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2014年4月13日  作者: Amethyst
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#1

一人っ子って怖いです。

想像力が人より豊かすぎて

突如隕石の様なものが日本上空で爆発した。

日本周辺に微粒子が撒き散らされたようだが、花粉と相まって当時は見分けがつく物ではなかったらしい。


2014年も終わりを迎える頃、産まれた赤ちゃんたちの奇形が今までの統計の割合を大きく覆す勢いで産まれてきたのだ。

翌年2015年は新生児の8割が何らかの奇形を持って産まれた。

いや、奇形とは失礼だろうか。進化と呼ぼうか。


その"進化"には医者でさえも理解し難い奇形があった。

心臓をはじめとする生物に必要な臓器が見つからないのにちゃんと生きているのだ。


現在も研究中だが未だに何の結論も出ていない。未だに爆発した物体がなんなのかすらわかっていないのだ。


そんな私は2016年の春に産まれ、"進化"した体を持った一人だった。

名前は岩瀬美咲(いわせみさき) 現在26歳である。

私はもともと双子で生まれてくるはずだったのだが

結合双生児とはまた違ったタイプの変化をしている。

上半身は1人の体なのにあばらの下辺りから分岐して

2人分の下半身を持っている。


結合双生児のケースだと、このような体型になった場合でも片方の下半身は動かない事が多いが、私の場合は自由に動かせるどころか2つの下半身が自分の体の如く機能している。


面倒なのが排泄機能。口から物を食べる道は1通りなのに、胃の辺りから分岐していて、出口は2通りある。これが、気まぐれなので、たまに両方の下半身で催す時がある。片方の下半身を気張りつつもう片方の下半身の力を抜くのはいくらこの体でも難しい。


こんな私も2児の母。2年半程前に左右の下半身でほぼ同時に妊娠した。結果13日差で産まれ、二卵性の双子みたいな扱いである。

姉の方は、上半身から見て下半身が180゜回転している。

歩いている姿を下半身だけ見ると後ろ向きに歩いているように見えるから、不安定に見えるが、本人は安定して歩いている。

弟の方は腕と脚が逆に、つまり肩から脚が生えて、尻から腕が生えた状態で産まれた。


私の旦那は私たちと比べると地味な変化だが、声が女性ボイスなのだ。声変わりしてない男子声じゃなく、ちゃんと女声で、なんなら私よりもかわいい声を出す。喉仏は出てないがそれ以外は普通に男の姿なので面白い。


私の友達にはもっと珍しい奇形もあった。

栗原優美(くりはらゆみ)美優(みゆ)ペアは双子でもレアなケースだった。

下半身は1つで共有していて、上半身は2つに分かれてお互い向き合ってキスをしてるような状態で顔の下半分がくっつき、その結合部分に鼻と口が1つ付いて共有している。

鼻と口と下半身が前を向き、それ以外の上半身はお互い向き合っているような状態で、視界の7割はお互いの顔らしい。

2人で1つの体をしているから名前も2人で1つにしたのだろう。

いまでも優美、美優とは連絡を取る仲である。

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