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書きなぐりの恋

作者: 三色団子

自分という存在もわからない僕に、君に好きを語る資格はあるのだろうか。人を愛する資格があるのだろうか。ロマンスに憧れ、おべんちゃらな日常を怠惰に過ごした僕が、君にこの花を渡していいのだろうか。昔から、君のことが好きだったんじゃない。君が生まれてから、17年、そのつい一年だけを見て僕は君のことが好きになったんだ。好きという言葉をさっきから繰り返しているが、これもどういう気持ちなんだろか。胸がドキドキしたから好きなんだろうか、夜中君のことを考えていたからこれは好きなんだろうか。話を戻そう。僕は君のことは好き、であって愛してはいない。多分、僕らはこの淡い二年間に幾つかだけの思い出を作って、また他人へと戻っていくんだろう。それを君は考えているだろうか、今、目の前にいる君は考えているだろうか。僕の頭の中は常にグルグルで、こんな事ばかり考えているよ。僕はだんだん不安になってくる。これが本当に好きなんだろうか、鉤括弧を付けない好きなんだろうか。どうして、僕は君の前にきてしまったのか。どうして僕は一輪のバラを後ろでに隠しているのだろうか。どうして、僕は一生大事にするよとも嘘もつけない弱虫なんだろうか。君のことをもっと喜ばせてあげたいから、君の隣にいたいと思ったけど、僕はやっぱり違うみたい。僕は僕が喜びたいから、偶然現れてしまった、目があってしまった君に決めただけなんだ。言いたい、君が好きだと。言えない、君が好きだと。セミが泣いて汗が地面に落ちる。僕は頭を上げられない。そして、僕は三度目の失恋をする。

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