第二話 ペンティアム?かっこいいじゃん、それにしようよ
「ここが、ハードオフ!」
「なぎ、それでどんなスペックにするつもりなのかしら?」
「そうね、CPUは第三世代くらいのCore、GPUはGTX750Tiあたりを狙っていくわ」
「なぎさーん、これはどうですか?」
あおが指を指したのは中古品のCPU。ショーケースの中に入っているその型番は、【Pentium Gold G5400】。値段は4000円だ。
「いいんじゃないかしら?最近のPentiumは使い物になるわ。」
「ペンティアムって読むの?かっこいいじゃん!」
「待ってすいせい。Pentium G5400を買うなら、このCore i5 3570のほうが今回の目的に叶うの。他のパーツが安いし、4コアあるから。それに、敬語は使わなくていいよ。」
「そうですか?わかりました。そもそも、CPUの性能ってどうやって決まるの?」
「いろんな項目があるけど、最初はコア数、スレッド数、クロック周波数、年式を把握できればいいわ。余裕ができたら他の項目も見ていきましょう。」
「コア数、スレッド数が多いほど複数の作業を並行しやすい
クロック周波数が高いほど処理が早い
年式が新しいほどクロック周波数や消費電力あたりの性能が高い
といった感じね。マインクラフトをやるなら、4コア4スレッド、3.5GHzもあれば十分じゃないかな。あ、Ghzというのは、クロック周波数の単位ね。昔はMhzだったよ。」
「MHzってあんた、何年前よ」
「20年くらいかしら。流石にその頃のマシンはあまり触ったことがないけどね。」
「それで、性能はどうやって確認すればいいの?」
「型番で検索したらCPUメーカーのページが出てくるはず。そこで確認するのがいいわ。慣れてくると、主要パーツの性能は覚えてくるけどね。」
「へぇ...やってみます」
「でました!
Intel Pentium Gold G5400 2コア4スレッド 3.7Ghz 2018年発売
Intel Core i5 3570 4コア4スレッド 3.4-3.8GHz 2012年発売
ですね?」
「そうそう、正解だわ。やるじゃない。」
「グレードとしてはCore i5のほうが高いし、性能差は1割位でi5 3570のほうが高いよ。ゲームをするならクロック周波数は高いほうがいいし、今回はCore i5 3570を選ぶよ。」
「えーと、これは3500円。だから、残りの予算は16500円!」
「じゃあ、次はマザーボードを選びましょう。」
「マザーボードは、いろんなパーツを繋ぐ基盤、だったかな?」
「そうよ。マザーボードのソケットにCPUをつけるんだけど、CPUによって形が違うから、それに合うものを選ぶわ。同じソケットも機能が違うものもあるけど、マザーボードについて詳しくは今度説明するわ。」
「今回はASRockのB75Mを使おうかしら。中古で3500円ね。」
「これはいいやつなの?」
「上位グレードではないけど安パイじゃないの?」
「そうね。簡単なゲームなら大丈夫よ。」
「じゃあ、残りは14000円かぁ。足りるのかな、心配になってきた。」
「大丈夫よ、任せなさい。」