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麗華と京子

麗華と京子に胡散臭い儲け話を持ち掛けるおじさん。

麗華にはお金をチラつかせ、京子の優しさにつけこんで交渉を進める。

●麗華

4月中旬

「こんにちは、久しぶり!(笑)」

麗華「こんにちは、ご無沙汰です!(笑)」

おじさんと3ヶ月ぶりにランチに行くことになっていた。


季節は冬が終わる、3月も終わりに近いころ、おじさんから久しぶりにランチの誘いが入る。

「来週か再来週にお昼ご飯って一緒に行けます?」

麗華「再来週の木金のどちらかならいいですよ!」

「再来週の木曜に金沢駅近くのおでん屋の前で11時半に待ち合わせで大丈夫ですか?」

麗華「ネットで場所分かりました、大丈夫です」

当日、お店の前でおじさんと合流したがお店の入口に「臨時休業」の張り紙が出ていた。

「なんなんですかね?いきなり休業って?」

麗華「そうですよね、なんでですかね?」

「まぁ、取りあえず金沢駅中でご飯食べましょか」

麗華「はーい」

2人して金沢駅に向かって歩く。

麗華がおじさんの右側に並んで歩き出すと

「ごめん、左側歩いて、右耳が全く聞こえないから・・・」

麗華「え、そうなんですか?」

「うん、仕事のストレスで」

麗華「あ~、だから、この前あった時に時々変な答えしてたんですね?(笑)

あの時は右側歩いてたから」

「うん、周りが静かならいいけど、駅構内とかザワザワしてる所では聞き取れないんです」

麗華「分かりました。これから気を付けます!(笑)」

「うん、ありがと」

ランチも終わり

「この後、少し静かなところで話できるお店って知ってる?」

麗華「はぁ?」

「あ、込み入った話がしたいから、周りが煩くないところが無いかと思って。

エッチしたいって話ではありません(笑)」

麗華「それなら直ぐそこにお茶できるお店がありますよ」

「うん、そこでいいです」

お店はセルフで、飲み物を頼んで受け取ってから席に移動する。

「あ、この店って喫煙ルームあるんだ。俺はタバコ吸うけど、麗華ちゃんはタバコ吸うの?」

麗華「私も吸います」

「ん、良かった、じゃ喫煙ルームでもいい?」

麗華「大丈夫です」

喫煙ルームに入ると他のお客はいなかった。

「いいね、ゆっくり話できそう」

対面で席に座りおじさんが話をしだす。

「半年ほど前から無料で読める小説サイトに、小説を投稿してて、リピーターが1万人を

超えたところです」

麗華「はい??」

「小説を投稿すると、毎回1万人以上が読んでくれてるってこと」

麗華「はぁ?」

「そのサイトで出してる小説をボイスマンガに出来るといいな~って呟いたら、

読みたいって人が5千人超えて反響があったんです」

麗華「それで?」

「ボイスマンガでリリースするならお金が取れるサイトで出す予定で、1本につき幾らかの

収入が見込める予定です」

麗華「ん?なんで私にそんな話をするんですか?」

「そのボイスマンガに麗華ちゃんに出て欲しいと思っていまして・・・」

麗華「ボイスマンガって声が流れるやつですよね、私にセリフとかを?声優さんみたいな?」

「いや、まぁ、声優さんって言うか女優さんっていうか・・・」

麗華「女優さん?マンガで??」

「うん、そこは後で話ます。それで、実はその小説の主人公が麗華ちゃんなんです」

麗華「はい?意味が分かりません!」

「そうですよね、順番に話しします。俺が書いているのは簡単に言えばエロ小説なんですけど、

その主人公が麗華ちゃんをモデルにした女の子を書いてます。」

麗華「私がモデルって、私のことそんな知らないですよね」

「うん、そうだね、だから勝手なイメージで書いてます」

麗華「私の何を想像してるのか知りませんけど、気持ち悪いです」

「うん、ごめんなさい」

麗華「けど、、、お金になるってのには興味がありますけど・・・」

「お金になる可能性があるって話です」

麗華「売れればってことですよね?」

「うん、一応5千人くらいが読みたいっていってるから、そのうちの半分でも買って

読んでくれるとそこそこの収益が見込めるかな、と思ってます」

麗華「売れるためには私が必要ってことなんですか?」

「うん、そうです!」

麗華「実際に売れる見込みあるんですか?」

「やってみないと分かりません」

麗華「怪しんですけど・・・」

「一回、出来上がってる脚本を読んでみて欲しいです」

麗華「まぁ、送ってもらえれば読んでみます」

「可能なら小説の方も読んでもらえると、脚本の内容が理解しやすいと思うので、

長いけど、小説も送ります」

麗華「はぁ、時間のある時にでも読んでみます」

「あとで送信しときます」

その日の夜に小説だけが送られてきた。

麗華「脚本は?」

「ちょっと修正したいところがあるので、近いうちに送ります」


5月も中旬になり

「こんばんは、小説は読んでもらえました?」

麗華「半分くらいまでは。長いし!(笑)」

「脚本送ります!読んでみて下さい」

麗華「なぜ先に小説から?」

「小説の中身が分かってて脚本を読むのと、知らないで読むのとじゃ

脚本の見方が変わるので先に小説を読んでもらいたかったからです」

麗華「ふーん」

「それじゃ送りますので読んでみて下さい」

送られてきた脚本を読むと小説で書かれていた内容でうすうす気づいていたが

自分のキャラクターがドSであるのがハッキリした。

麗華「なんで私がドSなんですか?」

「いや、麗華ちゃんがドSとは言ってなくて、キャラクターがドSなだけです」

麗華「いや、私が演じるのがドSなんですよね?」

「そうです」

麗華「私がドSってことと一緒じゃないですか!」

「えーと、ラインじゃ話がし辛いので会って話しませんか?」

麗華「分かりました、いつが良いんですか?」

「いつでもいいです。合わせます」

麗華「それじゃ、明後日の18時にこの前のお店で」

「分かりました」


金沢駅中のお店の喫煙ルームで再会する。

「こんにちは!(笑)」

麗華「こんにちはー!(笑)」

おじさんはノートPCに何か打ち込んでいるところだった。

「脚本どうでした?」

麗華「だから、ドS過ぎるんですけど!(笑)」

「えーと、ドSは置いといて内容はどうでした?」

麗華「まぁ、話としては面白かったですけど・・・」

「うん、良かった。やってみたいって思いました?」

麗華「だから、ドS過ぎます」

「ドSを修正すればやっても良いって思います?」

麗華「修正してくれるなら、良いですけど」

「そ、良かった(笑)」

麗華「けど、ドSを修正したからって1人じゃできない話ですよね?」

「うん、そうですね」

麗華「どうするんですか?」

「その前に、どうやってマンガにするかを話しします。少し長くなるんですけど、

最後まで聞いてて下さい。質問は最後に受けます」

麗華「はぁ」

「ドSは修正するとして、脚本を読んでもらった通り内容はレズもののエッチな話です。

脚本をマンガにするにあたって、まずは動画を撮ってからマンガに興し直しします」

麗華「はぁ?私が女の子とエッチするって話?」

「質問は最後に!話の内容が内容なんで、セリフや喘ぎ声に臨場感が欲しいんです。

それが、リピーターを増やす決め手になると思ってます。

言ったように動画を撮ってからマンガにするってことは、相手の女の子が必要になりますが、

こちらはもう出演しても良いって言ってくれている子がいます。

その子は、会って話をして、良ければエッチして「相性がよければ良いよ」とは

言ってくれてますが、麗華ちゃんが拒否すれば話はそこでお仕舞です。

現状は、麗華ちゃんが出るか出ないかで決まるところにいます」

麗華「ちょっと待って、最初に動画を撮るって、おじさんがその動画をネットに流して

儲けるってことが出来るんですけど、それをしないって保証はあるんですか?」

「そうですね、しないですと、口で言ってても保証はないですよね。

なので、撮影に伴う動画の扱いについては契約書を取り交わすしかないと思ってます」

麗華「契約書?」

「うん、弁護士立ち合いで、動画の取り扱いについて最初に条件を決めておいて、

それに違反したら罰金を払うと言う契約書と、契約書に付随する補償金を銀行口座に

準備しておく。って感じですかね。違反したら口座から補償金が麗華ちゃんに支払われると

契約書に明記して、お互いに契約書を保管しておくことになります」

麗華「そこまでする話なんですか?」

「そうしないと麗華ちゃんの権利が守られません。約束事は口頭でも成立はするけど

口頭約束は逃げられることもあるから、そうなると裁判をして勝たないと

補償金がもらえないって話になるんで、契約書は必要です。

以上が俺が見せることの出来る動画についての取り扱いの保証です」

麗華「動画の取り扱いについては分かりました。声はどうするんですか?

私の声そのままだと身バレする可能性がありますけど」

「声はボイスチェンジャーを使って元の声が誰なのか分からなくします」

麗華「私がやるかどうかは私の判断になるって話で良いんですよね?」

「そうです。麗華ちゃんがやらないと言えばこの話は他の女の子を探してやることになります」

麗華「分かりました。とりあえず相手の女の子と会ってから考えます」

「ホントに?」

麗華「会って見て、良いってなればですよ!」

「うん、分かりました!断られたらどうしようかと思ってたから、良かった~(笑)」

麗華「だから、会って見ての話しです!(笑)」

「うん、近いうちに相手の女の子と会う段取りをします。段取りが出来たら連絡します!」

その日はそれで別れることとなる。


●京子

4月中旬

「こんにちは、ご無沙汰しててー」

京子「久しぶりー!」

「元気してました?」

京子「うん、まぁまぁ」

「来週にでも会える日あります?」

京子「来週なら水木のどっちかの夕方で」

「それじゃ、水曜の夕方18時でもいい?」

京子「うん、オッケー!」


4月の中旬、水曜日の18時、いつものコンビニに行くとおじさんの車が止まっていた。

助手席のドアを開けるとおじさんがビクッとして京子を見る。

「久しぶり!」

京子「うん、そだね、どしたの久しぶりに会いたいって?」

「うん、それよりも少し痩せた?」

京子「うん、ちょっとね・・・」

車をコンビニの駐車場から出してホテルに向かう。

ホテルの部屋に入るとおじさんがお風呂のお湯を張りに行き戻ってくると

2人してソファーに座り、タバコに火を着けて一息つく。

タバコを吸い終えると、おじさんが小さな紙袋をテーブルの上に置き

京子「今日は何もってきてくれたの?」

「うん、お饅頭!」

京子「お饅頭?なんか久しぶりに食べる(笑)」

「ここのお饅頭はちょっと変わってて好きなんだ(笑)」

京子「3種類?」

京子が袋の中を覗き込みながら聞く。

「うん、白がこし餡、ピンクが白餡、ヨモギがつぶ餡」

京子「つぶ餡あるんだ、ヨモギは持って帰っていい?妹がつぶ餡好きなんだー(笑)」」

「いいよ、前に聞いてたからヨモギ2つ買って来た、明日にでも食べて(笑)」

京子「うん、ありがとー!(笑)」

「白とピンク、どっちがいい?」

京子「半分づつにしよ!」

「うん、好きなように分けて良いよ(微笑)」

京子が白を半分より少しだけ小さめに分けて大きい方をおじさんに渡し、口に運ぶ。

京子「えへ、美味しい、皮が分厚いけどしっとりふわふわでほんのり塩気があって

甘いこし餡とあってる!美味しい(笑)」

「うん、ふわふわでパンみたいで好き(笑)」

京子がピンクを同じように分けておじさんに渡す。

京子「白餡ってほんと久しぶり、前に食べたのいつか覚えてないくらい(笑)」

「白餡のお饅頭ってあんまり見ないよね」

京子「うん、お饅頭ってあんまり食べないけど、さらに白餡ってなかなか機会ない」

「白餡あっさりしてて美味しいけどね(笑)」

京子「うん、このお饅頭も美味しい!(笑)いつもお土産ありがとね、美味しかった!」

「うん、喜んでもらえて良かった!(笑)」

おじさんがお風呂のお湯を見に行き止めてくる。

「もう入れるよ」

と言いながらタバコに火を着け、京子もタバコに火を着けてゆっくりする。

タバコを吸い終わると2人して歯磨きをしてからお風呂に向かい、

シャワーで身体をサラッと洗って湯舟に浸かる。

「今日は少し寒かったからお湯に浸かるっていいね~(笑)」

京子「うん(微笑)」

「こっちおいで」

京子が背を向けておじさんの足の間に座る。

おじさんが肩にお湯をかけながら、肩から首、後頭部とマッサージして、肩甲骨周り、

背中、腰と順番に下の方に移っていく。

京子「う~、んー、気持ちい~、久しぶりのマッサージ(微笑)」

「そお?整体とかに行けばいいのに」

京子「うん、そだけどさ、わざわざマッサージしに行くの面倒だし」

「お尻のっけて!」

京子「うん」

おじさんが足を揃えて伸ばした上に跨ると、仙骨周りと骨盤上端周りをマッサージされる。

京子「あん、う、ちょっと痛い」

「このくらい?」

京子「うん、そのくらいで・・・うん、気持ちいい!」

お湯に浸かって10分くらいが過ぎていた。

「上がろうか、熱くなってきた(笑)」

京子「うん、そだね」

おじさんが湯舟から上がり、京子がお湯から上がる際に栓を抜いてお湯を流す。

「はい、バスタオル」

京子「うん、ありがと!」

2人して体を拭いてからベッド脇にくると

「はい、バスローブ」

京子「え?いつも着ないのに?」

「うん、今日はエッチしない(微笑)」

京子「そうなの?」

「うん、前と変わってないから、すると残念な気持ちになるし(笑)」

京子「まだ治ってないんだ?(微笑)」

「うん、だからいいの。今日はマッサージして終わります(笑)」

京子「まぁいいけど(笑)」

「俯せで寝て下さい!」

京子「うん」

ベッドでのマッサージのが始まり

京子「う~、いい~、気持ちいい~、ん~」

マッサージが30分程続き、終わるとおじさんが京子の横に仰向けで寝転がる。

京子がゆっくりと起き上がっておじさんの顔をみおろして

京子「マッサージ気持ちよかったよ、ありがと!(笑)」

「うん、よかった(笑)」

京子がおじさんの上に跨り胸に手を置いて一瞬だけキスをして、唇を離し

京子「ホントにしないの?」

「うん(微笑)」

京子「今日はマッサージだけしに来たの?」

「うんうん、お願いしたいことがあって来た」

京子「なに?」

「去年、ちらっと話したマンガ、具体的に進めたくて」

京子「あぁ~ボイスマンガ?」

「うん、あれから小説と脚本書いて、ネットの無料の小説サイトに掲載してた」

京子「うん、それで?」

「リピーターが1万人超えてきたから、ボイスマンガにしてみたい、って書いたら

読みたいって人が半分いて、今ならリリースしても良いかなと思って」

京子「それで私に出て欲しいって言いに来たの?」

「うん、そう(微笑)」

京子「うん、ヤダ!(笑)」

「えっ、ダメ?」

京子「私、自分の声嫌いだし、それがマンガになるってのはもっとイヤ!」

「声はいくらでも変えられるよ!京子ちゃんの好きな声にできるし」

京子「それでもイヤ!」

「京子ちゃん、ちょっと上からどいて」

京子「うん、、」

京子がおじさんの横にずれるとおじさんが起き上がり、京子の前に正座する。

「真面目なお願いです。出て下さい!」

京子「土下座までする?(微笑)」

「京子ちゃんが必要なんです、出てくれるなら土下座くらいなんでもないです!お願いします!」

京子「ちょっと~、ヤメテ~、やらないから!」

「京子ちゃんの望むことならなんでもします!」

京子「ホントになんでもなの?」

「できる範囲で!(笑)」

京子「はぁ?できる範囲って、どこまで?(笑)」

「それは望みを言ってもらわないと」

京子「あはっ、そうだよね、考えとく(笑)」

その日はホテルを出てコンビニまで送られて別れる。

翌日の夜、おじさんから小説だけが送られてきた。


3週間後

「こんにちはー、来週にでも会えますか?」

京子「うん、いいよー、いつがいい?」

「木曜の夕方18時からお願いします!」

京子「オッケー、それじゃいつものところで!」

その日の夜に脚本が7本送られて来て

「暇なときに読んどいて~」

と連絡が入って来た。

京子「イヤ、出るとは言ってないし!」

既読となるが返信もなく1週間が過ぎる。

前日に

「明日よろしくね~!」

京子「はーい」

当日、夕方18時にコンビニに行くとおじさんの車があった。

車に近づき助手席のドアを開けると

「こんにちは、来てくれた、ありがと!」

京子「うん、会う約束はしたからさ」

車がホテルに向かって走り始める。

京子「あの話しに来たの?」

「うん、それはホテルで話します」

おじさんが黙り込んでしまったので、京子も黙っていた。

ホテルに入りおじさんがお風呂のお湯を張りに行き、戻ってくると

「はい、今日のおやつ!(笑)」

京子「うん、ありがとー!今日のは何?(笑)」

「今日は小松の老舗洋菓子店の焼きたてスイートポテトとカヌレです」

京子「あ、最初に会った時に持って来てくれたのだ!嬉し~!!」

「ここの美味しいよね(笑)」

京子「うん、また食べたかったけどこっちからじゃ遠いし買いに行けないから、

嬉し~、久しぶりに食べられる!(笑)」

「どうします?2個づつ買って来たけど半分ずつ食べて、残りは持って帰る?」

京子「うん、そうしたい(笑)」

「それじゃスイートポテトから半分にする」

京子「うん」

おじさんが半分に分けてくれて

京子「うん、やっぱり美味しい~、香ばしくて優しい甘さで(笑)」

食べきってから

「カヌレも半分にするね」

京子「うん」

「固っ!」

おじさんがスプーンで何とか半分に切り分けて

京子「周りは固いけど中はしっとり柔らかくて美味しい~、薫りもいい!(笑)」

「うん、いいね(笑)」

食べ終わるとおじさんがお風呂のお湯を見に行き、お湯を止めて戻ってくる。

2人してタバコに火を着けて一息ついてから、歯磨きをして

京子「今日もエッチしないんだよね?」

「うん」

京子「マッサージだけならお風呂に入らなくっても良くない?(笑)」

「マッサージは身体が温まってるときの方が効果あるし、冷えてるときにすると

ケガすることもあるから、お風呂に入るのは大事です」

京子「そうなの?」

「俺のマッサージは趣味なんで、身体の構造を知っててしてるんじゃないんです。

自分の身体で、こうされたら気持ちいいな~って思うことをしてるだけなんで(笑)

だから、整体院みたいに冷えてる身体にマッサージするテクニックは持ち合わせていません!(笑)」

京子「へ~」

「運動するときにウォーミングアップをするのと一緒で、楽して身体を温めるのが

お風呂です。気持ちいいし、スッキリするしね(笑)」

京子「そだね(笑)」

「お風呂、入ろうか?」

京子「うん(笑)」

2人して湯舟に浸かって少しすると

「京子ちゃん、こっちおいで」

京子「うん、お願いしまーす!(笑)」

おじさんが肩のマッサージをしながら

「小説と脚本は読んでくれた?」

京子「小説は途中まで。おじさんの自己満の話だったからいいやって思って(笑)」

「ははっ、小説はね。脚本はどうだった?」

京子「まぁ、面白い話だったけど私がドM過ぎで笑った!(笑)」

「マンガだし、ちょっと極端にはしてあるから」

京子「それにしたってあれは酷いよ?私にあんなイメージがあるんだ?(笑)」

「京子ちゃんは優しいし、時々、押しの強い言葉使うけど俺が傷つくような言い方しないから

ドMにしてます。なにしても許してくれるって俺の勝手な想像で、ダメかな?」

京子「やるにしても、ドMはないな~(笑)」

「脚本修正したらやってくれるの?」

京子「それはヤダ!(笑)」

「え~、何でも言うこと聞くよ!出来る範囲で」

京子「だからそのできる範囲ってなに?(笑)」

「とりあえず何でも言ってみて、出来る出来ないを答えます。なんですけど、

そろそろ上がろっか?のぼせそう」

京子「うん」

湯舟から上がり、バスタオルで身体を拭いて

「はい、バスローブ」

京子「うん、ありがと!」

2人してソファーに座りタバコに火を着けて一息つく。

ホテルの冷蔵庫からミネラルウォーターを出して飲み、ベッドに入ってマッサージを再開し、

さっきの話を続ける。

京子「やるやらないは別にして、どうやって作るつもり?ん~、はぁ~」

「うん、脚本の通りに動画を撮ってからマンガに興し直しする予定です、セリフとか喘ぎ声を

臨場感のあるものにしたいから」

京子「え?それって私と相手の女の子がエッチするって話なの?う、ん~っ」

「そうです」

京子「それって相手の女の子が必要って話だよね?もう決まった子はいるの?」

「いま、候補の女の子を説得中です」

京子「それで、その子がオッケーでも私と相性が悪かったらどうするの?あん、ちょっと優しくして」

「この位?その時は違う女の子を探すしかないですね。」

京子「ん、うん、そんな感じ。それって相性が合うまで探すってこと?ふぅん、はぁ」

「そうですね~、いま説得してる子がダメだと脚本を全部直さないとダメなんで、その時は

どうしようかな~って思ってはいます」

京子「ふーん、なんか、マッサージされててこんな話してると気が散って考えられないから、

取りあえずマッサージに集中させて!」

「あ、はーい」

マッサージが終わり、

京子「はぁ~、気持ちよかった~、ありがとー!(笑)」

おじさんが京子の上から退いて横に座ると、京子も起き上がって座る。

「それじゃ、さっきの話の続きで、京子ちゃんが必要なんです、マンガに出て欲しいんです、

お願いします!!」

京子「また~、おじさん!娘くらいの女に何度も土下座するのヤメテ~!(笑)」

「この位、なんでもないんです!「若い女の子に貴重な時間を下さい」ってお願いするのに

頭くらい下げないと聞いてもらえないって思うから」

京子「ふふっ、そんなに私が必要なの?(微笑)」

「どうしても必要です!」

京子「も~、頭あげて!(笑)

いいよ、相手の女の子が私と会ってみるってなったら、取りあえず会うよ」

「ホントに?」

京子「うん、会うけど、話して良くても、もしかしてエッチの相性が悪かったらダメだよ!

あと、私は女の子とエッチしたことも無いから、そもそも相性がどうなのかも分からないし」

「そうですね、その辺は俺も分かりません、が、とにかく相手の子がまずは会ってくれて

エッチしてみてってことで良いの?」

京子「うん、良いけど(笑)」

「良かった、相手の子、なんとか説得してみます!(笑)」

京子「うん、決まったら教えて(笑)」

「うん、それと、相手の女の子とオッケーってなったら出来上がってる脚本7本は出演して

くれるってことで良い?」

京子「ん、まぁ、向こうが良ければね」

「分かりました!説得して来ます(笑)」

京子「あ、あと、その子とエッチすることになったら、1回につきマッサージ30分

してもらいます(笑)」

「そのくらいなら全然問題ありません!(笑)」

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