決意 ラウンジでカクテル
おじさん、後編を書く覚悟を決める。
麗華「それって、チンポのこと言ってます?(笑)」
京子「私?居ないよ~、麗華は知ってるけど、私はこんなのだし(微笑)」
11月中旬
24話目の後半を収録し終わりおやつを食べながら
京子「あとは25話の前半と後半の収録で終わりなんだね」
麗華「そうですよね、長かった~」
「あ、はぁ」
京子「なに煮え切らない返事してるの?」
麗華「追加はもうないですよね、25話目の前半後半の脚本も来てるし」
「追加はありません、ありませんが、後半の差し替えをします」
京子「はぁ?話が変わるってこと?」
麗華「まあ、追加じゃないならいいですけど、どうなるんですか?」
「後半の半分を差し替えます」
京子「うん、分かったから、脚本送って、出来てるんだよね」
麗華「そうですね、送って下さい」
おじさんが後半の脚本を送ってくる。
京子と麗華が読み始めて10分もすると
京子「おじさんさあ、これって差し替え前と後で長さが全然違うけど・・・」
麗華「そうですね、ここに来て差し替えって言いながら、ほぼ追加です・・・」
「はい、ごめんなさい、どうしても書き直したかったです」
京子「もう、呆れるんだけど」
麗華「怒りを通り越してます」
「ごめんなさい、けど、これで脚本を触ることはしません、なのであと少し
お付き合いをお願いします」
おじさんが頭を下げる。
京子「そんな簡単に頭下げるんじゃない!いい大人がなに考えてるの!」
「簡単に下げている訳じゃありません」
麗華「何回も頭下げてるの見てます」
「どうしてもやって欲しい時にしか頭は下げていません」
おじさんが顔を上げて京子と麗華の目を交互に見つめながら
「今回、怒られるのは覚悟して書きました。
どうしても2人の今と、これから成長していく道筋を書いておきたかったからです。
この後に2人がどう変わるかはまだ分かりませんが、この前までの後半はそれで
完結してもいい書き方になっていて、後編を書く覚悟がありませんでした。
色々と考えてましたが、ここ1ヶ月で後編を書く覚悟が出来ました。
時間はかかるかも知れませんが後編を書きます。
なので、そのためにも差し替えが必要です」
京子「はぁ~も~、ホントに後編書くつもり?」
「そのための差し替えです」
麗華「ホントに書くんですね?」
「はい、書きます」
麗華「分かりました、前編については最後まで付き合います。
けど、後編については先に脚本を全て出して下さい。
後編に出るかどうかは脚本を読んでから判断します」
京子「うん、私も前編は付き合うよ。
後編は麗華と同じで脚本全部、読んでから決める」
「分かりました、ありがとうございます、それで、小説の方は脚本後編とは
別で考えて下さい」
京子「はあ?都合良すぎない?」
麗華「そうですね、後編は書くけど、それまでは小説で繋ぎたいの?」
「そうです、後編が出来上がるまでには時間が必要です、それまでは
出来上がっている小説をリリースしたいと考えてます」
京子「後編に集中する訳じゃないの?」
麗華「集中すれば短期間で出来るんじゃないですか?」
「集中したとしても短期間で出来るとは思いません、前編でも早く出来てても
書き直しが繰り返されて1年以上がかかっています、後編も同じになると思います」
京子「先の長い話だね、そんなことしてると私たちの気が変わると思わないの?」
麗華「そうですね、京子ちゃんや私に彼氏が出来たり、仕事が変わったりしたら考えも
変わると思います、優先することが変わるから」
「そのときは仕方ありません、諦めます」
京子「その覚悟はあるの?」
麗華「交渉は聞きませんよ!」
「分かってます、後編の脚本を読んでもらうだけです」
京子「分かったよ、小説には出るけど、後編読んでつまらなかったら、小説も
直ぐに辞めるからね、覚悟しといて」
麗華「私もです、読んでダメだと思ったら直ぐに辞めます、覚悟しといて下さい」
「はい、分かりました」
その日の収録はそのまま終了となり、京子と麗華を金沢駅に下ろして
おじさんが帰って行く車の中で呟く
「こえ~よ・・・」
時間は18時を過ぎていた。
麗華「京子ちゃん、少し飲んで行きませんか?」
京子「えっ?麗華が飲みに誘ってくれるなんて初めてだよね?」
麗華「私も京子ちゃんから誘ってもらったことありません(笑)」
京子「あはっ、そうだったね(笑)」
麗華「2人で飲みに行くのも初めてです(微笑)」
京子「そうだよね、よく一緒に居るのにね(微笑)」
麗華「どこ行きましょうか?」
京子「私、この辺で飲むとかしてないからお店知らないし、麗華が決めて」
麗華「京子ちゃんはあんまり食べないし、私も今日はお腹空いてないから、
ちょっと高いですけど、日航のラウンジに行きますか?」
京子「高いって階数が?(笑)」
麗華「違います(笑)」
金沢駅西口から駅構内を横切って日航ホテルに、1階からエレベーターで
30階まで上がりラウンジに向かう。
入口に来るとマネージャーが席に案内してくれる。
このラウンジでお酒を飲むには早い時間、他にお客は2組しかいなかった。
周りに人がいない窓際の席に案内されて座ると30階から見渡せる金沢の夜景に
京子「凄いね、綺麗」
麗華「ふふっ、京子も綺麗だよ(微笑)」
京子「あはっ、私を口説きにきたの?」
麗華「ふふっ」
京子「身体だけじゃ物足りない(微笑)」
麗華が京子を見つめて
麗華「京子、好きだよ(微笑)」
京子「本気?(微笑)」
麗華「冗談です(笑)」
京子「そうなの?私は麗華の心も欲しいのに(微笑)」
麗華「えっ、そうなんですか?」
京子「あはっ、冗談(笑)」
麗華「も~(笑)」
メニューを見ながら
京子「なに飲もうかな~」
麗華「京子ちゃんはお酒は飲める方?」
京子「そんなに強くない、ちょっと飲む程度」
麗華「やっぱりそうか~、残念(微笑)」
京子「うふっ、何回か3人で一緒に行ってもそんな飲んでないし(微笑)」
麗華「そうですよね(微笑)」
京子「麗華は強いの?」
麗華「まあ、人並みです」
ウェイターがやって来て
ウェイター「ご注文はお決まりでしょうか?」
京子「私はカンパリソーダお願いします」
麗華「私はジンリッキーで」
ウェイター「かしこまりました」
麗華「食べるものは私が頼んで良いですか?」
京子「うん、お任せします」
ウェイター「カンパリソーダとジンリッキーお待たせしました、お料理はお決まりですか?」
麗華「ミックスナッツと、チーズとドライフルーツをお願いします」
ウェイター「かしこまりました」
ウェイターが離れていくと
京子「お疲れさまです(微笑)」
麗華「お疲れさまです(微笑)」
グラスを少しだけ掲げて一口のむ。
京子「カクテルって久しぶりに飲む」
麗華「私も久しぶりです」
京子「麗華も?仕事で飲みに行ったりしないの?」
麗華「たまにありますけど、居酒屋さんばっかりなんで、生かチューハイです(笑)」
京子「ふーん、なんか意外」
麗華「そうですか?」
京子「うん、アパレルだとお洒落なお店行ってそうだし」
麗華「お給料安いから現実は居酒屋がほとんどです(笑)」
京子「そうなんだ」
麗華「京子ちゃんはおじさんとお酒飲みに行ったりしてました?」
京子「私?お酒はないな~」
麗華「私もないです、ランチしか行ってませんでした」
京子「おじさん、普段は贅沢しないよね」
麗華「そうですね、2人でランチに行っても合わせて5000円もいくかいかないくらいだったし」
京子「せこいのかな(笑)」
麗華「そうかも?けど、旅行の時は贅沢しますよね」
京子「そうだよね、ランチでも平気で1人10000円くらいのとか食べるし」
麗華「お陰で美味しいもの食べられるけど」
京子「1月のカニ料理の値段が知りたいけど教えてくれない(微笑)」
麗華「あれ、知りたいですよね(笑)」
京子「時価って言ってたから分からないけど高そうだった(笑)」
麗華「あんな大きなズワイガニ食べたの初めてだったし(笑)」
京子「美味しかったね~(笑)」
麗華「美味しかったです(笑)」
京子「また、連れてってくれるかな?」
麗華「そうですよね、もうカニの季節だし」
京子「お願いしてみよ(笑)」
麗華「そうしましょ(笑)」
ウェイター「ミックスナッツ、チーズとドライフルーツお待たせしました」
麗華「ありがとうございます」
ウェイターが料理を置いて離れていく
京子「そう言えば、今日は何で誘ってくれたの?」
麗華「ちょっと嬉しかったので」
京子「何が?」
麗華「おじさんが後編を書くって宣言したことが」
京子「あはっ、そうだね、書けないって言ってたのにね(微笑)」
麗華「そうなんです、後編がどうなるのか知りたかった(微笑)」
京子「私もそう思ってた(微笑)」
麗華「なので京子ちゃんと乾杯したくて(微笑)」
京子「それじゃ改めて、カンパイ!(笑)」
麗華「カンパイ!(笑)」
グラスを合わせて小さく鳴らす。
京子「けど、今日のおじさん、なんかいつもと違ってたね」
麗華「うん、いつも謝ったあとは笑ってたのに」
京子「笑ってなかったね」
麗華「後編全部もってこいって条件が厳し過ぎましたかね?」
京子「そのくらいは良いんじゃない、いつも追加追加で振り回されてたし」
麗華「そうですよね、書き直すたびに話長くなるし」
京子「けど、直してきたの読むと面白くなってるから(微笑)」
麗華「ははっ、だから許してましたけど(微笑)」
京子「そー言えばさっき、彼氏が出来たらって話してたけど、いい人いるの?」
麗華「んー、好きな人はいるけど付き合うまでは、どうかな?」
京子「そうなんだ、どんな人?」
麗華「優しい人です、ちょっと弱いところもあるけど」
京子「へぇ~意外、麗華は強い男が良さそうだけど」
麗華「なんでですか?」
京子「おじさんに当たり強いし(笑)」
麗華「そんなことないですよ!京子ちゃんの方が強いです(笑)」
京子「そんなことないよ、私はダメなところはダメって言ってるだけで」
麗華「まあ、そうですけど」
京子「だから、あんなヘタレじゃなくって、もっと芯のあるのがいいと思うけど」
麗華「それって、チンポのこと言ってます?(笑)」
京子「違ーうっ!(笑)」
麗華「あははっ、けど、おじさんも良い線いってますけどね、優しいし、悪いと思ったことは
ちゃんと謝ってくるし、お願い事は土下座するし(笑)」
京子「そうだよね、土下座までする?って思うけど(笑)」
麗華「おじさん的には土下座する価値があるんでしょうね(笑)」
京子「あははっ、うん、そだね、おじさん見てると必死なの分かる(笑)」
麗華「そうですよね、やりたい事に必死なのは好感が持てます(微笑)」
京子「えっ、麗華、おじさんのこと好きなの?」
麗華「それは無いです!あの最後の最後まで決断しないのは、在りえません(笑)」
京子「あはっ、そだね、決めるまでウロウロするもんね(微笑)」
麗華「そうですよー、決めるまでウロウロして、ギリギリまで決めずにいて、
リミットが来たら「何とかお願いします」は反則です(微笑)」
京子「そうだよね、あれって私たちに考える時間あたえない作戦かなって思ってるけど(笑)」
麗華「そうですよ、毎回やられてる感じしてます(笑)」
京子「変なおじさんだね(笑)」
麗華「あははっ、ホントそう思います(笑)」
2人して少し笑いあってから
麗華「京子ちゃん彼氏は居るの?」
京子「私?居ないよ~、麗華は知ってるけど、私はこんなのだし(微笑)」
京子が左腕を袖の上から撫でながら言う
麗華「だめ!京子ちゃんは、ごく普通の女の子だよ、こんなのなんて言うこと無い!」
京子「ふふっ、ありがと、麗華って優しいよね(微笑)」
麗華「私は京子ちゃんが大好きだよ、優しくっていつも笑ってる、笑ってる京子ちゃんが
好きなんだから、だから、こんなのなんて自分で言わないで(微笑)」
京子「うん、分かった(微笑)」
麗華「お願いね!(微笑)」
京子「うん(微笑)」
麗華「京子ちゃんは好きな人は居るの?」
京子「え~、うん、居るけど・・・」
麗華「どんな人?」
京子「うん、みんなに気遣い出来る優しい人(微笑)」
麗華「好きな人いるんだね、告白したりは?」
京子「うんうん、どうしようかな~って思ってるけど(微笑)」
麗華「なんで?京子ちゃんから告白されて断る男なんて居ないと思うよ」
京子「いや、私は他の人とはちょっと変わってるから」
麗華「京子ちゃん、さっきも言ったけど京子ちゃんは普通の女の子だよ、だから大丈夫!」
京子「けど、やっぱり見た目を気にする人いっぱい見てきたから・・・」
麗華「私は京子ちゃんのこと見た目でなんて判断してないよ、だから、私以外にも
そう思ってくれる人は必ずいるからね!
たぶん、京子ちゃんが好きになってる人はそんな人じゃないから、京子ちゃんは
好きになってるんだよね?」
京子「へへっ・・・うん、私の見た目には何にも言わなかった人が1人だけ居たの(微笑)」
麗華「そんな人が居るんだから、だから、その人が好きなら、好きって言った方がいいよ!」
京子「うん(微笑)」
麗華「そうか~、京子ちゃん、好きな人いるんだ~(微笑)」
京子「ふふっ(微笑)」
夜景を見ながら2人して2時間ほどを過ごして帰って行く。




