

 俺の頭をクリスが蹴飛ばしてくれた。


「私のアミを抱いているんじゃない!」 

 クリスがその後俺をアミから引き剥がしてくれた。


「おい、クリス! せっかくむす……グワ」

 そう言う俺のお腹を遠慮なしにクリスは踏みつけてくれた。


「この戦闘中にふざけたことを言っているんじゃ無いわよ。レオ」

 そこには激怒したクリスがいた。


「アミ、あなたはこの二人を守りなさい」

 連れてこなくても良いのにクリスはディアナと小僧を連れてきていた。


「アミ! 大丈夫か? きれいな髪がぼろぼろじゃないか」

 小僧が俺のアミの髪を撫でてくれた。


「おい、小僧、俺のアミに近づくな!」

 俺がリックを引き剥がしてた。


「あなたのアミじゃないはずだ!」

「小僧は黙っていろ」

 俺は一言叫んでいた。


「ギャオーーーーー、オレノ阿奈はどこだ?」

 その時だ。遠くで叫んでいる魔人公王の声が辺り一面に響いた。


「レオ、アミのことは良いから、行くわよ」

「そうだな。小僧、アミのことは命に代えて守れ」

「言われなくても守る」

 小僧は口だけは達者だ。

「アミ、後は頼んだわよ」

「了解」

 俺はクリスと一緒に魔神のところに転移した。



「稲、阿奈ヲドコニヤッタ?」

 目の前に転移したクリスに魔人は手を伸ばして掴もうとした。

 クリスがその手をひょいと避ける。


「喰らえ!」

 俺は魔人の後ろから頭を蹴りつけていた。


「ギャー!」

 さすがの魔人も前屈みになっていたので、耐えきれずにたまらず前に倒れる。


 ドシーン!


 魔人が地面に顔から激突した振動が建物中に響き渡る。


「これで、どうだ!」

 クリスがそこに雷撃を浴びせるが、魔人はビクともしなかった。


「ウィンドカッター!」

 俺が特大のウィンドウカッターを後ろから魔人に浴びせた。


 バリンッ!

 しかし、魔人の体に当たるとウィンドウカッターは四散してしまった。


 倒れた魔人が起き上がって、今度は俺に襲いかかる。

 その後ろからクリスが蹴飛ばした。

「ギャッ!」

 ドシーン!


 魔人は地面に頭から突っ込んだ。


 魔術では無くて殴る蹴るの力業が効くみたいだった。


 俺達が力業で戦っている時だ。


 何かが目の端を通った。


 よく見るとそれはアミだった。

 何をするのだ?

 気になって俺が見るのを魔人も気付いたみたいだ。


 そちらを見てくれたので、思いっきり後頭部を蹴りつけていた。


 ドシーン


 魔神が倒れる。



 アミがやらなくていいのに、倒れているアーデルベルトを助けようとしていた。

 そんな屑はほっておいたらよい。

 魔人に踏み潰されたら丁度良いのだ。

 捨て置けばよいのにアミは屑のアーデルベルトを背負った。


 しかし、そこは丁度魔人が顔を上げたところから近かった。


「アミ、何故そこにいるのよ! すぐに逃げなさい!」

 クリスが叫んでいた。


 しかし、アミは剣を拾うと、ファイアーボールを魔人に向けて放った。

 それと同時にそのファイアーボール目がけてアミが加速した。


「ギャオーーーー」

 魔人は叫ぶと火炎を発射していた。

 俺は爆裂魔術を魔人に放つが魔人は跳ね返してくれた。


 火炎放射がアミのファイアーボールに激突する。


 爆発が起こった。


「アミ!」

 俺は叫んだ。

 アミが!


 でもアミはその爆発の中から飛び出してきた。


 俺がほっとした時だ。


 アミが魔人の右目に剣を突き刺していた。


 そのまま、魔人の顔を飛び越して逃げていく。。


「ギャオーーーー」

 魔人の悲鳴が辺り一面に響き渡った。


 良くやった。

 俺も思わずアミを褒め称えた時だ。


 魔人が振り返ってアミを見つめたのだ。

「えっ?」

 俺の反応がワンテンポ遅れた。


 アミは背のアーデルベルトをリックに投げつけていた。

 そんなの盾にすれば良いのに、なんて事だ!

 俺は必死に魔人を止めようと前に出た。

 死に者狂いで!

 動転していなければ転移すれば良かったのだ!

 馬鹿だった。

 俺の目の前で魔人が口を開けて、アミに向かって火炎を噴き出しくれた。

 俺はほんの少し間に合わなかった


 その炎がアミを直撃したのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

関連作品

『母に叩かれ家出して魔術学園に入学したら何故か王子様と親しくなりました 平民少女のシンデレラストーリー』https://ncode.syosetu.com/n8270ll/

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】した一番人気の物語

2023年6月末全国1200以上の書店にて発売! 表紙は11ちゃんさん
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます

私の二番人気で電子書籍3巻まで発売

表紙画像
 1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
 上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
 このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

■【小説家になろう記載ページ】『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像
 2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
 表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像
 3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
 表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。
私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万字の大作はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



5番人気の話

『悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n3871kh/

短編

『AIに乗っ取られた男』https://ncode.syosetu.com/n7779ku/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ