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夏生詩集2

小さなトンネル

作者: 夏生

小さな小さなトンネル

小さな小さな口が

ポッと開くと見えます


お米粒のような歯

それまでしっかり生えていた

痕跡がある

血の通った痕跡も


ささやかな脱皮

成人式より

辛くて

確かな痛み

確かな成長


なぜ前歯から抜けるのか

弱いから?


育てている人に

成長を実感させて

楽しませるため

かもしれない


身長がのびたことは

そばにいると

気づかないことが

あるから


小さな小さなトンネル

見れば

ああ、この子も

大きくなったんだと


お口、ほら、ニってしてみて!

なんて、何度もお願いしてしまう

抜けた歯を

うっとりと見てしまう


遠い日の私は

前歯がなくなって

笑うことが恥ずかしくて

泣いていたけれど











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― 新着の感想 ―
[一言] 私の弟も今ちょうど歯が抜ける時期なので、まあ共感してニヤッとできる内容でした。
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